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第5話 登れバベリング・タワー!強さを求める男たち!!

【登場人物紹介】


( ^ω^)【筋肉その1】:修行以外の趣味は大食い。Lサイズのピザ20枚を箸休めに、10kgのデカ盛りカレーを60分足らずでペロリ。飲み物は5Lコーラ。体重を気にしてゼロカロリー。



  ('A`)【筋肉その2】:修行以外の趣味は喫茶店巡り。純喫茶でオリジナルブレンド片手に純文学を嗜むのもいいが、賑やかな店で近所のマダムの雑談をBGMに俗な週刊誌を捲るも一興。



   (゜、゜*)【魔女】:趣味は読書。魔法で本棚が埋まる程の書物・雑誌を持ち歩き、暇さえあれば読み耽る。ただ魔導書は学生時代に嫌というほど読んだので、最近はあまり読まない。



   ( ・∀・)【勇者】:幼い頃から親の手伝いで働いていたのでこれといった趣味は無いが、強いて言えば資格勉強。保有資格の一部を挙げれば、簿記2級。初級調理師。焚き木技士1級。野草検定2級。倉庫番2級。乙4。



( Д )「武曲(ブゴク)がやられたようだな……」



「くく……奴は七星将の中でも最強……」( Д )



( Д )「くくく……」( Д )





;`・Д・)「いやマジでどうしよう」

──七星将・"貪狼(タンロウ)"



(;´Д`)「もう無理だって。一番強い武曲(ブゴク)先輩を倒した相手だぜ?勝てる訳ねぇじゃん」

──七星将・"廉貞(レンテイ)"



( ゜Дメ)「ふむ。"北門天"様にお力添えを賜るのはどうだ?」

──七星将・"破軍(ハグン)"



( ^Д^)「やめろバカ。死ぬ気か?」

──七星将・"巨門(コモン)"



( -Д-)「ならば我々で一斉攻撃でも仕掛けるか?」

──七星将・"文曲(モンゴク)"




 ここは七星将の本拠地、魔界と人間界を分かつ北の境界に建てられた超巨大城塞『七星城』。天下七将最強の雄、武曲(ブゴク)敗北の報せを受け、ただいま緊急会議中であるッ!!


 ちなみに人間界とは、人間の支配する国が集まった地域。魔界とは、それ以外の魔王支配下領域のことである!




(´Д`;)「も、文曲(モンゴク)先輩の案が良いかもしれません。所詮勇者パーティは二人。数の利はこちらにある」




        「うーっす帰ったぞー」(゜Д゜,)



(`・Д・)「あ、武曲(ブゴク) 先輩 おかえりーっす」



;`・Д・)「……おかえりっ!?」



( ^Д^)「武曲(ブゴク)!お前、勇者にやられたはずじゃあ?」



(゜Д゜,)「ああ、完敗だったよ。こりゃあ修行しなおしだな」



( ゜Дメ)「ならば何故、生きている?」



(゜Д゜,)「温泉に浸かってサウナに入れば、心も体も生き返るさ」



(゜Д゜,)「あ、これお土産の温泉まんじゅう」



(#゜Дメ)「……おい」ゴゴゴゴ……




;`・Д・)(や、やべぇ……破軍(ハグン)先輩が怒ってる……)ヒソヒソ



(´Д`;)(あの二人、相性が悪いからなぁ……)ヒソヒソ



( ^Д^)(っても"二番手"の破軍(ハグン)が、勝手に対抗心燃やしてるだけだけどな)ヒソヒソ




(゜Д゜,)「ん?どうした破軍(ハグン)



(#゜Дメ)「"こしあん"しか無いではないか。わしは"つぶあん"派だ」



;`・Д・)(んなことで威圧感出してんじゃねぇよ!)



(゜Д゜,)「あぁ、安心しろ!つぶあんのまんじゅうも買ってあるぞ」



(*゜Дメ)「うむッ!!大儀であった」



(´Д`;)(さすが武曲(ブゴク)先輩!"気遣いの鬼"は伊達じゃねぇッ!!)




(゜Д゜,)「ところで文曲(モンゴク)よ。(ロク)が居ないようだが……?」



( -Д-)「あぁ、なんでも七賢将が"面白いもの"を拾ったらしくてな。魔王立大学へ行っている」



(゜Д゜,)「面白いもの?なんだろうな。帰ってきたら聞いてみるか」



( -Д-)「……兄者。なんだか雰囲気が変わったな?」



(゜Д゜,)「ん、そう見えるか?」



( -Д-)「あぁ。蒸し風呂に入ったからか?(やわら)になった」



(゜Д゜,)「(やわら)、か……うむ」



(゜Д゜,)「強さとは剛柔併せ持つもの。先の戦で、それに気付かされてな」



(゜Д゜,)「弟よ。我はもっと強くなるぞ」



( -Д-)「ふふ……"最強"がそれを言うか」



(゜Д゜,)「ふん。勇者に負けた今、我が"最強"を名乗るなど、おこがましいわ」



(,゜Д゜)「貪狼(タンロウ)廉貞(レンテイ)!」



;`・Д・)「は、はい!」(´Д`;)



(,゜Д゜)「我はこれより修行に入るッ!!お前らも来いッ!!良い修行場を見つけたッ!!」



;`・Д・)「なっ!?なんで俺等もっ!?」



(,゜Д゜)「今のままでは、お前らは決して勇者に勝てんからだッ!」



(;´Д`)「そ、そりゃあ武曲(ブゴク)先輩を破った奴に勝てる気はしませんけど……」



(,゜Д゜)「ならば強くなれいッ!七星将の心得を忘れたかッ!」




;`・Д・)「ッ!!」(´Д`;)




(,゜Д゜)「腹から声出せッ!斉唱ッ」



(`・Д・)「"我らは王と民を守る盾ッ!"」



(`・Д・)「"我らは悪と敵を砕く矛ッ!"」



( ´Д`)「"月影に立ち陽光に枕するが如くッ!"」



( ´Д`)「"泥濘(でいねい)に溺れ天弓(てんきゅう)を引くが如くッ!"」



(,゜Д゜)「"(かたくな)に強く!(つと)めて強く!"」



(`・Д・)「"我ら無双の七つ星なりッッ!"」(´Д` )




(,゜Д゜)「さぁッ馬を出せいッ!!」



(`・Д・)「はいッッッ!」(´Д` )



(,゜Д゜)「目指すは天を穿(つらぬ)く摩天楼ッ!!」





──一方その頃。




( ^ω^)「バベリング・タワー?」



(´∀` )「あぁ。今の魔界で修行をするなら、ここが一番効率がいい」



──バベリング・タワー

 魔界の中心にそびえる全長6,666メートル、666階建ての超ド級高層ビルディング!!


 タワーは下層部・高層部・超高層部の3層に分かれており、下層部は魔物が巣くうダンジョン。高層部はショッピングモール&オフィスフロア。


 そして超高層部は、バベリング・タワーを経営する天下七将『レインボー7』の秘密基地となっているッ!!


 下層ダンジョンは階層ごとにレベルが上がる構成になっており、初級冒険者や家族パーティでのお子さんのレベル上げにうってつけ!カップルパーティの利用も◎。レベル上げで汗をかいたら、隣接する温泉施設『バベリングの湯』で一休みだ──魔界ウォーカープラス11月号 『日帰りダンジョン特集』より抜粋



( ^ω^)「秘密基地とは」



 武曲との総力戦を終えて数日。勇者&筋肉一行は、魔石集め(筋肉任せのモンスター蹂躙)も程々に、冒険者ギルド魔界支店にて傷を癒やし、英気を養った。



 さて筋疲労も快復し、次に向かう場所をどうするか。ギルドの大将に相談したところ、ならばと示された場所が複合型経験値稼ぎ施設『バベリング・タワー』であった。



  ('A`)「レインボー7……七星将と並ぶ魔王の手下だが、そんな奴らの(ふところ)なんて、危ないんじゃないか?」



(´∀` )「いや。私も長年、魔界で冒険者ギルドを営んでいるがね、レインボー7は比較的人間にも友好的なんだよ」



(´∀` )「魔界の財政を担当しているだけあって経済的というか、商人気質でね。彼らはむやみに争わない。こちらが"お客様"であったり、"商売相手"ならばね」



( ・∀・)「聞こえはいいけど、それが"敵"だったら……?」



(´∀`;)「命の保証はできないね」



(゜、゜*)「"勇者"は明確な魔王の敵よ?それじゃあ、バベリング・タワーでレベル上げなんて、できないじゃない!」



(´∀` )「あぁ、その点は大丈夫。レインボー7にとって敵とは、"商売敵(しょうばいがたき)"のことだからね」



(´∀` )「『たとえ敵でも、悪でも、勇者でも。"お客様"なら大歓迎!バベリング・タワーで僕と握手!』これがレインボー7の心得なんだと」



( ^ω^)「ネオヤマトには居なさそうな、なかなか面白い奴らだな」



  ('A`)「うむ。俺等の求める強さとは、また別の強大さを感じる」



( ・∀・)「よし。じゃあ今回はあくまでレベル上げとしてバベリング・タワーに行こう。君達ならきっと……いや、必ず勝てる相手だとは思うんだけど、それじゃあダメだと思うんだ」



(゜、゜*)「それはいいけど……ねぇ勇者、やっぱりアナタが強くなる必要ある?」



(*゜,゜)「ここに外付け筋肉が二人もいるじゃない」



( ^ω^)「愚問よ魔女。(おとこ)が強さを求むるは道理」



(*゜,゜)「……似たようなことを父も言ってたわ」



  ('A`)「どの世界の男でも変わらない。もはや男の本能よ」



(;・∀・)「いや。そういう理由じゃなくて、いつ女神様がまた来て、君達を元世界に連れ帰るか分からないだろう?そうなったら、当たり前だけど僕が武曲(ブゴク)や魔王のような強い魔族と戦わないといけない」



( ・∀・)「だから強くならなきゃ。それに弱い勇者なんてカッコわるいしね」



(゜、゜*)「ふぅん。まぁ、勇者がそう言うなら」



  ('A`)「ギルドの大将、ありがとよ。俺等はバベリング・タワーに行くことに決めた」



(´∀` )「おぉ、そりゃあよかった。勇者のステータスを見た時は驚いたが、頑張って強くなってくれよ!!」



( ・∀・)「はい!」



( ^ω^)「よしッ!行き先は決まったッ!」



  ('A`)「待っていろッ!丈高き巨塔ッ!」



( ・∀・)「いざッ!バベリング・タワーへ!」





(*゜,゜)「なんか三人ともテンション高いわね」



( ・∀・)「だって世界最高のタワーだし」



  ('A`)「高いところって無条件にワクワクするだろ?」



( ^ω^)「分かる。晴れてるといいな」



(゜、゜*)「……男ってなんで高い所が好きなのかしら」


【登場人物おさらい】


(,゜Д゜)【武曲】:七星将の元"最強"。修練に明け暮れる日々、温泉がささやかな楽しみ。



(`・Д・)【貪狼】:七星将の後輩役。武曲より後に七星将に任じられたので後輩気質が抜けない。よく修行をサボって廉貞とライブに飲みにと東奔西走。その度に灸を据えられている。



( ´Д`)【廉貞】:七星将のしたっぱ。貪狼とは悪友で一緒にサボるが、身代わりが早く叱られないタイプ。ただしギャンブルの引き際だけは見極められない。よく貪狼に金を借りている。日本円換算で約14万4130円。


( ゜Дメ)【破軍】:七星将の無骨無口担当。実力は武曲と紙一重の豪快な武人。その私生活は謎に包まれている。妻帯者。甘いものが好き。



( ^Д^)【巨門】:七星将の頭脳担当。七賢将に匹敵する頭脳を持っているという。研究所を持っており、変な武器を開発しては破軍や武曲に与え、壊されて返ってくる。顔では笑いながらも心は泣いている。



( -Д-)【文曲】:七星将のクール担当。武曲の弟。いついかなる時も冷静沈着、些細な変化も見逃なさい。心の目とかではなく、ちゃんと目は開いている。誰にも内緒で創作活動をしている。



(´∀` )【大将】:冒険者ギルド・魔界支店の大将。魔界で商売をする肝っ玉の据わった人物。人の能力を見抜く力を持っている。趣味は冒険者の土産話を聞くこと。たまに魔族も店に来るらしい。

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