本邦文学
本邦文学
①松浦理英子「ヒカリ文集」(講談社)
②島田龍編「左川ちか全集」(書肆侃侃房)
③佐伯一麦「Nさんの机で ものをめぐる文学的自叙伝」(田畑書店)
④上坂あゆ美「老人ホームで死ぬほどモテたい」(書肆侃侃房)
⑤岡本真帆「水上バス浅草行き」(ナナロク社)
⑥田畑修一郎「石ころ路」(灯光舎)
⑦島本理生「憐憫」(朝日新聞社)
⑧伊藤朱里「ピンク色なんかこわくない」(新潮社)
⑨佐川恭一「シン・サークルクラッシャー麻紀」(破滅派)
⑩佐川恭一「アドルコム会全史」(代わりに読む人)
A「やはり松浦理英子が出ると一位にするか」
B「この人の、マトモ感好きなんだよ」
A「意外とバラけているな。伝説の訳詩人、歌人、随筆、と」
B「求めている文学って、最近になってようやく短さと思いついたような」
A「身近さ、とかける(笑)」
B「身近な文学とは私小説で佐伯一麦なんだが、驚いた」
A「編集者や文学者との交遊録をここまで描くとは、しかも屈託もなく」
B「自分で封印していると思ったがそうではなかった」
A「しかもそれが何でこんなマイナー出版社から出るのかよ」
B「この本が一流出版社から出ないのが、終った文学からの皮肉かよ」
A「その中にあって、打率が一定している島本理生は凄いよ」
B「この人、若い読者が一定数いるんだよ。それが強味」
A「旦那の読者と違って、卒業しないんだろうね」
B「九位は、ちょいと疑問。この人の中では落ちる方だと思う」
A「最後の3作は敢闘賞だよ。こんな時代に文学や物語をやろうとしている心意気」