発想の転換
いろいろあった。
詳細に説明すると、紙面がござるだらけになるので、割愛。
血で血を洗う様な流血はなかったが、長時間の討論の後、お互いに資料を見せ合ったため、三人の身体から多少の体液を排出し、和解に至った。
今の流れを断ち切るようだが、男性特有に溜まるものは、三日ぐらいで満タンになり、それ以降の物は再吸収されるらしい。ちなみに、三人が研究室に詰めるようになって三日目である。
「拙者はなんてことをしてしまったでござるかー!!」
「三人誓いを、三人揃って破ってしまうとは……」
「我慢出来ないものは我慢出来ないでござる。完成するまでリピドーを全てVR作成に捧げるなんて到底無理でござる。頭が冷えて丁度良かったでござる。」
「お前! あの時の情熱を忘れたのか!」
「そうだそうだ! でござるよ。デブが一番乗り気だったはずでござるよ!」
「……そうでござる。でも、今はそんな些細なことより、完成を急ぐでござる。ここで立ち止まっていては、ただの阿呆に過ぎないでござる。」
「デブ!ちょっと言い過ぎでござるよ! 撤回を要求するで……ござ……る………よ?」
「デブ。お前泣いてるのか?」
「泣いてないでござる。泣いてなんか無いござる。泣いたり、言い合ったりしている暇などないでござる。全ては理想を達成するため、一秒たりとも無駄にできないでござる。いち早く、理想と出会うため、前に進むだけでござる!」
「「デブーー!!」」
ひしと抱き合う三人の男。三日ほど風呂に入っていないため、かなりムッとくる光景である。
そんな暇があったら、話を進めろと思う。
正直臭そう。清潔感は大事。
三人の明日はどっちだ?