強制の入部
学園ラブコメに挑戦
新学期初日、僕は姉兼担任の鹿苑寺焔(ろくおんじほむら
)に呼ばれ職員室にいた。
「刹那、お前に頼みたいことがある。あぁ、拒否権はないからな。で、その頼み事だがお前には私の管理する部活に入ってもらいたいんだ。お前はどこにも所属してなかっただろ?だからそういう訳だ。着いてこい」
僕は焔姉に強制的に連れていかれた。
部室は職員室から1番遠い場所にあった。
「ここがお前が入部する部活の部室だ。それと言い忘れたが退部は認めないからな」
どうやら僕は完全に逃げ道を塞がれたようだ。
僕がどうにか逃げ道を見つけ出そうと考えていると焔姉が部室の扉を開けた。そして、1番最初に目に入ってきたのは女性の裸だった。
「...えっと、焔姉?」
「はぁ、またやっているのか。不知火」
「また!?あの人いつもあんなことやってるの?」
「あぁ、残念ながらな」
「残念ながらとはどういう意味ですか鹿苑寺先生!私のこの生まれたままの美しい姿を見せずに何を見せろというのですか」
「私は見せろとは一言を言ってないんだが?」
「そんな...酷いです...」
「焔姉、帰っていい?」
「まぁ、まて。こいつはここの部長の不知火舞だ。一応お前の先輩になる露出狂だ」
「鹿苑寺先生」
不知火先輩が真剣な表情で焔姉に声をかける。
「露出狂とは失礼な私はこの美しい姿を他のみんなにも知ってもらいたいだけなんですよ」
「それを露出狂と言うんだよ。それより他の奴らはどうした?」
「八雲は小さな男の子が助けを呼んでいるとか言ってどっかに走っていきました。出雲は...どこでしょうか?」
「ふむ、そうか。ならこいつの紹介はまた後日だな」
焔姉に紹介されたのでとりあえず頭を下げておく。
「てか、なんで焔姉は先に服を着るように指示するんじゃなくて、諦めてるの?なに言っても無駄なの?」
「私も何回も言っていたんだがな言っても聞かないから諦めた」
「諦めちゃダメでしょ!なんで諦めちゃったの?学校内であんな格好させちゃダメでしょ」
「じゃあ、お前やれよ。無理だから」
「そんなに酷いんですか?」
「酷いという言葉が生ぬるいくらいに酷い」
「...で、ここってなにをやるところなの?」
「主に私の手伝いだな」
「焔姉の雑用専用の部ってこと?」
「まぁ、そんな感じだな。他の奴らがまともに働いているところを1度も見た事ないが...。まぁ、明日からしっかりと部活来いよ。来なかったら...分かってるよな?」
こうして僕は焔姉に脅迫されてこのよくわからない部活に入部させられることになった。