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宿屋から始まる世界征服  作者: 野外 太郎
プロローグ
1/2

宿屋

宿屋から始まるコメディ物語です

楽しんでもらえれば嬉しいです!!

投稿も不定期ですが、読んでください。

 俺の朝はいつものように始まる・・・・はずだった

「どうしてくれるんかな~」

「いや、どうしろと言われましても・・・」

「新品の靴なんやけどな~これ金貨100枚するもんやで」

「いや~そうは見えなんですが・・・」

「なんや我!俺が嘘を言っているとでも言いよんかい!」

 俺がなぜこんな典型的な絡まれ方をされているのにはわけがある。

 それは数日前のことだ。

 俺はいつものように気持ちのいい朝を迎えていた。

 代々、宿屋を営んでいる俺の家の朝は早い、朝食の準備に、掃除、洗濯など多くのことが待っている。

 しかし、近年客足が潤しくなく、その朝に行う家事は年々無くなっていき、今では父が朝に受付に行き、あくびをしながら、客を待つ、母は朝食の準備をするが、ただでさえいない客がいないのでいつもの朝食の時間より遅れてくる。そのため俺が朝に起き、家事全般を行っている。

 客が来なくなったのには理由がある。

 当時栄えていたころは、魔王の討伐のため冒険者が多く泊まっていた。しかし近年勇者とかいう疫病神が魔王を倒したらしく一気に客が来なくなった。

 しかし今まで染みついていた生活習慣は変わらず今もこうしているわけである。

 そんないつもの朝、朝食を作りに台所へ行くと、テーブルに一枚の紙があった。


 

 ~拝啓、愛しの息子へ~

 父さんたちは少し旅に出ようと思う。

 いや、決してお前を置いて逃げようなんて思って無いからな!

 いや、本当だから!事実事実!

 置いてきた理由は険しい旅になるから、そんなつらい思いはしたくないと思って、残したわけだ。

 長く旅になると思う。

 だから、俺たちは死んだものとして生活をしてくれ

 いきなり、生活をしろと言っても難しいと思うのでこの宿と貯金はお前にやろう。

 達者で暮らせよ

 ~尊敬できる父母より~



「・・・・・・・・ふざけんなあああああああああ」

「やりやがったなあの馬鹿ども!こんな馬小屋みたいな宿俺に渡しやがって!!」

 手に持っていた手紙を丸め近くのゴミ箱に力の限り投げ捨てた。

 ゴミ箱は倒れ、中のゴミが出来来る。それと同時に深いため息が出る。

「これからどうしよ・・・・」

 ゴミを拾いながら考えるがいい案が思い浮かばない。

 とりあえず、貯金を確認しに行く。

「たしか、このあたりに袋が・・・・あったあった」

「・・・・・・」

 子供の人生の中で親孝行をしたいと思う人が多いが、親不孝を実際に行いたいと強く願う子供がいるだろうか?

 袋は軽く、中には銀貨が20枚、金貨2枚、宿に泊まるには銀貨10枚が必要であり、金貨1枚は銀貨10枚に匹敵する。袋の中には4人分の宿代しかない。

「・・・・・」

 思考は停止し、手に持っていたコインが地面に落ちる。

(これ俺、死んだな)

 それが数日前の事件である。

 そんなわけで最後の銀貨3枚を使いパン1つを買いに行っていた最中であった。

「はあ、と言われても俺は何にも持ってないですよ」

「まあ、ええからこいや兄ちゃん」

 チンピラ風の男に捕まれた時だった。

「・・・・ちなさい」

 後ろから声がした。

 チンピラ風の男と一緒のタイミングで振り向くとそこには美少女が立っていた。

 美少女は城の鎧を身にまとい、腰に剣を指している。

 頭から腰まで川のように流れる金色の髪が鎧と合っていてより美しさに拍車をかける。

「待ちなさい。あなたそこで何をやっているの」

「いや、この兄ちゃんがね、俺の靴を汚したから」

「いや、そうですが、金額が法外すぎでしょ」

「うるせえ!まあこういううわけですわ。それじゃあ」

「待ちなさい。確かに汚したことは悪いことです。しかし、今の状況を見逃すわけにはいきません」

「じゃあなんだお前が金を払ってくれるのかい?」

「いくらですか」

(マジか!この姉ちゃん、俺の為に・・・・・・ラッキー)

「ざっと金貨100枚よ」

「なるほど・・・では今からそれに100枚だけの価値があるか確かめに行きましょう」

「はっ!何でだよ!」

「確認の代金はこちらで持ちますよ。それならいいでしょう」

「お前とその鑑定士がグルかも知れねえだろ」

「そこは大丈夫です。王宮付きの鑑定士ですので」

「はっ!信じらんねえな」

「では、良いでしょうこの場に呼びましょうか?」

「いや、それは・・・」

 チンピラ風の男が弱り、その瞬間男の腕に噛みついた。

「いでえええええええええええええ」

 手が離れたと同時に一目散に俺は裏路地に逃げる。

 男も後を追いかけてくるのが見えてが、もう遅い。

 しばらくすると男は見えなくなった。

 俺はそのまま自分の宿に戻り、今日買ったパンを食べる。

「明日からどうしようかなあ・・・・」

 ため息がでる。

「しかし、さっきの女のひときれいだったな~」

 あの顔を思い出し口が緩む。

 と同時に今の状況が肩にのしかかる。

「はあ、そんなことよりどうしようか・・・・とりあえず、掃除しないと誰も泊まりに来ないだろうし・・・明日気合い入れて頑張りますか」

 そう決心し、俺は一番きれいな客用ベットで寝た。

読んでいただきありがとうございます

次回作は早めに出せれるように頑張ります。

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