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精霊の担い手  作者: 天剣
2年時
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第18話 狼、再び~2~

次の講義は歴史学であり、その担当である西村先生には早速欠席届を出しておいた。もちろん出席率が足りないため良い顔はしなかったが、普段の行いのおかげか、それとも信用しているのか、最終的には許してくれた。


胸中、本当にごめんなさいと申し訳なさを感じながら、歴史学の授業を欠席し、トレイドに呼び出された場所に向かっているのだった。


彼に呼び出された場所――フェルアント学園の敷地にある森の中、その奥にある岩山だった。去年、”あの事件”が起こった場所である。


あの岩山は――正確には、岩山の地下にある“その場所”にこそ秘密がある。だからこそ岩山一帯に視認不可避の魔術をかけ、森の中に隠しているのだ。


この森の中で、見えない岩山を見つけるのは至難の業だ。だが、ある一定距離まで近づけば、自ずと見えてくるようになるらしい。正確な場所を覚えてさえいれば、苦労はするだろうが必ず見つけられる。


だが、タクトが場所を覚えているかと問われれば、答えは否である。去年この場所にやってこれたのは、先輩方の先導があったためだ。道順や、正確な場所までは覚えていない。


――だが今のタクトならば、見つけるのは容易だった。最も、彼の場合見つけるのではなく、感じ取るというのが正しいが。


(……ふむ。なかなかに不思議な感覚だな、この自然の加護というものは)


彼の体内に宿るコウは、タクトと感覚を同期しているのか、彼の”自然の加護”によって気配に敏感になっている。今の彼らからすれば、動かない岩山――おまけに魔術によって微かに魔力も感知できる――を見つけるのは息をするよりも簡単なことだった。


――むしろ、気配に敏感すぎて落ち着かない、というのがタクトの弁であり、あまり使っていないのだが。それはともあれ、コウの感想にタクトは微かに苦笑を浮かべる。


(精霊が何を言っているのさ……)


精霊は半生半魔生命体――基本は霊体であるが、魔力さえあれば実体化することが出来る。だがその根源を辿れば、精霊というのは”意思を持った自然”なのだ。


彼に加護を与えていたはずの存在が、その加護の力に逆に感心してしまっている。――それほどまでに、昔の精霊と今の精霊は“違う存在”になってしまっている、ということなのだろうか。


「さて……多分、そろそろ結界に……」


それから程なくして、気配のみを頼りに岩山の近くまでやってきたところだった。一見して、まだ森が続いているのみで山などどこにもなく、あるとすれば足下を転がっている石ころ程度のものだ。


普通ならば、間違えたかと思い道を引き返すだろうが、タクトは気にせずに前へと進む。一瞬、薄い膜のようなものに触れた気がして――次の瞬間には、件の“それ”が目に映り込む。


先程までは確かに森の中だったのに、いつの間にか木々はなくなり、目の前には巨大な岩山が鎮座している。その大きさは、明らかに周囲の木々よりも高く、森の外からでも丸わかりになるはずだ。だが外から見ると、こんな岩山は見えないのだ。


これが視認不可の結界――結界の内部に入らない限り、中の様子を知ることは出来ない。先程触れた膜のようなものは、結界の境界線だ。


「……相変わらずか……」


去年も見たこの岩山は、何一つ変わってはいなかった。もっとも、人が入ってこないのだから、変わることなどありはしない。目の前で鎮座する岩山の一角に目をやり、お目当ての人物を見つける。


お目当ての人物――この場所に呼び出したトレイドは、岩山をじっと見上げていた。厨房から抜け出してきたのだろうか、調理師が着るエプロンを着用しており、何故か地味に似合っていた。


エプロンのポケットにはコック帽――この男が被ると、地味に似合いそうだ。タクトの頬が知らぬうちに緩んでしまう。


「えっと……来ましたよ、トレイドさん」


「おう。悪いな、急に呼び出してよ」


彼に近づきながら声をかけると、トレイドは岩山から視線を外し、振り向いてタクトを見やる。その黒い瞳には、どことなく喜色に染まっていることに気づいた。


「……トレイドさん、何か喜んでません?」


「あ? あぁ……わかるか?」


問いかけると、彼は苦笑いを浮かべながら黒髪をポリポリとかき始めた。どこか照れくさそうに、しかし隠しきれない喜びを浮かべて、彼は言う。


「いや、ホント……料理人として働くのは久しぶりでな? 今すんげぇ嬉しいのさ」


「………。……そうですか」


トレイドの言葉に、一瞬目を見開き、しかしすぐに納得して、穏やかな微笑みを浮かべながら頷いた。――トレイドの過去を思い出したのだ。彼にとって“料理人”というのは、幸せな思い出の詰まった職なのだろう。


「そうだ、今日の定食、トレイドさんが作ったんですよね」


疑問系ではなかった。散々彼の手料理を食べてきたタクトだからこそ分かることである。しかしトレイドは微妙な表情を浮かべて、


「……一から作ったわけじゃない。ていうか、今日からあそこで働くことになったからな。精々、出来ていた奴に一手間加えたり、あり合わせで少し工夫したり、その程度さ」


と訂正してきた。タクトは苦笑混じりに呟くしか出来ない。


「……その程度で、あのおいしさですか……。じゃあ、晩ご飯期待していますよ」


「おう、任せとけ」


にやり、と嬉しそうな、楽しそうな表情で親指を立てる彼。本当に生き生きとしていてなりよりである。


「さてと……それで、なんでお前を呼んだかわかるか?」


ここからが本題だ、と言わんばかりに口調を改め、真剣さを帯びた表情で彼を見やるトレイド。そんな彼に、タクトは軽く驚きを浮かべ――次いで首を振る。


「流石にわかりませんよ。ていうか、俺としては聞きたいことがあるんですが……」


「聞きたいこと、ねぇ……まぁ良いか、何が聞きたいんだ?」


先程の真剣さはどこへやら、一瞬露骨にめんどくさそうな表情を浮かべるも、すぐに肩をすくめて問いかけてくる。そんな彼に、


「じゃあいくつか。本部に拘束されていた貴方が、なんで学園に来ているんですか? しかも厨房の料理人って……」


「あぁ……本部の奴らと、ちょっと取引があってな。え~っと……なんだっけか………あぁそうだ、本部所属の精霊使いになったんだっけか」


過去を思い出すかのように、こめかみをぐりぐりと押し込みながらタクトにこれまでの経緯を簡潔に話す。


本部の協議の結果、神器の不法所持、学園と街中での騒乱、公務執行妨害等と言った罪状は、”ある事情”による恩赦により大幅に減刑され、さらに猶予が付くという結果になった。だが、流石に全くの罰がないというわけではなく、彼はしばらくの間フェルアント本部預かりの精霊使いとしてこき使われるらしい。


そのこき使われる第一段階として、ここフェルアント学園に追いやられたとのこと。その理由は、彼にも分からず仕舞いだそうだ。というか、詳しくは聞いていないらしい。


ちなみに料理人として学園にやってきたのは――単純に学園側の“空き”がそこだけだったからだ。とてつもない幸運だと本人は喜んでいるが。


「……えっと……」


彼の話を聞き終え、タクトは何とも言えない微妙な表情を浮かべた。率直な感想をつい口に出してしまう。


「……なんて言うか、汚いですね……」


「俺もそう思う。言うのも何だが、本部の連中はなんだか胡散臭い」


汚い、というのは汚れているという意味ではない。フェルアント本部のやり方の話だ。


トレイドは悪い男ではない。それはタクト自身分かってはいるが、彼は様々な事件に関わり、数々の罪を犯した。これは紛れもない事実だ。


本部は様々な理由を付けて彼の罪を正当化し、また何の被害も受けなかったのだからと恩赦を与えたが、その恩赦の条件が本部に従属する事とは聞いて呆れる。


だからこその“汚い”。トレイドも同様のことを思っているのだろうが、それをぐっと押し込めて口を開いた。


「ま、良いさ。しばらくの間の平和、満喫したいしな」


「そ、そうですか……でも、トレイドさんのログハウスはどうするんですか?」


トレイドのログハウスとは、ある世界に彼が立てた拠点だ。タクトも一時期お世話になった場所である。彼の問いかけに、トレイドはきょとんとするも、


「あぁ、あそこならたまに帰るつもりだぞ? こことあっちを行ったり来たり、だな」


何でもないように、あっけからんと言う。


「……それに、八年間もダークネス集めに奔走していたんだ。たまには、こういう穏やかなのも悪くない」


ふっと微笑みを露わにさせて、穏やかに微笑むトレイド。確かに彼の人生の大半は、荒事に深く関わったものだ。――彼にとって、本当に久しぶりの休息なのだろう。穏やかに微笑む彼を見て、タクトもそのことを悟った。


「……そうですよね。俺も精霊使いとしての力を取り戻しましたし、元通りに――」


――元通りになった、と言いかけて、ふと真夜中のことを思い出してしまう。記憶感応によって先祖の記憶を追体験し、自分を塗りつぶされてしまいかねない感覚を。


そして、自然の加護によって、周囲の気配を必要以上に感じ取ってしまう敏感さも。どちらも自分にとって大きな力となるが――同時に、自己という存在を大きく変えてしまいかねないのだ。


現に今の自分は――学園に戻ってきて大半の人に“変わったな”と言われたのだ。その最たるものは“俺呼び”なのだろうが、それを除いても“変わった”と言われることがある。


「………タクト? どうした、そんな顔して?」


「………」


トレイドの呼びかけに、タクトは瞳を瞬く。どうやら、今していた自分の顔はひどいことになっていたらしい。タクトは俯き、そっと心の内を吐露した。


「トレイドさん……トレイドさんは、一体どうやって記憶感応を乗り越えたんだ?」


「…………は?」


タクトの呟きに、彼は首を傾げる。彼には伝わらなかったのだろうか――。


「……怖いんだ。最近、よく記憶感応が起きて……知らない人の記憶を追体験していくのが……その時何を思っていたのか、何を考えていたのかが、はっきりとわかる……あれはまるで……まるで、俺が他人に変わっていくような気がして……」


「…………………」


タクトの弱気と――後もう一つの感情。そのどちらも多分に含まれた内心の吐露を耳にし、トレイドは無言で考え込む。


彼の不安は、トレイドにはわからなかった。――いや、正確には共感できなかった。本来ならば、「そんなことで一々気にするな」と言ってやりたいが、心底怯えている彼を見て、そんなことは言ってはいけないと何故か自らを戒める。


――ていうか、なんで共感できないんだろう、俺。


彼とて王の血筋であり、記憶感応を乗り越えてきた身だ。記憶感応の問題を知っているために、タクトの悩みはわかる。


――なのに、本当に共感できない。顔を思いっきりしかめ、トレイドは過去の記憶を掘り起こし――そこで、はたと気がついた。


記憶感応が起こっていた当時、どんな感情を抱いていたのかが、“わからなかった”。何か、訳の分からぬ不安を感じていたのは分かる。だがそれがどんな感情なのかが、わからなかった。


――だが、それが一つのヒントであり、答えであった。彼が感じられない感情、分からない感情、共感できない感情――そんなものは、一つしかなかった。


(……あの頃の俺は、”怖がっていたのか”)


――恐怖。その感情に他ならなかった。


「……あー…………俺じゃ、ろくにアドバイスできねぇな……」


恐怖が分からない――彼が今感じているそれに共感できない以上、アドバイスなどと言う上から目線のことなど、出来るわけがなかった。出来るとすれば、どうやってその恐怖を乗り越えたのか、自らの体験談を語るのみ。


「……その……なんだっけ……なんか……何かを言われたような気が……」


――思い出せ、思い出せ――こちらに救いを求めるかのような瞳で見つめてくるタクトの視線を感じながら、冷や汗をだらだらと流して記憶を掘り起こしていく。


確かアレは――




『――恐怖に打ち勝とう、などと思うな。恐怖を感じるのは当たり前のこと、それを感じなくなることの方がおかしい』


『――ならば、こう考えてみろ。恐怖を超えるのではなく、怖いと感じている今の自分を認めて、その自分を乗り越えてみようとな。そら……ハードルは低くなったぞ?』




――…………――


頭を過ぎった、”恩人”の言葉。久しく忘れていた恩人の名言とも言えるそれを記憶の奥深くから掘り起こし、口を開いた。


「……確か、こんなこと言われたな。恐怖を乗り越えるんじゃなくて、恐怖を感じる自分を乗り越えろ……だったか。……昔は、それだけで何とかなったんだっけ――おいタクト? どうしたそんな顔して」


「――――――」


昔を思い出しながら、呆れが混ざったため息を吐き出すトレイド。頭をかき、気休め程度にしかならないだろうなと思いつつ彼を見やったが。タクトの反応は絶大だった。


先程まで感じていた恐怖はなくなり、代わりに驚きが取って代わっていた。目を見開いた驚愕の表情からは、信じられないと言わんばかりだった。


「なん……で……?」


震える声で、タクトは言う。何か、おかしいことを言ったのか――戸惑いを隠せないトレイドだったが、続くタクトの言葉に眉をひそめ、戸惑いは疑問へと移り変わる。


「何で、トレイドさんが、その言葉を……?」


「……何でって……昔、お前と同じだったときぐらいか……そんなことを言われたからな……」


そうとしか言いようがなかった。あの頃は――記憶感応の件もあり、精神的にも大分参っていた頃だ。その影響か、若干記憶があやふやでもう恩人の顔も思い出せないが、それでも言われた言葉ははっきりと覚えている。


「……そうなんですか……実は、俺も叔父やクサナギに似たようなことを何度も言われて……」


多少は落ち着いたのか、強ばっていた体から力が抜け、リラックスした状態となるタクト。どうやら彼の驚きは、何度も言われていた言葉を思いがけないところで聞いたことによるらしい。流石のトレイドも苦笑を隠せない。


「なるほどな……あー……その……まぁ、なんだ? タクトは、どこまで行ってもタクトだろ? 間抜けでヘタレで女顔。性格も少し弱々しいな」


「……………」


――若干目の前の少年から殺意を向けられるも、トレイドは気にせずに口を開き続けた。


「だけど、そんな奴はこの世に一人しかいない。今目の前にいる、お前しかな。それは俺が保証するし……きっと、お前の友人達もみんな保証してくれるはずさ」


「えっ……?」


向けていた殺意があっさり消え去り、代わりにきょとんとした間が置かれた。トレイドはそんな彼を見て、表面上はため息を吐き、分かっていないなとばかりに首を振る。


――だが内心は、基本脳筋というか本能で動いている自分がどうやって彼を元気づけたら良いのか、若干悩んでいるのであった。


「だからその……俺は俺だ、っていう意識を持てよ。例え記憶感応でご先祖様の記憶に影響を受けて、”中身”が変わっちまっても、”お前はお前”なんだ。だから……あー……………だから……その……」


――いかん、言葉が見つからん。これが”教育”のない世界で生まれ育った弊害か……っ!――


完全に言葉に詰まったトレイドは、そこで額を掲げて、必死に、そして一心不乱に言葉を探す。――だからだろうか、”それ”に気づかなかったのは。


「あー……だからお前は、何があっても―――」


「……ぷっ………」


「――おいこの野郎。今笑いやがったよな?」


必死に言葉を探すトレイドは、まるで零れた吐息のような音に気づき、顔を上げると、口元を手で覆い隠すタクトがいた。――ぴきり、とこめかみに青筋が浮かび上がる。


「わ、わらっ………くっ…………ぷぷっ……あ、あははははっ!!」


とうとう堪えきれなくなったのか、タクトは盛大に笑い始める。肩を振るわせて、身をよじり、思いっきり笑顔を浮かべて。


「ご、ごめんなさい……っ! まさかトレイドさんがそんなこと言えるなんて思わなくて……っ!」


「……お前俺のこと馬鹿にしてるだろ?」


――人が折角元気づけてやろうとしていたのに……――声に出さず、内心でぼやく。軽く拳を握りしめ、パキパキとならすトレイドに恐れをなしたのか、彼はすぐに笑いを収め、笑顔を浮かべたまま、すっきりとした表情で口を開いた。


「――ありがとうございます。乗り越えられるかは分からないけど……それでも、少しだけ肩の荷が下りた気分だ」


「……そうか」


タクトの言葉に、とりあえず矛(拳)を収めるトレイド。目の前の少年の不安を取り除けたのなら幸いだが――この、微妙に納得のいかない気持ちは何なのだろう。


「……もういいや。ついつい話が脇道に逸れちまったけど、何か他に聞きたいことあるのか?」


「ううん、もうないさ」


疲れた、といわんばかりにため息混じりの問いかけに、タクトは首を振る。聞きたかったのは何故彼がここに来ていたのか、ということであり、その疑問に対する答えはすでに出た。――もっとも、”大人の事情”とやらが大きく関係しているらしいが。


「そうか、それは結構。……こっちもこっちで、ようやく本題に入れる」


「……え?」


ふぅ、とため息をつくトレイドに、タクトは首を傾げた。そういえば、呼び出したのはトレイドの方なのだった。それでは、彼は自分に用があったと言うことか。


「本題って、何ですか?」


「学園に来る前に、クサナギから伝言と頼みがあってな」


――クサナギ。その名前が出た瞬間、タクトの瞳が見開かれた。実を言うと、本部で別れて以来、奴が念話に出ない状態だったのだ。クサナギとの繋がりは確かに感じられるため、契約――もとい仮契約はまだ続いているはずなのだ。念話は出来るが、クサナギがその念話に応じないのだ。


クサナギに何かあったのかと不安に思っていたが、仮契約を結んでいる以上クサナギの身に何かあればわかるはずだし、何か事情があるのだろうと無理矢理自分を納得させていた。


そこに来てのこれである。しかも仮契約を結んでいる自分に直接ではなく、トレイドを介して。眉根を寄せて、タクトは不信感をあらわにした。


「……伝言って?」


「あぁ、『力を付けろ』だってさ。それだけじゃ分からないだろうから、俺の方から補足するぜ」


たった一言だけの伝言を伝えた後、トレイドは眉根を寄せてこちらを凝視するタクトを視界に含めながら、スッと長剣――証を取り出した。


「クサナギの、俺への頼みはこうだ……。お前に、”憑依”を教えてやってくれ、ってな」


「――え――?」


(――なんだと……?)


証を手に持ったまま、トレイドは述べた。憑依を教えてやってくれ――その頼みに、タクトと、そして彼の中で話を聞いていたコウまでもが驚きを露わにする。




ーー動き出した運命の歯車がかみ合わさり、さび付き固まっていた歯車が、軋みを上げた。


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