海外文学・その他
海外文学・その他
①李屏瑤「向日性植物」(光文社)
②呉明益「眠りの航路」(白水社エクス・リブリス)
③呉明益「雨の島」(河出書房新社)
④J.W.ダワー「戦争の文化 パールハーバー・ヒロシマ・9.11・イラク」上下(岩波書店)
⑤J.ローゼンフェルド「給料はあなたの価値なのか」(みすず書房)
⑥A.ウッド「わたしが先生の『ロリータ』だったころ 愛に見かけた支配について」(左右社)
⑦S.プラス「メアリ・ヴェントゥーラと第九王国」(集英社)
⑧O.E.バトラー「血を分けた子ども」(河出書房新社)
⑨H.L.テリエ「異常」(早川書房)
⑩K.R.ゴドシー「あなたのセックスが楽しくないのは資本主義のせいかもしれない」(河出書房新社)
A「また一位が百合!」
B「これは、台湾レズビアン文学史になっているんだ」
A「普通、同性愛は子孫を残せないから、歴史化を目指さないけど」
B「本作、というより台湾が歴史化を志向しているのか」
A「今回は人文書と併せないと十位までできなかったけど」
B「ウエルベックもシーラッハもソローキンも新作出さなかったというのもある」
A「ナボコフやフィッツジェラルドの初訳もな」
B「ウエルベックとソローキンなんて、文学大国で文学史が終わった反動で出てきた典型じゃないか」
A「そう、だから、必然性がある百合と台湾の歴史性が目立つ」
B「呉明益は日本占領下や台湾の戦後を歴史化を考えずに描く、だから日本人が読んでも贖罪意識が生まれない」
A「沖縄文学というのは一時期流行ったが、その更に先なんだろうな」
B「呉明益が昔の池澤夏樹に匹敵するのは判ったが、六位と七位はある意味、ファミニズム的だな」
A「言いたいことがあるヤツは強いんだよな」
B「四位と五位は絡められなかったけど、どちらむ名著ですよ」