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「あー気持ちいい」
もれた由希の言葉に辰美は笑うと服を脱ぎ捨てた。
普段から見えていた辰美のうろこは腕だけでなく、足、背中、肩からと存在しており、それは光に反射されて輝いていた。 とてもきれいだなと由希が思っていると辰美が由希のほうへと体をむける。
由希の視線は思わず辰美の大事なところに向けられており、それに気がついた辰美が思わず吹き出してしまった。
「辰美ってそこにもうろこがあるんだね」
「もうどこを見てんのさ、えっち」
由希の隣に腰を下ろした辰美はふうと息を吐きだす。 二人が入ってきたことにより驚いた狸たちが走って逃げていく。 申し訳なかったなぁと由希が思っていると辰美に腕を引かれてなぜか辰美の上に腰を下ろすことになった。
「なんで腰の上に乗せられてるの? 」
「今日は俺のための癒しになってほしいの。 だから今日は放さない」
口をへの字に曲げた由希に辰美はくすくすと笑った。
由希の背中に頬を押しつけて、首を手で触れて口づける。 まっさらな由希の首元に思わずいいなぁと声がもれてしまい、首をかしげる由希の姿に口を閉じた。
「どうしたの、辰美」
「由希は…… 刻印がほしいって思わない? 」
刻印という問いかけに由希は眉をほそめた。 そんな由希の表情が見えない辰美は口づけ、一度だけ軽く歯をつきたてて、すぐに離した。
「俺の刻印をつけたらさ、妖怪たちに襲われることもないし手を出されることもない。 身を守るにはいい条件だと思うけども」
「…… 刻印って、どうやってつけるの? 」
由希の問いかけに辰美はにっこりと笑う。 諦めて辰美に体を預けていた由希を自分へ向けた。 口をへの字に曲げる由希の頬なでて、口づける。
頬を真っ赤に染めた由希の姿に辰美は笑い、由希の腹に触れる。 撫でられるとくすぐったいともらした由希にもう一度、口づけた。
「由希の腹に俺のをいれる。 そして同意を得るのさ、刻印を刻ませてくれって。 それに由希が同意して、同時に果てると契約として由希に刻まれる。 ちなみに仮の刻印はつけたい側が同意を得ずにつけるから仮だと言われてる」
辰美の答えに由希は一度、頭の中で想像してすぐに顔が真っ赤になってしまった。 顔をそらした由希にかわいいと頬に口づけた辰美の顔を押す。
「いや、なんで、僕たち親友だし、そんなこと」
「そうだよ、親友。 俺と由希は小さい頃から親友だし、幼馴染」
じゃあと尋ねる由希の問いかけに辰美はただ寂しそうに笑った。




