チョメ婆とうごめく影
「さ、終わったわよ。」
オネェさんの声で全てがわかる。
成功した。感動してしまった。さっきまでわからなかった言語が…うううう
次はロイシンの番なのだが、ここで問題が起きた。
バキィン!
「ちょ!あんた!!筋肉硬過ぎっっ!!!」
オネェさんが嘆いている。
タトゥーを掘るニードルが欠けていた。
正直悔しい。私の筋肉では弾けなかったッ!!
「アハハ、ごめんなさい。さっきまでイシンと崖登ってたからパンプアップしちゃってたみたいだね。」
ロイシンも刺青自体は成功したのだろう。会話をしている。
「何よ!パンプアップって!そんなのどうでもいいからしっかりお代払ってよね!!2人で10万パーク!!ニードル代の2000パークも追加で!!」
パークとはこの世の通貨らしい。きっとそうなのだろう。、、、?!10万?!この世界の物価がわからないが絶対高いでしょ!無料じゃないの?!
横のロイシンは開いた口が塞がっていない。
「じゅ、10万。特上串焼きが1個1パークだから…なんてこった…特上串焼きなんて食べたことないや…」
完全にロイシンは狂ってる。串焼きは今明らかに関係ない。
「あ、あの!!そんなにお金を持っていないんだ!!どうにかならないか!!」
私は無謀な懇願をする。
「はァァ??ふざけんじゃないわよ!!どうにかなるわけないでしょ?!もう掘っちゃったし取り返し使わないわよ!!」
終わった。
ーEndー
いやいやいや、そんなの惨めすぎる。ダメ元で聞くしかないか…
「あのぉ…もしよかったらお手伝いとかで…」
「うぅん、そうねぇ。たくさんお手伝いすることになると思うけど。あんたたち覚悟あるの?」
はい。と言うしかないだろう。
2人は刹那の反応で首を縦に振る。
明らかに無理難題を押し付けられることは分かっているがこの際拒否できる隙もない。
「わかったわよ、もう。んんん、じゃあまず隣のチョメ婆のお手伝いをしてきてもらおうかしら。」
チョメ婆のテントに移動して、ロイシンから口を切る。
「お初にお目にかかります、マダム。何かお困りごとはございませんか?」
チョメ婆が口を開く。
「ん、あら!美形な男の子ねぇ!いきなり入ってきたからヒステラかと思ったわぁん。そういえば、まだヒステラが来てないわね。あの女、またサボりやがったのかい!」
マシンガントークに横槍が入る。先ほどのオネェさん、ヒステラがテントにやってきた。
「チョメ婆!忘れてなんかいないわ!この若造たちが代わりに手伝ってくれるのよ!この子達は私のものだから好きに使ってもらって構わないわ。」
チョメ婆がニヤける。
「あらぁん、じゃまずは…ふふふ、アレ。頼もうかしらハァト」
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ー近辺の森ー
???「いいか、目的は行商の中にいる女だ。女さえ捕まえられればいい、目標は3人。誰でもいい。しくじるなよ。」
???「「「へい、グルン親分、必ず捕まえてきます。」」」
???「いいぞ。手、抜くなよ。」
読んでくださりありがとうございました。読みづらいところや中弛みがあったら教えてください。改善したいです。