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B君の悲しき魔蟲転生記  作者: 瀬浪
2/2

2話

 どうも皆さん絶賛転生中のB君だよ。さて前回の話の続きと行こうじゃないか。


 《X鑑定》を使ってここがダンジョンの最下層だと言うことはよくわかった。しかしだここから何をどうやるかまだ決まった訳では無い。つまり目的が定まってないんだ。


 取り敢えずの目標はここから出る事ではなく強くなることを優先していきたい。


 だってこの小さな体を見れば誰だって、まず強さを優先するであろう。そして僕の餌になる怪物共ならそこら辺で腐るほど殺し合いをしてるしね。


 しかしなんでここまで殺伐としてるのか意味が分からないね。まるで勝ち抜き戦の様にも見えなくはない。


 まぁそんなことはいいとして、僕もこの殺し合いに参加したいのだ。ここら辺の怪物共から見れば僕の姿は視認出来ないはずだ。それを利用して一番弱そうな二つの顔がついたウサギっぽい怪物の足元に素早くひっついて血を吸う。ひたすら吸う。やっぱ転生したら味覚も変わるのかな、めっちゃ美味い。


 やがてウサギの動きが鈍くなり動かなくなった。完全に生命が途絶えたのを確認した僕はすかさず肉を余すことなく食ようとする。しかし完全に食べるには時間が掛かりすぎてしまい他の怪物に少し取られてしまった。すると頭の中にメッセージ音が響く。


 ────スキル《空間把握》《筋力増強》を獲得しました。スキル《強欲》により力を余すことなく取り込みました────


 ふむ、このスキルとやらは食べる、もしくは殺すことで得ることが出来るのか。どちらにせよこの情報はとてつもなく有益だ。要するにここにいる怪物共を狩りまくればいい話だからね。


 そして《強欲》か。これは多分生まれつきのチート能力だろうと予測する。多分力を余すことなく取り込んだと言うことは完全な、多分経験値の様なものが僕の体に注ぎ込まれたのであろう。これも中々にいい能力だね。心なしか体が軽くなった気がする。


 さてお次の獲物にはスキルを試しながら狩ろうじゃないか。僕は先程よりも強そうな四つ目の虎の怪物に狙いを定め《筋力増強》を発動する。全身の筋肉が膨らみ一回り程大きくなった感じがした。それでも小指の先から親指の第二関節くらいにしかならないが。


 そして僕はそのまま一気に近寄りお腹の辺りにひっつく。勢いよく牙を立てて血を吸うが虎の怪物は全く気づいた様子はない。そしてそのまま息絶えるのを待ち、今度は《筋力増強》のお陰か全ての肉を食べることが出来た。コリコリとした歯ごたえが堪らなく美味かったよ。すると頭の中にメッセージ音が響いた。


 ────スキル《気配察知》《雷撃》《縮地》を獲得しました。《強欲》により力を余すことなく取り込みました────


 さて勝手は分かってきた、次の獲物は一体何かな。ワクワクが止まらない。ダンジョンの奥深くへと進んでいった。

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