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「それは僕もわからないです。 大之助さんにしか」

 由希の服をまくり上げて上半身をさらけだす。 傷の無いきれいな肌がそこにさらけだされ、紅葉は触れて舌を這わせ、吸い上げ、口づける。

「兄さまの刻印があるわけでもない」

 うんと首をかしげた紅葉は顎に手をあてて考えるも、なにも答えが思い浮かばずに諦めて由希の上着を戻した。 由希の頬をなでて悪かったと紅葉は謝った。

「薬といってもすぐに治まるから」

「僕も、聞いてもいいですか? 」

 足だけはゆっくりと動いた。 手の指も少しだけ。 あとはまだ動かないがすぐに動き始めるだろう。 

「大之助さんの好きだった人って、どんな人だったんですか? 」

 由希の問いかけに紅葉は首を左右に振って、わからないと答えた。

「正直、私もわからないので…… 甚一郎兄さまだったらわかるかもしれないけども。 たぶん教えてくれないと思う」

 自分の手で弟の最愛を奪ってしまったのだ。 

 甚一郎が口を割るわけないと首を振る紅葉に由希はそうかという納得の思いとなんだという残念の思いにかられて思わず顔をしかめた。

「まあいいや。 そういえば店を放置したままでした。 冷蔵庫にお菓子の在庫があると思うのでだしてもらえませんか? 」

「在庫? 在庫ならとっくにだしてしまってもう全くないよ」

 在庫がない。 大之助がいないときはいつもよりも多めにお菓子を作っているはず。 それが全くないということに由希は驚いた。

「兄さまがたまには稼いでおこうかなって私を店番にしたものだから、女性たちがこぞって買っていってくれたんだ。 おかげで疲れた…… 」

「そういえば女性の方たちがいつもより多くて驚きました。 女性にもてるんですね」

 由希の言葉に紅葉はため息をこぼした。

「なぜか知らないけども昔からなぜか女性に好かれてしまって…… なにかしたわけでもないのに。 一度、身なりを汚くして試したけどそれでも変わらなかったから諦めたんだ」

 女性に好かれる紅葉の姿を由希は想像して、うらやましいと思ったところで紅葉に睨まれた。 

「目が覚めると衣服を身にまとっていない女性がまたがっていたらどうする? しかもそれが毎日のように。 トラウマにもなるよ」

「失礼しました。 それは大変だ」

「でも大変だったのは私の双子の弟だと思うけど」

 ここでさらに大之助の弟の存在がでてきた。 もはや何人いるのかわからない由希は首をかしげて考えるもすぐにやめてしまった。

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