『挫折中』『心が今にも折れそう』という人に読んで欲しい『必ず立ち直れる』正しいリハビリ方法とは
こんにちは、春風です。
今回、このエッセイに目をとめた方は、
『日々小説を書くのが辛い』
『心が今にも折れそう』
『挫折して休止中』
大なり小なり、辛い状況に置かれていると思います。
私も以前は、物凄く『書くのが辛く』て、大変な苦労をした時期がありました。とても頑張っていたのに、書くたびに辛くなり、心身共にボロボロになって、ついには『筆を折る』最悪の事態に。
そして『もう二度と小説は書かない』と心に誓い、書くのも読むのも止めてしまった、痛々しい過去があります。
しかし、それから、かなりの時間は掛かりましたが、今では毎日『楽しく』小説が書けるようになりました。上手いこと『リハビリ』をして、何とか自力で『立ち直った』からです。
もちろん、その間、かなりの『紆余曲折』はありました。心にできた『トラウマ』のせいで、小説に触れるのが『怖かった』こと。また、正しい『立て直し方』も、全く分からなかったからです。
でも、これからお話しする『正しいリハビリ法』を行えば、誰でも『立て直す』ことができ、また『楽しく』小説が書けるようになります。
今回、これを書こうと思い立ったのは、あちこちで『苦しんでいる』人を、見かけるからです。以前、書いたエッセイの感想にも、かなり『苦戦中』の人たちが、見受けられました。
そこで、私が『大きな挫折』から立ち直るのに、何に取り組んだのか? また、今現在、日々楽しく書くために、何をやっているのか? なぜ、書いていて、辛くなってしまうのか?
私が、実際に経験したことを分析しながら、分かりやすく、お話しして行こうと思います。
なお、以前、私が『大挫折』した時のことを書いたエッセイを、先にお読みいただくと、より理解が深まると思います↓
『小説を書くのが辛い』『もうやめたい』と思っている人に読んでもらいたい『やる気が蘇る』エッセイ
https://ncode.syosetu.com/n3237hm/
このエッセイは『初心戻って、楽しく書く大切さ』を、お話ししたものです。中には、これを読んで『また、あの時みたいに楽しく書こう』と、気持ちを、新たにできた人もいると思います。
しかし、頭では『楽しく書く』ことの大切さがわかっても、実際には、中々そう出来ない。どうしても、書くのが辛い。こんな人も、いるかと思います。
そこで今回は、このエッセイの『第二弾』として、より深く、掘り下げてみました。具体的に『何をやるべきか』も書いてありますので、是非、実践してみてください。
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好きなことが辛くなる理由とは
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『なぜ、小説を書いているの?』と質問されたら、あなたは、何と答えるでしょうか?
楽しくやっている人なら『好きだから!』と、即答すると思います。本来は、これが、最も『正しい答』です。
しかし、今書いていて『辛さ』を感じている人は、素直に『好きだから』とは、言えないと思います。
なぜなら、好きなことをやっていて『辛い』と感じるのは、とても『矛盾している』からです。自分も、このことで、物凄く悩んだ時期がありました。
『おかしいな、好きなことをやってるはずなのに、何でどんどん辛くなるんだろう? もしかして自分、小説を書くの、好きじゃないんじゃないの? それとも、単に才能がないだけなんだろうか……?』
日々、このことで、悶々と悩み続けていました。そして、悩めば悩むほど『自分を見失って』行ったのです。
さて、ここで、もう1つ質問です。小説を書くのに『必要なもの』は、何だと思いますか?
知識や才能、奇抜なアイディアなど。人によって、色んな意見があるかもしれません。しかし、もっと『本質的』なものが、別にあります。実は、小説を書くのに必要なのは『精神力』なのです。
『おいおい、精神論かよ?』と、考えるのは早計です。別に、気合や根性の話をするつもりは有りませんので。
世の中の作業や仕事には『肉体労働』と『頭脳労働』の2種類があります。肉体労働は『体力』を消費して行うもの。頭脳労働は『精神力』を消費して行うものです。
もちろん、頭脳労働も、多少の『体力』は必要ですが、主に消費するのは『精神力』です。
頭脳労働は、精神力が『万全』であれば、スラスラ進む。逆に精神力が『足りない』と、なかなか進みません。小説もまた『頭脳労働』なので、精神力を『消費しながら』執筆しているのです。
話を分かりやすくするために、ゲームの『RPG』を思い浮かべてみてください。RPGには、必ず『魔法使い』が出て来ます。魔法使いは『MP』(精神力)を消費して、魔法を使います。魔法使いも『頭脳労働』なので、精神力を消費するのです。
もし、旅の途中で『MP』が、残り少なくなったらどうでしょうか? 近くに街もない、MP回復ポーションもない。こうなったら『残り少ないMP』を温存しながら、騙し騙し、戦わなければなりません。
場合によっては、杖で殴って攻撃する必要もあります。これは、魔法使いにとっては、かなり『辛い状態』です。
実はこれ、同じ頭脳労働の『小説家』も、同じことが言えます。『小説を書く』というのは『呪文を唱える』のと同じこと。書くたびに、どんどん『MPを消費』しています。そして、MPが少なくなってくると、物凄く『辛く感じる』のです。
始めたばかりのころ『楽しく』書けていたのは、MPが『満タン』だったから。逆に、時間が経って『辛く』なってくるのは、MPが『残り少ない』から。実は、割と単純な話なのです。
ゲームの場合、ステータスが『数値化』されているので、MPが足りなくなれば、すぐに気づきます。また、気付いたら『MP回復』を、ちゃんと行っています。
しかし、現実世界は『MPの残量』が、分かり辛いです。また、MPは『意識的に管理』しないと、なかなか『回復』してくれません。
なので、ほとんど『回復をせず』に、MPが『残り少ない』状態で戦っている小説家が、意外と多いのです。もし、完全に『MPを使い切って』しまったら、何もできなくなり、もう『筆を折る』しか、選択肢がありません。
『LV100』の強力な魔法使いでも、MPがゼロだと『魔法が使えない』のは、当たり前のこと。同じく、どんなに『優れた才能』がある小説家でも、MPがないと『執筆』はできません。
MPのない魔法使いが、戦闘で何もできないのと同じで、MPのない小説家は、全く『実力が発揮できない』状態です。
辛い時に『自分、小説が好きじゃないんじゃないの?』と思うのは、大きな勘違い。単に『MPが足りない』のが原因です。
MPが足りなくなると『辛い感情』しか、湧いてきません。『実力が発揮』できないのは、物凄く『辛いこと』だからです。だから、どんなに『好き』なことでも『辛く』感じてしまうのです。
もし、RPGをやっていて、MPが『残り少なく』なったどうするか? 普通は、街に戻って、宿屋で休みますよね?
それと同じで、小説家もお休みして、『MPを回復する』ことが必要なのです。
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時には距離を置くことも大切
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毎日、頑張って執筆していれば、それで『いい作品』が書けるわけでは有りません。むしろ、書けば書くほど『悪くなる』場合もあるからです。
これは、前項でお話しした通り、MP残量が『少なすぎる』から。いい作品は、MPが『満タン』で、精神状態が『良好』な時に、書けるものです。
実際に、精神状態によって、作品の『質』や『内容』が変わるのは、今までに、誰もが経験してきたと思います。質だけでなく、書いている時の『感情』も、全く違います。
精神状態がよければ『楽しく』書ける。精神状態が悪ければ『辛い』だけ。これも『MP残量』が、大きく影響しています。
ちなみに、考え方には『ポジティブ』と『ネガティブ』の、2種類があります。ポジティブだと、何事も『前向き』で楽しく。ネガティブだと、何事も『後ろ向き』で、辛く考えます。
ただ、これは、性格の問題よりも『精神状態の影響』が大きいです。誰だって、MPが『満タン』で、調子がいい時は『ポジティブ』に。MPが『少なく』て、調子が悪い時は『ネガティブ』な考えになってしまいます。
つまり『自分、才能ないんじゃない?』『自分、下手くそなんじゃない?』と思う時は、MPが『足りない』場合が多いです。
実際、初めて小説を書いた時は、そんなこと考えていなかったですよね? 今より、ずっと下手だったのに『自信満々』で、超『楽しんで』書いていたはずです。
人は、MPが『満タン』の時。『無敵』状態になっています。なぜなら、ネガティブな考えが、全く出て来ないからです。
ネガティブな考えが、全くない場合。『能力』や『才能』などの些細なことは、一切、気にもとめません。あるのは、ただ『楽しいか』どうかだけ。
結局、突き詰めてしまうと、小説を書くのに『能力』や『才能』は関係ありません。必要なのは『潤沢なMP』だけ。MPさえ足りていれば、余計な考えは出て来ません。
MPが『枯渇』しそうになると辛いので、能力などを引き合いにした『弱音』が出てしまうのです。MPが『少ない』と、物凄く『辛く感じる』ので、弱音が出るのも、仕方がないことですが……。
そこで重要になるのは、能力を磨くことなんかじゃ有りません。先ほどの『RPG』の話にも出て来た、宿屋で休んで『MPを回復』することです。
もっとも、現実世界では、宿屋に行く必要はありません。どこかに『遊び』に行ったり、家で『ゴロゴロ』でも大丈夫。『回復手段』は、色々ありますので。
ただ、大事なのは『戦場』(小説)から、いったん『離れる』ことです。『戦場』から距離を置かないと、効率よく『精神力を回復』できません。なので、思い切って『休憩』をとることが、非常に重要です。
『でも、連載中の作品が……』『毎日、書かないとPVが……』なんて、言ってる場合じゃありません。MPが『残りわずか』じゃ、どうせ、まともに戦えないです。
少ないMPを『やり繰り』して『辛い想い』をしながら戦うよりも。いったんMPを『満タン』にしてから復帰したほうが、はるかに『効率的』です。
また、我慢して続けて、MPが『完全に尽きて』しまうと、心が折れて『挫折』してしまいます。RPGで言うなら『パーティ全滅』の状態です。こうなると、復帰するのに、物凄く『時間が掛かって』しまいます。
なので、とにかく一刻も早く『MPを回復』するために、いったん、小説から離れましょう。
ただ、ここで勘違いしてはいけないのは『サボリ』と『休憩』は、全く違うということです。『面倒だからやらない』のは、タダのサボリ。MP回復のために『計画的に休む』のは、休憩です。
なので『どれぐらいの期間』休むのか、しっかり『決めてから』休みましょう。ちゃんと、休む期間を『決めてある』なら、何の問題もありません。
基本的には『1週間』から『3ヵ月』ぐらいが、おすすめです。『3ヵ月以内』なら、正しく『リハビリ』と『休憩』をしていれば、普通に『復帰』できます。
ただ、半年や一年など、あまりにも『長すぎる』休憩。または『期限を決めず』に休むと、復帰が『難しく』なります。最悪、二度と『戻って来れない』かもしれません。
なので、どれぐらい休んで、いつ復帰するのか。ここだけは『決めて』から、お休みするようにしましょう。長めに休憩を予定して、早めに回復すれば、もちろん『前倒し』しても構いません。
真面目な人ほど、休みを取ることに『抵抗』があります。でも、RPGで『MPが切れた』場合。街に戻って休むことを『サボり』だと思う人は、誰もいません。
なぜなら『MP回復』は、戦闘のために、絶対に『必要な作業』だと、理解しているからです。同じく、小説でも『休憩』は、絶対に『必要な作業』です。
これを、しっかり『意識』してください。また『正しい休み方』をすれば、腕が落ちたり、ダラけることも有りません。
あと、すでに心が折れて『無期限休養中』の人も、正しく『リハビリ』すれば、普通に『復帰が可能』です。私自身も『無期限休養』からの『復帰勢』なので、安心してください(詳しくは後の項目で)。
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リカバリーフードを見つけよう
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まず、リハビリで最初にやるべきは『リカバリーフード』を、見つけることです。『リカバリーフード』とは、ドラゴンボールに出て来る『仙豆』のようなもの。食べたら『元気が回復』する食べ物のことです。
『おいおい、仙豆って Amazon で買えるんか?』と、先走らないように。リアルの世界に仙豆はありませんが、ちゃんと『リカバリーフード』はあります。
しかし、人によって、何が『リカバリーフード』かは、違うのです。『味の好み』や『体質』が、人それぞれに、違いますので。
私の場合は、昔から、疲れたり嫌なことが有って元気がなくなると、スーパーやコンビニに行って、大量に食料を買い込んできます。でもって、ひたすら黙々と食べまくる。すると、不思議と『元気が回復』してきます。
結局、色々な方法をやってみたのですが、一番は『食べる』こと。難しい『技術』も『知識』も、何もいらないからです。ただ、何でもいい訳ではなく、食べ物によって『回復量』が違います。
色々試してみた結果、私の場合は『お好み焼き』と『ゆであずき』(つぶあん限定)が、リカバリーフードだと判明しました。
関西人じゃないのに、お好み焼きを食べると『MPが回復』するのは、完全に謎です(笑) でも、精神状態が悪くなると、キャベツを買ってきて、お好み焼きを作って食べます。すると、見事に『元気が回復』するのです。
あと『ゆであずき』は、業務用の1キロ入りを、いくつか用意してあります。で、元気がなくなったら、スプーンでモリモリ食べる。忙しい時には、ゆであずきを食べながら、小説を書いてる時もあります。
こんな感じで、食べたら『元気』になる。食べたら『MPが回復』するのが、リカバリーフードです。ただ、人によって違うので、まずは、見つけなければなりません。
やり方は簡単。スーパーやコンビニに行って、食べたいものを、片っ端から買ってくるだけ。ただ、食べた際に、どれが一番『元気が出たか』は、よく覚えておいてください。絞り込んで行けば、必ず見つかります。
単純に、自分の大好物の場合もあるし、全然、関係ない物の場合もあります。なので、色々試してみてください。なお、普通の食べ物でも『回復効果』はあります。ただ『リカバリーフード』は、特別に『回復量が多い』です。
また『リカバリーフード』は、1つとは限りません。複数ある場合もあるし、今までに、食べたことの無い物かもしれません。
なので、お休み期間中に、是非、見つけてみてください。また、執筆を再開しても、常に『MP回復』は必要です。その時に『MP回復手段』が、あるかないかは、大きな差になりますので。
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ルールを決めてリハビリしよう
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先ほども、お話ししたように、時には距離を置いて『お休み』することも大切です。休まないと『MPが回復』しないので、休養することも『執筆の一環』です。
ただし、休むにも『一定のルール』は、必要になります。ただ、ダラダラしているだけでは、なかなか『回復』しません。また、永遠に『復帰できなくなる』場合もあります。なので『目的のある』休養が必要です。
休む『目的』は、小説を書くのを『止める』ためでは有りません。再び、元気一杯に『再開する』ためです。そのため、休んでいる間に、こつこつ『リハビリ』(再開の準備)が、必要になります。
なお、今現在、心が折れてしまって『リタイア中』『無期限休養中』の人も、同じ『リハビリ』で大丈夫です。
挫折した場合、自分の意思で『休み』を取った人に比べ、若干、時間が掛かるかもしれません。しかし『MP回復』さえすれば、普通に『復帰できる』ので、安心してください。
休むことは、ここまでお話しした通り、とても『大切』です。ただし、休んでいる間も、小説は『書き続ける』必要があります。
『えっ、ボロボロの状態なのに、まだ書かなきゃならないの?』と、思う人もいるかもしれません。でも『リハビリ』でやるのは、通常の小説の執筆とは、全く『別のこと』です。
たくさん書く必要もないし、人に見せる必要もありません。分かりやすく言えば『素振り』みたいなものです。毎日、軽く『素振り』をして、感覚を『忘れないように』する。ただ、それだけです。
私はかつて、物凄い『大挫折』を経験しました。『もう、二度と小説は書かない』と、心に誓ったぐらいですから、とんでもなく『酷い状況』での、挫折だったのです。
ただ、非常に『長い時間』が掛かりましたが、自力で『リハビリ』して、何とか『復帰』しました。今は、とても『楽しく』書けています。その『リハビリ中』には、ある『ルール』がありました。
最低限のルールとして、
『1日1行は書く』
これだけは、毎日、しっかり守っていました。
これぞ、まさに『素振り』です。しかも、たったの1行。今まで、一生懸命、小説を書いてきた人にとっては、造作もないことでしょう。『剣を1回だけ素振りしたら、今日の練習は終わり』みたいなノリです。
どんなに『疲れて』いても、MPが『残り少なく』ても。『1行』なら書けます。だって、セリフを1つ書いたら、1行にはなるし。状況を軽く説明したら、2、3行にはなりますので。
この1行ルールは『1行書いたら、いつ終わってもいい』という決まりです。つまり『1行しか書いちゃいけない』訳ではありません。気が向かなければ、1行でさっさと終わってもいいし。気が向いたら、もうちょい書いてもいい。
でも、テンションが高くて、気分が乗っている時は、数十行、書けてしまうことも有る。ただ、あくまで『自由意思』でやるので、無理に『たくさん書く』必要はありません。あくまで『1行』書いたら、いつ終わってもOKです。
どうです、簡単でしょ? それに『1行だけでいい』なら、物凄く『気持ちが楽』じゃないですか?
何千文字も書く、何ページも書く、なんてルールは、全くないのですから。しかも、人に見せる必要もありません。あくまで『リハビリ』ですので。
ただ、自分は、この『1行ルール』を、ずっと頑なに『守り続けて』来ました。そのおかげで、今は『楽しく』書けていますし、1日に『数千文字』書けるまで、回復したのです。
小説を『書き続ける』ことは大切。でも、それは『一杯、書かなきゃならない』訳じゃなく、別に『1行』だって、構わないのです。
『たった1行じゃ、意味ないじゃん?』と、思う人もいるかも知れません。でも、何もやらない『ゼロ』と、毎日『1行』ずつでも書き続けることが、同じでしょうか?
数日じゃ大差なくても、数ヶ月たつと『大きな差』になって来ます。数ヶ月『書かなかった』人と、数ヶ月『書き続けた』人。
前者の人は、数ヶ月後も『リタイア』したままかもしれません。でも、毎日『1行』でも書いていた人は、かなり、体が温まって来ているはずです。
大事なのは『質』でも『量』でもなく、1行でもいいから『書き続ける』こと。あと、できれば、毎日『書く時間を同じ』にするといいです。
『決まった時間』になったら『1行』書く。これを続けていると、いつの間にか『同じ時間』に小説を書くのが、自然に『習慣』になってきます。
ちなみに、ルールは『自分で作る』ので、どんなルールでも『自由』です。だから、1日に『何行』書くかも、自分で決めて構いません。
ただ、あまり『大きなルール』を作ると、途中で『挫折する』可能性もあります。なので、ルールを決める時は『1年後も続けていられるか?』これを考えてみてください。
自分は『1行ルール』を決めた時、これなら『一生でも続けられるな』と思いました。だから、執筆活動を再開した今でも、ずっと『1行ルール』は、守り続けています。
『今日は疲れたなぁー』とか『今日は気が向かないなぁー』という時でも、1行だけ書くつもりで、PCに向かっています。すると、不思議なことに、なぜか普通に『書けてしまう』のです。
かつては、毎日『大きなノルマ』を決めて書いていました。でも、たった『1行のルール』の今のほうが、はるかに『スムーズ』に書けています。
結局、無理なルールを作るよりも、
『当たり前にできることを、毎日、当たり前にこなす』
これが物凄く重要です。
休憩中の人も、挫折中の人も、是非『ルール』を決めて、毎日『ちょっとだけ』でもいいから、書くようにしてください。ただ、無理をせずに、最初は『1行ルール』から始めることを、おすすめします。
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リハビリ用の作品を書く
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1行ルールで書く文章は、何でも構いません。私が挫折中『リハビリ』をした際は、最初は『日記』を書いていました。ただ、数日で『飽きて』しまったのです。というのも、見返してみると、毎日、内容がほぼ同じだったので……。
日記を読み返している内に『自分って、凄くつまんない生活してるな』と、逆に落ち込んでしまいました(汗)
毎日、同じ時間に起き、同じことをやって、実に『変化のない』生活。特に社会人は、そんな人が多いと思います。学生でも、日々変わらない生活をしている人も、いるかもしれません。なので、やはり書くのは『小説』がいいと思います。
しかし、中には『もう、当分は小説を書きたくないよ』という人も、いるはずです。精神力を使い切って『真っ白』になっていたり。中には、完全に『挫折』して、心に『深い傷』を負っている人も、いるかもしれません。
小説を書くことで『辛い想い』をした人にとって、再び小説を書くのは、とても『勇気のいる』行為です。私も最初はそう思って、小説は避けていました。
しかし、書くのは普通の小説ではなく『リハビリ用の小説』です。なので、普通の執筆とは、全く方法が違います。
『リハビリ用の小説』とは、
・人に見せない(自分だけが楽しむ用)
・質は関係ない(人に見せないから内容は自由、下手でもOK)
・量は必要ない(1行ルールでのんびりと)
『普通の小説』とは全く違う書き方です。
あくまで『自分専用の小説』なので、気楽に書いて大丈夫です。人に見せないので『評価』されることもなく、何一つ『怖い』ことはありません。
小説を書く際の『怖さ』『辛さ』『プレッシャー』は、人に見せて『評価される』ことに起因しています。つまり、この部分さえなければ、傷心中や衰弱中の人でも、問題なく書くことが出来ます。
『初めて』小説を書いた時のように、好き勝手に『楽しく』書いてください。分かりやすく言えば『落書き』のようなものです。
ちなみに、今私が公開している『絢爛華麗のシルフィード』という作品は、元々『リハビリ用の作品』でした。精神力が尽きて、心が病んでる時に、リハビリと自分を元気づけるために、ひっそり書いていた作品です。
元々『人に見せる』予定はなかったので、人気要素は入れていません。『自分が行ってみたい世界』を、形にして書いただけです。
当時は、青い海に青い空に、気持ちよい風。静かな街並みに南国の島。そんな異世界に行って『癒されたいなぁー』と、切実に思っていました。なので、その舞台を、そのまま小説に書いてみたのです。
この作品は『1行ルール』によって、地道に地道に、毎日『書き続けて』いました。気が向かない時は、本当に『1行だけ』の日もありました。公開する予定もなかったので、日々の『習慣』として、書いていただけです。
しかし、書いている内に、かなり量が溜まってきました。あと、書くのが段々『楽しく』なってきたのです。そこで、色々悩んだ末に『WEB小説』で、公開してみることにしました。
もちろん、公開して人に見てもらう以上、ある程度のクオリティは必要です。なので、公開前に、大幅に書き直したり、設定を見直したりはしました。
でも、あくまでも『リハビリ用』作品であり、今も『リハビリ』は続けているつもりです。この作品が完結して初めて『リハビリが完了』だと、自分では思っています。
こんな感じで『リハビリ用の作品』を、最終的に公開するのも有りだと思います。しかし、あくまで『リハビリ』なので、人に見せる必要はありません。真の目的は『リハビリ』によって、自分が『元気になる』ことです。
なお、リハビリ用の作品は、人に見せる必要がないので、何を書いても構いません。つまり『人に見せるつもりで書くなら、絶対に書かないな』という内容でもOK。なので、自分の『書いたことのない』ジャンルなんかでもいいのです。
ちなみに、私の場合は、昔は『バトルもの』ばかり書いていました。一番の理由は『日常シーンを書くのが苦手』だったから。なので、最初から最後まで、バトルシーンだらけで、話を濁していた感があります(笑)
そのため『バトル要素』を封印して、あえて、苦手な『日常もの』に挑戦してみました。『どうせ人には見せないんだから、下手でもいいよね』と、割り切っていたからこそ、書き始められた作品と言えます。
また、今まで書いた作品は、全て『男性主人公』だったので『女性主人公』の長編作品は、初めての経験。なので、色んな意味で『新しい挑戦』でした。でも、人に見せないでいいのなら『何だって書ける』のです。
ただ、そのお蔭で、新たな扉が開かれました。今では、バトルよりも『日常シーン』を書くほうが、楽しいです。
そう考えてみると、リハビリ用の作品は、新しいことに挑戦してみるのも、いいと思います。リハビリと同時に『新たな気づき』が、色々得られるからです。長期休暇は、新しい自分に『生まれ変わる』チャンスでもあります。
ちなみに、子供が絵を描く時は『やりたい放題』『好き放題』にやっています。上手くはないけど、本人は『真剣』だし、とても『楽しそう』です。
リハビリは、これと『同じこと』をやればいいだけです。難しく考えずに『やりたい放題』『好き放題』に書く。そうすれば、自然に『楽しく』なってきます。これが『初心』というものです。
リハビリで、最も大事なのは『楽しい気持ち』になること。もし、書いていて『辛く』なるなら、やり方を間違えています。
なので、元々書いていた作品の続きを書くのは、あまりお勧めしません。『人に見せる用』の作品は、どうしても『評価』や『人の目』が気になるので、好き放題には書けないからです。
また『挫折の原因』になった作品は、過去の『辛い気持ち』が、蘇って来る可能性があります。なので、心機一転、全く『新しい作品』がおすすめです。
どんな『突拍子のない』内容でも、今まで『書いたことのない』ジャンルでも構いません。『自分用の作品』を用意して、心から『楽しく』書けるようになるまで、のんびり『リハビリ』していきましょう。
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しなければならない気持ちで書いてはいけない
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人の行動には『2つの行動原理』があります。1つは『したい』からする。もう1つは『しなければならない』からする。日々行っている、様々な行動は、必ずこのどちらかでやっています。
1日の行動を、ちょっと思い浮かべてみてください。『したい』と『しなければならない』の、どちらが多いでしょうか?
たいていの人は『しなければならない』が、多いと思います。社会人なら、お給料のために『仕事をしなければならない』状態。学生も、義務だから『勉強をしなければならない』状態。世の中は『しなければならない』ことだらけです。
ちなみに『したい』と思ってやることは、全く苦に感じません。それどころか『やりたくて』たまらないし、やっていて『楽しい』です。だから『いくらでも』やることが出来ます。
主に『趣味』や『遊び』が、これに当たります。例えば、ゲームが好きな人は、夜更かししたり徹夜したり。でも、本人は、全く『辛く』思っていません。なぜなら『したい』と思ってやる事は、100%『自分の意思』でやっているからです。
逆に『しなければならない』ことは、やっていて『辛く』感じます。『本当はやりたくない』もしくは『やらないでいいなら止めたい』というのが、本音だからです。
『しなければならない』ことは、全て『義務感』や『責任感』でやっています。でも、これらのことは『自分の意思』では、やっていません。『他人の意思』で、やらされているのです。
仕事なら会社のルール。勉強なら学校のルール。家事なら家のルール。でも、これらの『ルール』は、『他人の誰か』が作ったもの。『他人の作ったルール』に従うとは『他人にやらされている』のと同じなのです。
他人にやらされていることは、どんなに『真剣』に取り組んでも、どんなに『頑張って』も、ただ『辛い』だけ。止められるなら『今すぐ止めたい』ことです。
何でこんな話をしたかというと、小説を書いている時『どちらの気持ち』で書いているか、意識してほしいから。
純粋に『書きたい』と思って書いている人は、とても『楽しい』はずです。『したい』気持ちで書けば、辛さは全くないし、やっていて楽しい。これは、100%『自分の意思』でやっているからです。
逆に『書かなければならない』という気持ちで書いている人は、かなり『辛い』と思います。昔の私が、まさにこれです。
四六時中『書かなければならない』という、強迫観念がありました。この時は『書きたい』という気持ちは、全く持っていなかったのです。だから、書けば書くほど、どんどん『辛く』なって行きました。
『辛かった当時』の自分は
・甘えはいっさい許されない
・1日たりとも休んではいけない
・いい作品を書くのに楽しさなんて関係ない
・コンテストで入選するためにたくさん書かなければならない
『書かなければならない』気持ちだけで書いていたのです。
毎日、必死に書いていたので『頑張っている』ように、見えるかもしれません。でも『書きたい』気持ちが、全くなかったため、ルールに縛られ『やらされていた』だけです。『自分の意思』で、書いていた訳ではありません。
『WEB小説』もこれと同じです。『人気』『評価』『定期連載』『他の人に負けないため』など。様々な『ルール』で縛られ『書かなければならない』という気持ちで、必死に書いている人が多いです。
ただ『しなければならない』は、外圧によって行動しているだけ。『自分の意思』で、やっている訳ではありません。だから、どんどん『辛く』なって行くのです。
辛くなる原因は『能力』『才能』『評価』などのせいでは有りません。『しなければならない』という、他人に『やらされている』から、辛いのです。心の底から『したい』と思ってやること以外は、全て『やらされている』ことです。
『そんな馬鹿な?! 自分の意思で頑張っているはずだ!』という人も、いると思います。私もかつては、そう考えていました。でも、冷静に考えてみると『自分の意思』ではないことに、気が付きます。
本当に『したい』と思うことをやる場合。『無理やり』はやりません。また『努力』している意識すらありません。自分が好きな『趣味』や『遊び』をやる時。『努力してる』『頑張ってる』とか、考えたことが有るでしょうか?
例えば、ゲームが好きな人が、1日中ゲームをやっていた場合。本人は『スゲー頑張った』『滅茶苦茶、努力してる』なんて、思ったりはしません。
本当にしたいことは『努力』も『頑張る』も、一切、関係ないのです。つまり『頑張ってる』と感じている時点で、もう『やらされている』だけなのです。
だから『しなければならない』という気持ちでは、やってはけないのです。小説が本当に好きならば『書かなければならない』でなく『書きたい』気持ちで書く必要があります。
つまり、休んでいる間に『しなければならない』を『したい』に、変えることが大切です。いくら休んでも『書かなければならない』という気持ちのままだと、再開後、すぐに『辛く』なって、また『挫折の危機』にさらされてしまいます。
リハビリ用の『人に見せない作品』を書くことをオススメしているのも、このためです。人に見せなければ、外圧が一切ありません。だから『書きたい』気持ちだけで、自由に書けます。
自分が、どんな気持ちで書いているか、よく『意識』してください。もし『書かなければならない』と思っているのなら、かなり『危険な状態』です。精神力を回復しながら『書きたい気持ち』(初心)を、取り戻すようにしましょう。
逆に言えば『書きたい』と、素直に思えるようになれば、いつ再開しても、大丈夫です。
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自分だけの執筆のスタイルを作ろう
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小説を書くのに重要なのは、技術よりも『執筆スタイル』です。『執筆スタイル』とは、自分に『最も合った書き方』のこと。
執筆スタイルは『百人百様』のため、正解はありません。他の人の『真似』をしても、上手くは行かないので、こればかりは『自分で作る』必要があります。
ただ『執筆スタイル』が完成していない状態で、書き続けた場合。非常に『非効率』だったり『辛くなる』原因になってしまいます。
『執筆スタイル』とは
・小説のルール(文法や表現法)
・執筆や投稿の量と速さ(ペース配分)
・精神力の確認と回復方法(精神管理の方法)
この『3つの独自の方法』のことです。
『小説のルール』とは、句読点・改行・漢字の使い方・言葉遣いなど。書く際の、細かいルールです。このルールは、プロによって。また、出版社によっても、ルールが違います。
そのため、小説のルールは『自分で決める』部分です。ただ、今回は、技術的な話は、重要ではないので、割愛します。
2つ目の『執筆や投稿の量と速さ』は、非常に重要な部分です。ここで『ペース配分』を間違えた場合。『MP消費』が激し過ぎて、すぐに『力尽きて』しまいます。これが原因で『挫折する』人も、少なくありません。
自分にとって、一日に、どれぐらいの『執筆量』が最適なのか? どれぐらいの『投稿ペース』がベストなのか? これを、しっかり考える必要があります。
人によって『最適なペース』は違うので、周りに『合わせる』必要はありません。速い人もいれば、遅い人もいて当然です。
また、その時々によっても『ペース調整』は必要です。MPが多い時は『ハイペース』でも行けますが、MPが少ない時は『ペースダウン』する必要があります。
万一、自分に『合わないペース』でやっていると、いつか必ず『心が折れて』しまいます。私もかつて、ペース配分を間違えたせいで『大挫折』してしまいました。なので、くれぐれも『無理のない』ペース設定をしてください。
無理のないペースとは、
『1年後も、このペースで書けるだろうか?』
これに対し、自信を持って『YES』と言えるものです。
人間はロボットではないので、常に『好不調』があります。好調時ではなく『不調時』にも出来るのが、無理のないペースです。
3つ目の『精神力の確認と回復方法』は、今回の話で、最も肝の部分です。『精神力』は、書けば書くほど『減っていく』ので、常に『MP残量の確認』が必要になります。また、減った分は『補充』しないと、継続することは困難です。
回復方法は、先ほどお話しした『リカバリーフード』や、趣味や遊びなど。また、いったん距離を置いて『休暇をとる』ことも大切です。
『執筆スタイル』をRPG風に言うと、
・小説の各種ルール(攻撃)⇒ MP消費をして攻撃
・執筆や投稿の量と速さ(防御)⇒ MP消費量を抑える
・精神力の確認と回復方法(回復)⇒ MPを回復する
こんな感じになります。
RPGをやる場合、防御はまだしも『回復なし』でプレイする人は、いないと思います。『回復なし』でプレイするのは『無理ゲー』だと、誰もが知っているからです。
しかし、小説の場合、多くの人は『攻撃』しか考えていません。そのため、すぐに『MPが尽きて』しまうのです。昔の私も、完全に『攻撃』一辺倒でした(汗)
なお、ルールや技術面は、追々身につければいいので、焦る必要はありません。しかし『MP消費』は、常に行われているため『後回しはNG』です。
なので『執筆や投稿の量と速さ』と『精神力の確認と回復方法』は、今すぐに準備して下さい。
参考までに、私の現在の『執筆スタイル』は
・執筆ペース ⇒ 1行ルール
・投稿ペース ⇒ 章単位で毎日投稿・章が終わったらしばらく休憩
・精神力の確認 ⇒ したいかどうか、辛くないか常に確認
・精神力の回復 ⇒ リカバリーフード・寝る・遊ぶ
こんな感じでやっています。
『1行ルール』は、楽しく書けるようになった今でも、しっかり続けています。実際には、毎日、結構な量を書いていますが、二度と挫折しないために『初心』を大事にしています。
投稿ペースは、1章(約40話)が終わるまでは、毎日投稿。これが終わると、しばらく『準備期間』に入ります。この間に、次章の全話分の『プロット作成』と、数話分の『書き溜め』を行います。
それと同時に『MP回復』と、各種作品を見て『インプット』の作業。一通りの『準備』が終わったところで、万全の態勢で、次章の投稿を開始。こんな『投稿ペース』でやっています。
一定期間、頑張ったら、一定期間お休み。これを何度も、繰り返していくスタイルです。ダラダラ書き続けるよりも『効率的な方法』だと思います。
あと、精神力の状態は、
『書きたいか?』『書かねばならないのか?』
この気持ちの状態で、簡単に判断がつきます。
『しなければならない』気持ちで書いている場合。MP残量が『残り少ない』状態なので、すぐに『回復』が必要です。
『精神力の回復』は、色んな方法がありますが、人によって、効果的な『回復方法』が違います。そのため、色々試して『独自の方法』を、見つけ出すことが大切です。
ただ、一番いいのは『休暇をとる』こと。連載だからと言って、1年中『休まず』定期投稿する必要はありません。『辛さ』を感じたら、しばらく休んだほうがいいです。
でも『休んだら、ファンが減っちゃうのでは?』と、心配な人も、いるかもしれません。『1年以上』だと、忘れられてしまうかもしれませんが、2、3ヵ月程度なら大丈夫です。
活動報告に、
『作品の準備のため、しばらくお休みします』
『〇月○日から再開します』
など書いておけばOK。
もし、心配な場合。休暇中にも『活動報告』を書けば、元気に活動していることを、知らせることも可能です。『活動報告』の主な用途は、筆者の『生存報告』だと思います。
私のように『一定期間』頑張ったら、休む方法。もしくは『辛くなって来たら』休む方法。どちらでも、好きなほうで構いません。
ただ、辛くなっても『我慢して続ける』のは、非常に『悪い選択』です。『やせ我慢』し続けて、途中で耐え切れずに『筆を折った』場合。『自分』にとっても『ファン』にとっても、とても『悲しい事態』だからです。
辛くなったら『休む』ことを、しっかり取り入れていきましょう。
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MP残量によるポジティブ度
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人が何かを『止める』時。人の『心が折れる』時。決まって出てくる『お約束のセリフ』があります。
『やっぱり、自分には才能がなかったんだ……』
『自分には、向いていなかったんだ……』
誰もが一度は、この言葉を、つぶやいたことが有るはずです。
人は、自分に『才能がある』と信じて始め、最後には自分の『才能を疑って』止める。これは、小説に限らず、何事でも同じです。
ただ、ここで一つ、覚えておいて欲しいことがあります。それは『誰もが才能を持っている』ということです。むしろ、才能のない人を探すほうが、大変です。
これは、別のエッセイでもお話ししましたが、小説を書いている人は、全員『小説を書く才能』を持っています。もし、一話でも書いたことがある人なら『才能を持っている』のです。才能がなければ、全く書けませんので。
目には見えないけど、ちゃんと自分のステータス欄には『小説家』という才能が、書き込まれています。そして、どんなに『否定』しても『疑って』も、一生この『才能』は消えません。
そもそも、最初は『才能がある』と信じて、書き始めている訳です。さらに、書き続ければ、才能はどんどん『伸びて』いきます。なのに、書き続けている内に、才能がなくなったり、下がったりするのは、あり得ないことです。
では、なぜ書き続けている内に『自分には才能がない』なんてことを、考えてしまうのでしょうか?
これは『言葉通りの意味』ではありません。別のことに対する『警告』を出しています。実は『MP残量が僅か』という、システムメッセージなのです。
人は『精神状態』によって、考え方や気持ちが、大きく変わります。『MPが多い』時は、とても『ポジティブ』な考え。逆に『MPが少なく』なると、どんどん『ネガティブ』な考えになります。
『MPが多い』状態は
・楽しい
・したい
・自信満々
これらの『ポジティブな考え』しか浮かんできません。
実際に、小説を『書き始めた』ころは、誰もが『ポジティブ』な考えでやっていたと思います。『書きたくて』しょうがなくて、とても『楽しく』て。自分は『才能がある』と、自信満々だったはずです。
人は『MPが多く』精神状態がいいと、物凄く前向きで『気が強く』なります。これが『ポジティブ』な状態です。
逆に『MPが少ない』状態は
・辛い
・しなければならない
・自己否定
これらの『ネガティブな考え』ばかりが浮かんできます。
『才能がない』『向いていない』『下手くそ』などの、自己否定の考えは『MP不足』が、原因の場合が多いです。
先ほども、お話ししたように、小説が書ける人は、等しく『才能』を持っています。もちろん『経験の差』による、上手い下手はあります。
でも『初めて』小説を書いた時、上手い下手など、考える人はいません。なぜなら、精神状態がいいと、そんな些細ことは、全く考えないからです。
つまり、実際の『才能』や『能力』と、自分の『考え』や『感情』は、同じではないのです。
精神状態がよければ、誰もが『才能にあふれている』と感じる。精神状態が悪ければ、誰もが『才能がない』と思う。単に『MP残量』の問題なのです。
なぜ、小説を書くのに『精神力』が必要だと言っているのか。なぜ『MP回復』や『休憩』が必要だと、長々話しているのか。それは『ポジティブな状態』を保つには、絶対に必要だからなのです。
もし、今現在、あなたが『才能がない』と悩んでいても、全く落ち込む必要はありません。才能はあるけど『MPが足りない』だけの可能性が高いからです。
しかし、ここで『勘違い』して、才能について深く悩んだり、技術を身につけようとすると、ますます精神状態は、悪くなってしまいます。
『ネガティブ』な考えが浮かんでいる時、やるべきは『MP回復』一択です。できれば、今すぐ『休暇』をとって、MPを『満タン状態』まで回復しましょう。
『でも、技術によって、上手い下手はあるよね?』と、思う人もいるかもしれません。確かに、技術の差は、多少はあると思います。
ただ、技術を磨こうとするなら『MPに余裕がある』時です。技術を学ぶにも、精神力を消費します。MPが少ない時に『技術』に走ると、益々ひどくなるだけです。
なので『才能』『能力』『技術』が気になる、ネガティブな考えが出て来たら、とりあえず『MP回復』をしましょう。細かいことは、精神状態が『良くなってから』考えればいいことです。
もっとも、精神状態が良くなると、もはや、そんな細かいことは、全く『気にしなく』なります。『勢い』だけで、書きたいように書くからです。結局『MP残量』しだいで、見えるもの、考えるものが、全く変わって来るのです。
以前、別のエッセイで『技術は必要ない』と書きました。『辛い』時や『行き詰った』時、技術は何の役にも立たないからです。それに、精神状態さえよければ、技術がなくても、いい作品は書けます。
小説は『精神状態』によって
・精神状態良好 ⇒ 書きたい・楽しい・勢いで書く
・精神状態不良 ⇒ 書かなければならない・辛い・技術で書く
『書き方』自体が変わるのです。
精神状態がいい時は、楽しくて、勢いだけで書いていきます。これでも、いい作品は普通に書けます。
逆に、精神状態が悪いと『勢い』がないので、技術に頼らざるを得ません。ただ、技術だけで書いても、楽しくもないし『辛さが増す』だけです。また、この状態でいい作品を書くのは、非常に困難です。
そう考えると『MP回復の重要性』が、よく分かると思います。昔は『楽しく』書けたのに、なぜ今は『辛い』だけなのか?
答は簡単。『MP不足』の状態だからです。『ネガティブ』な考えが出て来たら、MP不足の『警告メッセージ』です。今すぐに休憩して、MPを満タンまで回復しましょう。
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頑張るとは無理をすることではない
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本当は『大好き』で『楽しい』はずの、小説の執筆。なのに、行き詰ったり、辛い想いをしている人を、たくさん見かけます。
中には『自分が甘いだけだ』『努力が足りない』などと、厳しく考えている人もいますが、それは逆です。
あまりにも『無理』をし過ぎて、辛くなっただけ。分かりやすく言えば『オーバーワーク』です。
辛くなってしまう人は、物凄く『まじめ』な人が多いです。ただ、ひたすら頑張るだけで『休む』ことや『回復』することを知りません。
消費する一方のため『MP不足』になってしまうのです。MPが十分になければ『能力を発揮』できないので、辛いのは当然のこと。
ただ、かつては私も『甘えは許されない』と思って、日々使える時間の全てを『執筆』に回していました。
そのため『休憩』はもちろん『遊び』なんか論外、だと思っていたのです。その結果、最後は、身も心もボロボロになって、ついには『筆を折って』しまいました。
後半のほうは、MPがゼロどころか『マイナス』になっていたと思います。MPがないから『命を削って』書いていました……。
こんな『無理な方法』で、上手くいくはずが有りません。ただただ、辛いだけで、毎日『ネガティブな考え』に、押しつぶされそうになっていました。
この失敗から学んだ、最も大事なことは『頑張る』と『無理する』は、全く『別の行為』だということです。
頑張るとは『ベストな精神状態』を保ちながら、その『範囲内』で行動をすること。『精神状態を保つ』(MP回復する)のも、頑張りの一部なのです。
逆に、無理をするのは『精神状態を無視』して、何かに取りつかれたように『無思考で行動』すること。『MPがゼロ』になっていようが何だろうが、ひたすら戦い続ける。
RPGで言うなら、MPがゼロの魔法使いに、杖で殴りながら戦闘をさせているようなものです。はたしてこれが『頑張り』と言えるでしょうか?
どう考えたって『無謀』なだけで、頑張りじゃありません。これは、小説でも同じこと。常に『MPを確保』しながら、その『範囲内』で戦っていく。『MP管理』も、立派な執筆作業なのです。
話が長くなったので、まとめると
・小説は精神力を消費して書く
・小説から距離を置くことも必要
・リカバリーフードでMP回復
・ルールを決めてリハビリする
・リハビリ作品を書いてみる
・しなければならないはNG
・自分だけの執筆スタイルを作る
・MP残量は常に注意する
・頑張ると無理するは違う
こんな感じになります。
ポイントの量が多いですが、無理に覚えなくてもいいです。何となく、感覚的に分かればOK。自分は魔法使いと同じで『MPを消費して戦ってるんだ』程度に、理解できていれば十分です。
最後に1つ
『MP大事に! 辛くなったらすぐ休憩!』
これが、大切な同志である、あなたに送る言葉です。
長い文章を、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私は小説を書くのが大好きです。それと同じぐらい、小説を愛する人たちが、とても大好きです。
だから、全ての同志の人たちに、心の底から楽しんで小説を書いて欲しいと、日々願ってやみません。なので、つい力が入って、長くなってしまいました……。
できる限り、分かりやすく書いたつもりですが、分かり辛い部分があった場合。ご遠慮なく、感想欄に、ご意見・ご質問をお書きください。もちろん、ご感想も聴かせていただけると嬉しいです。
今後も、役に立ちそうな話があれば、また書いて行こうと思います。少しでも、あなたの執筆活動の、参考になれば幸いです。
春風一