夏野菜の内戦
久しぶりに小説を書いてみました、ジャガさんです。
頭壊して読める人用です。
正気で読むものでは無い気がします。
……これは小説と読んでいいのか?
そんな作品ですが、
ブックマーク、ポイント評価等よろしくお願いいたしますm(_ _)m
夏野菜の国……夏。
騒がしくなり、人々……いや、野菜達が忙しなく動く季節。
夏野菜の国は夏になると毎年内戦が起きる。
***
目的地に向かって町を歩いていると
トマトの店主に声をかけられた。
「そろそろ内戦の時期だな、きゅうりの兄ちゃん」
「そうだね、今年はキチンと出荷出来るか不安だよ」
「兵隊さんかい、兄ちゃん?スイカ軍の奴らを倒してくれよ!」
「頑張ります」
内戦……それは政府の夏野菜連合軍と反乱軍のスイカ軍との激突である。
夏野菜連合軍はトマト、トウモロコシ、ナス、きゅうりの4つの野菜によって成り立っている。
そしてここ最近は毎年勝っているが多大な犠牲者が出ている。
耳を傾けると、内戦の話ばかりだ。
「夏野菜連合軍が勝つさ今年も」
「スイカ軍はスイカしか居ないのか?他の野菜は参加してないのか?」
「居ないらしいよ。居るなら噂ぐらい聞くでしょ」
「俺は出荷されてぇーよー」
「お前じゃ無理だ。出荷は」
出荷を願う声が聞こえた。
「俺も出来るかな出荷」
出荷の事を考えると不安になる。
「出来るさ、君なら」
独り言を聞かれていたのか、目を向けると、
そこにはトウモロコシ先輩が居た。
「よっ!軍に向かうんだろ?一緒に行こうぜ」
「分かりました。行きましょう」
***
町を先輩と歩いていると話しかけられた。
「出荷に着いて悩んでいたんだっけ?」
「はい……出来るかなって。不安で」
「はぁ……なんとかなるさ。そんなに出荷されたいのか?」
「はい、出荷されて食べられたいんですよ、人間に」
「そうかい、確かに野菜の本望だろうけどさ……」
────出荷とは死ぬ事だ。
この世界では死ぬ事を出荷といい、死んだ後は人間に育てられる野菜となり、食われると言われている。
「俺は兵になってから5年経ちます。もう6回目の内戦ですよ?早く出荷したいです」
「もう5年も経ってるならあと5年くらい生きて軍の上の野菜目指せば?」
5年間兵士で生きるのは珍しく、あと5年長生きすれば軍の上層部に入れる。
軍の上層部に入ると、国を上げて出荷されるのだ。
そうされた物は高級野菜になると言われている。
「俺は高級野菜ではなく庶民的な野菜がいいんだ。だから早く出荷したい」
「けど君はもう歴戦と言われる兵士だよね」
「そうなんですよね、先輩」
「先輩っていうのやめてくれない?ただ年齢が1個うえなだけじゃん。軍だと君が上司だよね?」
先輩の言う通りだ。
俺は軍だと兵隊長と言われるポジションだ。
兵士をまとめる小隊のリーダーと言えよう。
「しかし年上は敬いなさいってばぁちゃんが言ってたんです」
「君おばぁちゃんっ子だったんだな」
「えぇ、俺はおばぁちゃんに育てられました」
「どんなおばぁちゃんだったんだ?」
おばぁちゃんを思い出す。優しい笑顔が思い浮かんだ。
「凄く健康的で凄く動けるおばぁちゃんです。おばぁちゃんに戦い方を教わりました」
「えぇ!?おばぁちゃん凄いな……」
「今でも俺の稽古をしてくれるぐらいです」
「現役兵士とやり合えるの!?凄い!?」
トウモロコシ先輩は粒が飛びそうな程驚いていた。
驚いていた先輩が前を見ると─────
「着いたぜ、軍だ」
目的地に着いた。仕事の時間だ。
***
軍のお偉いさん、ナスのコナス中将
「今日来てもらったのは他でもない!スイカ軍から宣戦布告が来た!戦争開始は3日後の7月20日からだ!」
早いなぁ……そこから夏の終わりら辺まで続くんでしょ?
長いなぁ……
「今すぐ準備だ!場所はチュージョーウだ!」
チュージョーウは夏野菜の国の中央より右にある戦場で毎年戦場に指定されている。
「準備は大切だ!心してかかれ!」
「はっ!!!」
ここから猛烈に忙しかった。
武具の最終点検、手当をする医療薬品の補充と運搬。
医療テントの設置。食料の運搬等など沢山の仕事があってみんなこなして行った。
そしてはや3日経ち内戦当日……
戦いの火蓋は切って落とされた。
***
「巨大スイカ隊が転がって来たー!!撤退!!撤退!!」
───────戦場は地獄だった。
出荷された野菜達が地を這い、その上で戦う兵士達の姿。
転がって敵を押しつぶす巨大スイカ隊。
──────スイカは強敵だ。普通の野菜よりも大きな体。
野菜の中では硬い皮に種まで吐ける。
そして人々からの絶大な人気。
こちらの野菜連合軍は苦手な人がいる印象だ。
勿論好きな人もいるのは知っている。だが苦手な人もいるのを知っているのだ。
それに比べてスイカはどうだ?
苦手な人はほとんど聞かない!それ程人気で夏の印象が強いスイカだが、果物と思われていたが、実際は野菜だ。
そんな面もスイカのポイントだ。野菜連合軍は果物ですって言って騙せる人なんて1部だろう。
それも甘くて美味しい奴で。
───────しかし夏野菜連合軍も負けていない。
「囲め!囲んで殴れ!出荷させてやれ!」
トウモロコシは甘くて美味しい。ポップコーンにも変化できるのだ。
「スイカは一点でも穴が開けば脆い。槍で一点を突き続けろ!」
ナスは様々な調味料と合う、夏野菜だ!
「陣形を崩すな。そこから一気に崩れて出荷させられるぞ」
トマトはサラダや生で食える美味しい野菜だ。
「他の隊に連絡しろ、連携であのスイカを倒すぞ」
きゅうりは調味料に合わせてもいいし、ポテトと合わせてポテサラの中に入れるのもいい。
しかしそれを聞いてか1つの野菜が言った。
「野菜連合軍なんて所詮は1つの野菜じゃなんにもできない敗北者じゃけぇ」
それを聞いたトマトがキレた。
「俺達野菜連合軍を舐めるなぁー!!!」
トマトはスイカに向かって槍を突き出し、走り出した
「乗るなトマト!戻れ!」
「トマト!」
スイカは持っていた白い物を舐めた。
「止まれトマト!出荷させられるぞ!」
「俺が分からせてやる!!うおぉぉぉぉ!!!」
トマトの槍がスイカを捉えようとした瞬間───────
「粉!!!」
トマトの槍は粉砕された。
「な、なんだと……」
槍を見て絶望しているトマト。
スイカがその隙を逃すはずはなく。
トマトの顔を掴んだ。
「やめろ!離せ!」
「出荷おめでとう、トマト君」
「うおぉぉぉぉ!!!」
振り払おうとしたが、虚しく、トマトはスイカに握りつぶされてしまった。
ぶしゅりと潰れたトマトは無惨に地面のシミになった。
「あれが『塩』の力か」
ナスが呟いた。
その通りでスイカは『塩』を舐めてパワーアップしたのだ。
スイカだけのドーピング方法だった。
「ずるいよな、自分の好きな時に強くなれるの」
「確かにそういった強みはある」
ピンチな時に使って切り抜ける等幅広い使い方が出来るだろう。
───────だか
「俺達にも切り札はある。だからこそずっと勝ててる訳だ」
「そうだな」
「だが勝つ為には」
「「「耐えるしかない」」」
夏野菜連合軍の……みんなの気持ちは一つだ。
勝つ為の戦略は決まっている。
そして相手もそれを知っているだが、『発動』してしまえば止めれない。
『発動』をしてしまえば相手からは必敗。なんて厄介な相手なんだ。
『発動』の条件は時間経過。その為全力で攻めてくる。
だからこちらは多大な犠牲者が出ている。
仕方ない。
しかし今回も俺は犠牲者にはなれなかったようだ。
***
内戦開始から野菜連合軍の作戦はトマト、トウモロコシが主による全力防衛。
スイカ達による猛攻が続いた。
───────が俺達は……トマト、トウモロコシは耐えきった。
決着の日、8月13日……『お盆』の日だ。
『お盆』によって俺達、夏野菜連合軍の2つ。
きゅうり、ナスが大幅にパワーアップする。
ここまで主にトマトとトウモロコシが主による全力防衛は2つの戦力を残すため。
攻めで疲れたスイカ達をパワーアップしたきゅうり、ナスが出荷させる。
「さぁて、ここまでトマト、トウモロコシ、いやトウモロコシ先輩がやられた分までしっかり返そうか」
そしてこの日
───────スイカ軍の敗北が国中に伝わった。
***
戦後の処理は大事だ。
出荷の儀式もしなくてはならない。
トウモロコシ先輩は無事出荷したようだ。
俺もいつかは先輩のように出荷出来るのかね。
俺は来年の夏、出荷出来るのか思いながら、作業をした。
とりあえず思いついた限りの設定的なのを書き散らかしておきます。
別に読まなくても大丈夫です。
本編で書けよと言われそうですが、私の力が足りませんでした。
Q 夏野菜の国でなぜ内戦が起きるのか?
A 本編で出荷について触れましたが、野菜達を出荷させる為にが90、残り10がスイカ達が野菜連合軍に勝ちたいからですね。
Q 野菜達が槍とか持ってる感じで書いてるけどこれはどういう事?
A 考えるな感じろ。まぁ私の表現力が低いので攻撃してる感じを出すためにこうなりました。
Q 主人公と思われるきゅうりの階級は?
A 兵長。階級は書くと長いので、割愛しますが日本大帝国の陸軍階級をそのままパ……インスパイアしました。ただ1番上の階級が違います。1番上の階級は野将です。
Q 野菜が死んだら人間に食われると言われているが本当ですか?
A 野菜の世界ではそうなんでしょ(適当)
思いついた限り書きました。
以上です。読んでいただきありがとうございます!