8:探検家の日記(1)
冒険家の日記を開いて読む。
<(探検家の)日記>
これを読んでいる君へ
これを読んでいるということは多分僕はもう死んでいるんだろう。だから、君に一つ頼みたいことがある。僕が死んだことを僕の家族に伝えてほしい。
おっと、名前を書かないと伝えようにも伝えられないな。
僕の名前は、冒崎険田と言う。株式会社○○に勤めていた。
家族のいる場所だが、××県△△市□□町☆丁目にいる。僕の記憶だと、冒崎の苗字は町内だと一つしかなかったはず。
面倒かもしれないが、ここから脱出できたら、僕が死んだことと「僕を生んでくれてありがとう、人生楽しかったよ」と伝えてほしい。
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8月10日
やった!なんか社長が「わしにも夏休みが欲しい、だから8月10日から1か月先の9月10日まで夏休みとする。いつも働いてくれる社員たちも、夏休みを満喫するがよい。」と言って夏休みをくれた。
夏休みが普通はない社会人にとっては夏休みがあると言うことだけでやる気がめっっっっっちゃくちゃ上がる。
そして今日、待ちに待った夏休みだ。胸がワクワークする。
しかも、「突然夏休みにしたんだから夏休み手当をつけよう」と社長が言って・・・これは満喫するしかない。
せっかくの夏休みだ。僕は、小さいころからあこがれていた探検ってやつをやってみたかった。まぁ、探検って言っても小さいころ読んでいたレムの本で出てきた島に行くだけなのだが。いわゆる、聖地巡礼というやつだ。
この日のために、ネットからサバイバルグッズと探検家の服を取り寄せて、飛行機と船も手配して準備してきた。
御年22歳、大人になってしまったが、少年心を忘れたわけじゃない。さあいざ行かん!聖地、バーク島へ!
8月11日
やあああっとバーク島についた。日本からそう遠くはないはずだけど結構かかったな。バーク島に着いて少し歩いていると、村を発見した。多分レムの本で読んだ、かつて原因不明だった病気を治して見せた場所だ。
あまり大きくない島ということもあり、少し歩いたら村を見つけることができた。見つけた村は小さいが、立派な記念館があってレムがここに来たことを実感させられる。記念館は、かつて風土病として恐れられていた病をレムの奇跡によって治したことを後世に伝えるために建てられたものだ。外見は立派な木造建築で紫や黄色の装飾が彩られていて一発で記念館だと分かる見た目をしている。
記念館を見つけたため早速入ってみる。内装の一部の壁はオレンジに塗られていて温かみを感じ、床は高級感のある綺麗な木でできている。
中に入ると、受付のお姉さんが笑顔で羽根を渡してくれた。昔読んだ本では羽根を使った描写はなかったはずだが・・・忘れているだけか。
記念館の展示を回っていると。昔のことがつづられた日記に、風土病の症状、症状が出たときの絵と説明、レムが風土病を治した時どれほど神秘的だったかを表す絵画があった。
展示のそばにある解説は、この島で使っている言語の下に、レムが日本から来たからなのかもしれないが、日本語に翻訳された説明があって読むことができた。マジで助かった。
どうやらこの島の風土病は、最初は眠くなるだけだったのだが、だんだんと症状が深刻になって所かまわず寝てしまうようになり、最期には本当に永眠するという病らしい。車に乗っているときにその症状が出たらと思うとゾッとする。
絵画には、レムらしき人が祈ると島の永眠した人が起き上がった様子や、常にあった眠気がなくなって喜んでいる人が書かれていた。本だと症状を治した後、病の根源を封じたことで物語が終わっていた。
いやはや、今までそういうのは物語の中だけだと思っていたけど本当にそんなことがあったんだなと、この記念館を通じて感じ、知ることができて胸が高まる。
数々の展示を見ていて、多くあった展示の中でも気になった展示があった。先ほどお姉さんに渡された羽根の展示だ。
そういえばあの絵画にも病人の近くに羽根があった気がするな・・・。何か特別な効果があるんだろうか。
解説があったため読んだ。読んでみると、効果は夢にとらわれた人を守ってくれるものらしく、永眠してしまった人や眠ってしまった人に当てると手遅れにならずに済んで、儀式をする時間を作れるらしい。
ちょっと分からない。そもそも現代科学を学んでいる僕にとっては理解しがたいものなのかもしれない。
記念館を満喫したところで、一応探検するためにこの島にきたから、本にあった病の根源とやらに行くことにした。
物語の舞台なんだし、一応カバンの中に昔読んでたレムの冒険譚を入れてきた。上巻と下巻があって少しかさばるが、まあ問題ないだろう。
本によると島の中心に病の根源がある描写がある。根源に行こうとしたが、もう暗い時間になっていたため、村から少し離れた場所で野宿することにした。
なんで少し離れた場所で野宿するかって?探検気分を少しでも味わいたいからな!ガハハ。
8月12日
目が覚めると・・・テントじゃない、知らない場所で目覚めていた。