暖かい手
いつもの学校の帰り道、急に寒くなってきたので帰りに暖かい飲み物を買った。
彼はコーヒーが苦手なので緑茶を私は甘いのが好きなのでココアを飲んでいる。
風が冷たいので暖かいものを飲んでもすぐに体が冷えてしまうため、暖まるために風を遮れる壁があるベンチに休憩することにした。
「それにしても寒いね。」
冷えた手を暖めるようにココアの缶を握りながら私は言った。
「こんなに急に寒くなると風邪をひかないように気をつけないとね。」
お茶を飲みながら彼が答えた。
そんな彼は思ったよりも暖まってなさそうな私の手を見て包み込むようにぎゅっと握ってくれた。
「寒そうだったから、これで少しは手も暖まると思うよ。」
彼はそう言いながらも恥ずかしそうにしていた。
そんな風に照れている彼を見ながら手が暖まっていくのを感じた私はマフラーをプレゼントしようと決めた。
二人とも巻けるような大きなマフラーを。