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初めてのソースコード

この森の中に似つかわしくなく

そびえ立つ一本の太く長い電柱

周囲には他に目立ったものはないので

魔物たちが追ってこないのはこれが原因だと思われる


「ここってもしかして魔物たちが入ってこない安全地帯ってやつか?」


小動物は手を顎にやりつつ

少し考えながら


「そうとも言える・・・かな?とりあえずこいつをInspectで調べてみなよ!」


とりあえずここが魔物が入ってこないということが確認できたので

すこし気持ちに安心が生まれる


先ほどまで魔物に追われながら止まることもできず走り続けたんだ

体力だけでなく痛みで精神も疲労している

少し休憩を取っただけなので正直言えばまだ休息が欲しい・・・が

こいつに言っても口論だけで終わりそうなので今は言われた通りにする


「Call Inspect」



魔物生成装置

・魔素自動収集機能

・低ランクの森小動物タイプ生成

・低ランクの森小動物タイプ障壁



表示される内容を見るとどうやらこいつが魔物を発生させてる装置のようだ

そしてこの障壁とやらのおかげで魔物が入ってこないということ?


「なぁ見た感じこいつが魔物を作ってるみたいだけど原因こいつ?」


小動物ははっきりしないような言い方で


「そうでもあると言えるしそうでないとも言えるよ!

とりあえず原因を調べて直すのは君の仕事だから後は任せるよ!」


原因でもあるけど原因でもない?

変な謎掛けはせずに教えろよと言いたいが

やってみて理解しろってことか?


・・・とりあえず中身を調べる為にソースコード開くか


「Call SourceCode Open!」


listener('1s', function(){

 var me = magic_element_automatic_collection([15000, 5, 3], true);

 // 置き土産 No. 6422 d!dZoo=Sq$

 if (NOW > 7776000000) {

  me += NOW - 7776000000;

 }

 enemy_generation([15000, 0, 0], [SMALL_ANIMALS_19], me);

});


listener('always', function(){

 enemy_barrier([100, 3, 3], [SMALL_ANIMALS_19]);

});



おお懐かしの・・・というほど時間は全然立ってねぇけどソースコードだ

しかも元の世界のプログラムに似通ってる!

これならこの世界で生きていくのも思っていたよりも絶望せずにいけるかも知れない!


今まで悪い方向しか進まなかったが

ここにきてようやく自分に光明が差してきたように感じた


その為にも中身を良く読んでみる

うまくやれば帰りはプログラムを何かに打ち込んで

来た時のような死にそうなあの思いはしなくて済むかもしれない!


そう思い読むが・・・

そこまで読み耽るほどこのプログラムは長くも複雑でもなかった

このプログラムは思っている通り動いているなら

1sで1秒に一度?一定の距離から魔素を収集して

収集した魔素を使って魔物を生成


そしてalwaysで常時?一定の範囲魔物を寄せ付けない関数を呼んでる・・・のかな


魔物が発生速度が増えている理由も簡単だ

時間をトリガーに使用する魔素をかさましして魔物を発生させているっぽい

ただ・・・


「なぁ 調べてみた感じの内容であってるか聞きたいんだけど

これが言っていた魔物を生み出す仕組みってやつであってるか?」


小動物はにんまりした笑顔を浮かべ


「そうだよー!いやーワタルがプログラマー(笑)じゃなくてよかったよ!」


「そうなるとこの置き土産ってので時間経過ごとに魔物が増加するようになってるのは

今回の試験用に用意した何かってやつかな?」


そうであったらいいなぁという希望を声にのせて聞きたいことを聞いてみる

これで否定の言葉がでてくるようであれば・・・


「いやいやそんな面倒なことしないよ!」


ソースコードが理解できるものであって希望ができたけど

それと一緒に新しい問題が浮き彫りになった


置き土産ってもしかしてあの女が言っていた外注が置いていった土産か?

いやソースコードを編集できるという意味では俺と同じように雇われた人間?

なんだったらこの世界の安定士という線まで考えられる・・・


とりあえずこの件で分かったことは

潜在的なバグはもとよりバグ自体を意図的に作ってるやつもいるってことじゃねぇか!


そのことを小動物に伝えると


「うーん・・・ちょっとしたプログラムミスじゃない?

と言いたいけどプログラムのことはよくわかんないしー

でも本当だったら問題だから一応ヒイラギ様に報告しておくよ!」


いや置き土産って書いてあるし

時間差で発生させてるはなんやで意図的以外はないだろう!


そう思いつつもこいつにこれ以上説明しても埒があかなかったので

とりあえず目の前のプログラムの修正だけ終わらせて保存する


今回は置き土産部分を消すだけで済む簡単な修正だったので特に問題もなく保存できた


「とりあえずこれで修正は完了したから収まるはず、これで後はどうしたらいい?」


「それじゃぁ今回の件をBTSに書き込んでステータスを検証待ちに変更しておいてよ!

その後は町まで帰るだけさ!

さぁまた同じように森を駆け抜けるよー

ここまで問題なく来れたんだから帰りも同じように繰り返せば森を抜けれるよ!」


こいつ・・・あれだけ死にそうに痛みに堪えていた

俺の姿を見ていながら何とも思ってねぇ・・・

いやこいつにとって俺は仕事さえさせて

成果を出せば過程はどうでもいいんだろうと思い直す


とりあえずまずはBTSの呼び出して今回の件を書き込んでステータスを変更する


そして書き込み終わったの見計らってさっさと俺を動かそうとする小動物


「それじゃぁ森の外まで着いてきてね!来た時と同じペースで行くから!」


そうはいかねぇ


「ちょっとまてよ」


近くにある小石を手に取り

「Call SourceCode Open!」


真っ白な何もない画面に先ほど開いた時にみたソースをそのまま貼付け

距離と思わしく100の部分を10に変更して保存する



// 小動物の侵入を阻む何かだと思う

listener('always', function(){

 enemy_barrier([10, 3, 3], [SMALL_ANIMALS_19]);

});



これで自分の考えが合っていれば小動物に襲われないようになったはず

まだ解読できてない部分はあるけど

とりあえずこの森に関しては問題ないだろう


そのままさっきまで安全地帯だった場所を出て森の外まで歩いていくが

少し遠目でウサギやリスの魔物を見かけるが

自分を襲ってこないことで間違ってないことを確信する


それを理解したのか

「へぇー!さっきのをすぐ利用できるとか

思ってたよりもワタル使えるっぽいね!」


まぁ思ってた以上にわかりやすく作られてたってのもあるけど

もう一度あの痛みを伴う疾走はごめんだ!


小動物もそれで機嫌を良くしたのか

帰り道は走るように急かさず森の外、そして町までの道のりを案内してくれた


しかし帰りの道中いくらもう襲ってこないとはいえ

愛らしそうに見えるあのウサギとリスを見ても

おぞましい何かに見えてしょうがない


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