魔法兵士コルト
「フンンンヌッ!!!」
大きな雄叫びをあげ、ゴーレムのくっついた棒、ゴーレムダンベルを持ち上げるオークのタブ。
それを横目に、筋肉の素晴らしさを噛み締めながら羽のような身軽さで走り込むスキンヘッド、T.S。
ここは城内中庭。
「それは本当か?!」
自分の非力さを思い悩む軍団長コルト(12歳)は調査庁のハクが集めたデータを見て声を上げる。
「左様でございますコルト様。ここ数ヶ月悲しいことに、我が国に生を受けた子ども達の成長が止まり、未発達の子供が増えています。いわゆるリトルマン症候群と見て良いでしょう。」
ハクは怪訝そうな顔をしながら推察を語る。
コルト
「我が国だけなのか?」
ハク
「他国への調査を出しましたが、そのような話は未だ見受けられません。」
コルト
「そうか。他国の使者にも聞いてみたか?」
ハク
「それはなりませぬ。我が国の問題を表に出してしまうと隙をつかれかねません。隙を作ったら頼りになるのはコルト様のみですので…」
ハクにはマッスル6MAXは知らされていない。
コルトは自ら調査を開始した。
「うーん、子に影響するものといえば母体か?母親に原因があるのか?だとしたら母親にも影響しているはずだが問題ないしなぁ。」
コルトは悩んでいる。
ロイシンが部屋に入ってきた。
「コルトー!アハハ、相変わらず大変そうだなぁ!」
コルト
「全く、他人事みたいに…ロイ様には関係ないですよ!」
コルトは気にしていた。彼らと肩を並べたい。そのためにも何かを成し遂げる必要があった。
ロイシンは察して部屋を出る。
「そっかぁ、国のこと考えるのもいいけどさ!コルトもちゃんと食事は取れよ!」
「栄養を摂ることが筋トレの第一歩だからねえ!まぁコルトには魔法があるから筋肉は必要ないか!」
遠のいていくロイシンの声
コルト
「栄養だってしっかり摂ってますよーだ!!第一、成長期の僕なら何食べても成長しま、す…」
「それだぁ!!!!!」
コルトはすぐさまハクを呼んでこの国の食事事情や流行の食物を調査させた。
たどり着いた。
この国の食べ物には生力減退魔法がかけられていた。