革命0
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「早くこっちに来い!死にてぇのか!」
少年は声をあげて路地裏で呼び掛ける。
「はぁはぁもう先に行って僕はもう行けない……」
「何行ってんだ!俺達で世界を変えるんじゃねぇのかよ……」
呼び掛けられた少年はもう既に走っていく力も、それだけじゃなく立つこと不可能なことを案じさせていた。
「君だけでも早く、じゃないと政府が……ぐふぁ」
そう言うと血を吐き出す、たてないだけじゃなく、死期は近いことを案じてる悲しみのそれ、だが、悲しみを嘆く暇を神は与えさせてなどくれないのであった。
「見つけたぞ、革命軍!うてぇー」
ガチャ
ガチャ
ガチャ
ガチャ
ガチャ
一糸乱れぬ武器を構える漆黒製の憎むべき集団の戌
「ちっ!秘密警察めここまで来やがったか」
少年は思わず舌をちっと鳴らして苛立つ。
まだ死なれてほしくない仲間が今、目の前にいるというのに
「さぁ早く行きなよ、もうわかってんだろ僕のことは助からないということ、自分でもわかってるからさ」
そして、その動けない少年は目の色を黒から青に変化させて何かを起こそうとしていた
「くそ!革命軍めぇ、なんて卑怯な総員、防御体制を取りながら、隙を見つけて突入いいな」
「了解!」
「そうはさせないよ!」
少年はそういって目の色が変わると同時に力を発動させる、そして目からは放たれたそれは青いオーラを放って放たれる衝撃波が秘密警察に直撃する
「ぐははぁー!」
続々に続く断末魔の叫びは衝撃波のいく道に沿って吹っ飛ばされるのであった。
それはまさにドミノ倒しが台風で飛ばされるように
飛ばされたのを確認すると、優しい目で彼に言うのであった
「さぁ今が逃げ時だ、早く行きな、そんじゃな向こうで待ってる」
「ふざけんなよ、お前も一緒に生きてこんな腐った世界を変えるっていったじゃねぇーかよ!」
少年はそういって、死んでいく仲間の発言を打ち消して生に向かっていきようと呼び掛ける、まだお前は死んじゃいねぇーと言うように
「うるせーよ!ジレン何かをなすためには切り捨てることも大事なんだよ!お前にとっての意思はここで終わらせるようなそんな安ぽい、ものなのかよ!ハハハ笑っちゃうぜ」
死にゆく仲間はそういって鼻で笑うのであった。
「なんだとレジベル笑いやがってぇー!」
そして、ジレンと呼ばれた少年はレジベルと呼ぶ仲間に向けて殴りかかろうとしたその時
「おい、お前何を」
突然、レジベルはジレンに拳をつきだすのであった。笑ったりしたら、意味不明な行動をする、こんなときになってもよくわからないそんなレジベルがジレンにとっては嫌いだった。
「この拳つき出す時はいつもあれだったな、ケンカしてたよな」
確かにそうだ。
ジレンはレジベルとケンカをするときはいつも互いの拳を付き合って喧嘩をするのが定番だった。
しかし、今更そんなあまにがい思い出を言われてしめぽくなったのか
「なんだよ……急にしれっぽく言って」
「別にいいだろ!これが最後だだからしろっ!」
「強制的かよ……別にいいけど……」
突然キレられ、そして鼻で笑うおかしなレジベルのつきだした拳に素直になれない心でつき返す拳、すると突然
「おっおい!おまっ」
ドサッ
突然ニヤリと笑ったら自分の体に引き寄せていくように抱いてきたレジベル
「おい!お前ホモだったのかよ!ちょっ離せよというか体大丈夫かよ!って……」
「うっうっずずず」
泣いている声が聞こえてツッコミをしようとレジベルのボケに頭をはたいて答えようとした手を止める。
涙がジレンの体を伝っていくレジベルの涙
「おっ俺、死にたくねぇーよ、あんだけ言っといてなんで涙がでんのかわかんねぇー、こんな俺が泣くなんて恥ずかしいなぁうっうっうっ」
幾多の戦場をともに切り抜いたレジベルでも死ぬことに怖さを感じてるのか、そして、これから起こる不安の嵐に涙が出てるのかはわからない。
でも、どうしようもない残酷な運命に対抗できるのはなかったのだということをレジベルは知っていた。
「なんだよ、レジベル死ぬのこえぇならはじめからかっこつけんなよ」
少年はニヤリと笑う、そしてレジベルの頭を撫でる
「お前を最初から置いていくなんて言葉どこにもねぇーんだよ、勿論お前自信もだし、俺でもねぇー、そう言ったのはこの世界のクソッタレが言わせたことなのさ」
そう言うと少年は指をパチリと鳴らして時を一瞬だけ止める。
「さぁここからが正念場だ野郎共、革命の時がきたぞ!出てこいよ!」
そう言うと、なにもなかったところからじげんしきのワームホールを出てそれがどこもかしこに出てくるのであった。
出てくるものは、ポンチョを羽織ったもの、スーツ姿に眼鏡といかにも会社員然としたもの、様々な者たちの姿だった、、、
「なんで、お前は……いつの間に……ダメだったんじゃねーのかよ……」
「こっからだよレジベル俺達はまだ終わってなんかいねぇんだよ、そうここいら全員……」
呆気に取られるレジベル、頭が現実にフォーカスできていない。
「こんな世界を変えたいと思ってる人たちなんだ」
「えっ?てことはここにいる人たち全員革命軍なのか?」
「そうだよ!!」
にっこりと笑ってジレンはそう応じるのであった。
まったく突然のことでそれ言われても信じられないレジベル
「団長、準備整いました!いつでもオッケーです」
ポンチョを羽織った小さな子供がジレンに敬礼して、準備が完了した旨を伝えるとジレンは納得した顔で手をグッとさせてニコリと笑うのであった
「そうか、ポックル、報告ありがとう、そうだ、この人を運んでもらいたいんだけど」
「うーん、自分じゃちょっと力に自信はないので後で手の余った人たちを呼んで来るっす」
「おーサンキュなポックル」
「いえいえ、全然大丈夫っすよ、とりあえず革命成功するといいっすね」
ポックルと呼ばれた小さい革命家はニコッと笑うとまた元の場所に戻るかどうかは知らないが、少なくとも手の余った人たちを探しにいこうと素早く走って駆けていくのであった。
「なんだ?さっきの奴は俺は知らないやつだけどお前はしってんのか?」
「まぁな、仲間集める時に仲間になってくれた一人でもあるからな」
「というか、いつの間に俺たちが知らないところでこんなに仲間が増えてたなんてお前、凄いな」
それもそうなのだ。
だって、ジレンがひそかにこんなことをやっていたなんてことはレジベルでさえも知らなかったのである。
もしかしたら、買い出しとか日常の何気ない隙間時間に行っていたのかと思うと、ジレンの努力に思わずニヤケてしまう。
「ありがとな、ジレン……俺たちのためにこんなことをやってたなんてな」
「べっ別にそんなじゃねーし、ていうかお前のためじゃねーからな!」
恥ずかしいのか照れ臭いのか、おそらく照れ臭いのか顔を外に向けてむすっと不機嫌にさせるジレン、まったく素直じゃねぇなとでもアイツらしいかとレジベルはまたニヤリと笑う
「おい、レジベル気持ち悪いぞていうかまた抱きつくなよお前!マジホモかよ!やめろー」
「いいじゃねぇか、てっコノヤロー、ていうか俺はほもじゃねーっつうの」
「呼んできたすよ!って……」
そして、レジベルはジレンにじゃらつくのであった。
また再び戻ってきたポックルとその仲間はその光景を見て唖然とするしかなかったのであった。
ジレンは真っ先に来たことに気付くが時既に遅し……
「団長のBL発覚っすよー!」
「やっ止めてくれー!ていうか離せこのバカ!ホモ野郎!」
この後、しばらく事情を説明するのに時間を割くことになったジレンであった。