海上都市アリサ、崩壊。
マッスル6MAX
そう、彼らはこの国を占拠しているブドウ軍を潰しに来た。
城門を、素手一本で殴り破った彼こそ1人目のマッスル。
彼の名はイソロ・イシン。
日本出身、平たい顔、だがマッチョ。
次いで入ってきた彼は、城の支柱を素手で割り取り、張り裂けんばかりに笑みを浮かべ、その支柱を振り回し、兵士をすり潰している。彼が2人目のマッスル。
彼の名はロイ・シン。
台湾出身、美形、だがマッチョ。
彼と同時に城へ入るや否や、2メートルは下らない割れた城壁の塊を両手に持ち、兵士に投げつけている彼が3人目のマッスル。
彼の名はタブ。
オーク村出身、非常、だがマッチョ。
彼ら3人が中央エントランスから左階段を昇る。
左に分かれる3人組。
そして右手にまた3人。
サングラスを黒光りさせ、大きなパイプを振り回しているこの男こそ、4人目のマッスル。
彼の名はジョン。
アメリカ出身、白髪ロン毛おじ、だがマッチョ。
何もしていないのではない。何もすることがないのだ。無駄な殺生を嫌い、後ろで腕を組むこの男こそ5人目のマッスル。
彼の名はS.T
南アフリカ出陣、心優しきスキンヘッド、だがマッチョ。
殺さない彼、そして殺す彼もいる。
縦横無尽に駆け巡り、鋭利に尖ったその爪は、鍛え上げられた腕筋の重みにより、さらに深くへと抉り込む。彼こそ6人目のマッスル。
彼の名はフェニル。
獣魔村出身、寡黙な戦闘狂、だがマッチョ。
彼らが通ってきた道は、数分の間にブドウ軍兵士の絨毯ができていた。
彼らは死んでいない、生かされている。
そして、王接間にて軍団長と謁見する。
タバコのようなものを捨てるジョン。
激昂する軍団長タイダ。
彼らに向けて放たれる矢や魔法は悲しくも、鋼鉄を凌駕する胸筋に弾かれるのだ。
なす術なしと見抜いた団長。
自陣にて、自刃す。
「不覚。このように強いもの達が国にいたとは。」
海上都市アリサは本日
彼ら、マッスル6MAXの手によって
再占拠された。




