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日記 2018/10/17 作家の姿勢。

日記 2018/10/17 作家の姿勢。

 技術ばかりに目が行くのか。知識ばかりに目が行くのか。‬

 技術も大事。知識も大事。しかしこの情報化社会。技術も知識もすぐに塗り変わる。新しくなる。正しいことが間違いになることもあれば、間違いだったことが正しくなることも。

 捉えた「それ」が間違いだとしても、私は自分が正しいと思うことを書きたい。ほかの作家の方方も恐らく己の信ずるものを書いていきたいはず。そしてそれを否定はされたくない。私は否定されたくない。

 それが私の信ずる正しさであるため、ほかの著作物に対する批評はしない。もとより、競争、優劣の決定、そういったものが好きではない。「技術や知識」で読めば評価が平均化するのだろうが、学がない私は感情で読むので評価に大差が生ずる。従って評価に()()はないと考えている。

 批評するとすれば、作家の姿勢に対してだけ。

「そちらの作品のレビュを書くから、こちらの作品のレビュを書いてほしい」

 この手合は、非常に嫌いだ。

 以前この手の要望に応えたところ、私の主観として「お互いが悲惨」だった。お互いに書きかけの作品を評価した。私は相手の掲載済み頁を読んで中程よりやや上と評価した。一方、相手は最高評価のレビュ──それについては明らかに、先に書かれていた他読者のレビュの盗作──を行っていた。確認は控えたので断定はできないが「どう観ても盗作」と捉えられるレビュだった。

 曲りなりにも最高評価をもらった私は、私自身の作品を、私自身が穢してしまったと思った。

 他方、相手がそんなレビュを記したことを私は不幸だと思った。こちらの作品を読まずしてレビュを書いたことに、また、他読者が心を込めて書いてくれたであろうレビュを盗作したことに、相手はきっと何も感じていないからそんなことができたのだろう。

 と、それぞれ捉えられたから、「お互いが悲惨」である。その「悲惨」に、レビュを盗作された読者が巻き込まれていたことも、私は重く受け止めた。だから、盗作レビュが書かれたその作品は、かなり迷ったが非公開とした。私はそれ以来レビュ対レビュという行為を行わないことを決めている。その行為がきっかけで筆を置いていた側面もあるがゆえに今後もその姿勢を崩さない。

 作者が心血を注ぎ込んだ作品を穢すような姿勢は許容できない。それが作品を書いた本人であっても、あってはならないと考えている。技術や知識は大事。身を助けるのはいつもそういった確たるものと見做せるものだろう。でも、私はそれ以上に、作品に対する感情を失いたくはない。だから〈無学者〉でいたいと考えている。「ひと」は、技術や知識がなくても、たとえ何もできないとしても、何かの価値がある。


──2018/10/17──


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