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「お久しぶりです、由希さん」
パフェのお店の入り口とたどり着いたとき、由希はそこで珍しい妖怪に出会う。
最近は墨がまじめに仕事をしているせいか家に来ることが減っていた墨の担当であるあずみが立っていた。 スーツをびしゃりと着こなしたあずみは二人の前まで来ると頭を下げた。
つられて由希と七海まで頭を下げると三人はくすりと笑う。
「デートですか? いいですね、青春真っ最中って感じで」
デートと言われ思わず頬の熱くなる由希をよその七海は店の中に入ろうと由希の手を引いていく。 そのあとをなぜかあずみがついてくる。
「あずみさん、お仕事は? 」
「先ほどひと段落しまして…… ご一緒させていただこうかと」
なるほど、と納得した由希は引きずられながら店の中へと入っていく。 様々な女子たちがわいわいとにぎやかな中を案内された。
席は四人席で由希と七海、向かいにあずみが座る。
「なにを食べるのですか? 」
「おじちゃんにパフェの割引チケットもらったからそれを食べるんだぁ」
「なるほど、私はコーヒーでもいただこうかしら」
頼んだ注文はすぐに届けられた。
頼んだ苺のパフェはというと明らかに一人分ではない量のものが二人の前に置かれ、驚く由希と目を輝かせる七海。
「うわーやばくない!? こんなに大きいとは思わなかった! おじちゃんにマジで感謝!」
隣ではしゃぐ七海をよそにコーヒーをすするあずみ。
どんな組み合わせなんだろうと由希が思っているとスプーンを渡される。
苺の積み上げられたパフェを一口。 それは甘酸っぱく、それでいてクリームの甘さでとても美味しかった。
「美味しい…… 」
「でしよ!? ここのパフェって結構有名なんだよねー」
大きな口をあけてパフェを頬張る七海の口元にクリームがぽつり。 ナプキンで拭ってあげるとにっこりと笑顔を向けられた由希。
「なんか、いいですね…… 」
七海に負けじとパフェを頬張る由希の耳にあずみのつぶやきが入った。
由希と七海を交互に見比べながらまたいいなぁとこぼす。
「パフェ食べます? 」
由希の問いかけにいやっと慌てたように首を左右に振ったあずみはそうじゃなくてと否定の言葉をもらした。




