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店頭販売

にぎやかなもの達。

みな買い物カゴを片手に由希たちのそばを通り抜けていく。

ときおり、由希を見ては人がいると騒ぎになりかけてそれを大和が制止してくれたり。

何度か触れられて由希が苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていると、隣にいた大和が笑った。

「由希、思いっきり顔にでてる」

「だって、ベタベタ触られましたもの」

大之助の手作りお菓子を携えて由希たちがやってきたのは、町中にある大手のスーパーだった。

たまには店以外でもお菓子を売ってみないかという店長のありがたい言葉に甘えて、足を運んでいたのだ。

一体、大之助はどこまで人脈があるのかわからないと首を傾げる由希に大和はたしかにと同意する。

「聞いたところで、たぶん兄上は首を傾げるだけだろうし」

「把握してないでしょうしね」

二人で同じことを思っていたことに吹き出すと同時にお客様が来店。 お菓子を包んで手渡すと、その手を強く握られ名残り惜しそうに去っていく。

「人って珍しいんでしょうね…… わかってたけど、なんかやだ」

頬を膨らませる由希の頬をつついた大和はなにかを思い出したようにふぅと息を吐きだした。

遠くを見つめる大和に由希は疑問をもつ。

「どうかしたんですか? 」

「あまり由希に話したら怒られるかもしれないけど」

お客様にお菓子を手渡した大和は実は、と昨日の出来事をぽつり。

「最近さ、昂輝が全く触らせてくれなくて腹が立ったから昨日の夜に寝込みを襲ってしまって」

「おっと」

先輩たちの夜事情を聞いてしまい、声がもれてしまった。

「そしたら泣かれるし、嫌がられるしで。 今朝も話かけても拳しか返ってこなくて」

「それって、僕が聞いてもいい内容なんですか? 」

「いいわけねぇだろ、くそが」

大和が答える前に返事がどこからか返ってくると同時に大和の顔に袋がぶつけられる。

中身はスポーツドリンクが二本。 痛みに顔を覆う大和をよそに声の主である昂輝は由希に買うお菓子を手渡した。

「余計なことを言いやがって」

大和を借りる、と引きずっていった昂輝。

仲がいいのはいいことだとは思うけど、とそう思っていた由希の目の前にお菓子が差し出された。

「これ、ください」

「あ、ありがとうございます」

お金を受け取り、お菓子を渡すと手を握られた。 それがあまりに強く振りほどけない由希に対して妖怪はにっこりと笑う。

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