出会い。
固定キーワード間違えたかもしれませんが一応異世界スタートの戦闘物です。
わた、僕は13歳の冒険者学校中等部2年生なのですが。
今わ、僕は今危機なのかもしれない。
今世界三体魔獣の1体サウスロードという名前的に意味不明な敵と戦っている?最中なのだが
「わ、私はもう疲れ果てた君の手でもう殺してくれ」
「も、もしかして負けそうだからそ、そんな事言ってるんですか?」
ここは洞窟の中だからとても会話が響いて聞こえる。
「私はこの洞窟に4000年近くいるすることも無いし遊ぶ相手もいない。ここに居た中間くらいの龍たちも300年前に死んでしまったんだ。」
中間と言ってもその龍のおかげでここの洞窟には誰も近ずかなかったんですけどね。
「け、けど驚きです。世界三体魔獣の1体が誰でも来そうな洞窟に居たなんて。」
ここの洞窟はわた、僕の住んでいる街の少し外れたところにある。来ようと思えば子供でも来れる場所だ。
「元々は違う高難易度の洞窟に居たんだが流石に誰も来なかったのでここに移籍したんだ。」
僕もそんなに強い訳では無いけど世界三体魔獣とやり合える程の実力は持っていないのに。(本当はマジで強い。)
「だとしてもなんで僕なんかに殺してと言うんです?
僕はまだ未熟ですしもし貴方を倒しすならもっと強くなってからがいいです。」
「で、でもぉ」
乙女みたいな声が洞窟中に響く。
「な、ならぼ、僕と組みませんか?」
「く、組むってパーティーを?」
ドラゴンらしさが無い弱々しい声だ。
「そうです。僕と一緒に最強の冒険者パーティーを組みませんか?」
「け、けど私ぃドラゴンだし人目に付いちゃうし。」
す、凄い男の子の声なのに乙女の口調だからなんていうか少しだけ気持ち悪い。
「けど貴方は暇だから殺してと言ったんでしょう?ならば話し相手が出来ていいじゃないですか。」
「た、確かにそうだな。」
偉そうな口調に戻った。
「そうとなったらまず君の名前を教えてください。
わた、僕の名前はルン ルーラシュです見た目も名前も女の子って言われますが男の子です!」
冒険者学校でも男の子に何回か告白されたことがある。
女の子にも何回か告白されたことがあるのでこれを言わないとむしゃくしゃして話に集中しできないんです。
「俺の名前は無い。呼ばれ名は最悪の魔アスローと言われている」
最悪の魔の意味は気になるけどやっぱり名前はないのかな。
「アスローですかいい名前ですね。」
「本名では無いのだがな。」
と会話をした後
「まずその姿を変えなければなりませんね。」
そう。アスローはドラゴンだから見た瞬間ドラゴンだ!と叫びたくなるような姿で少しまするんですよね。
「んー俺的にはこれがしっくり来るんだがやっぱり人間からしたらこれが変なのか?」
確かに冒険者学校でも魔族は何人か居たはずだけどマモのはなぁ。
「けれどそのまま冒険者学校に連れていったら校長に許して貰えないだろうし。」
やっぱり学校を退学して一緒に冒険するしかないのだろうか?
いやある筈だ。
「一応姿は帰れるが尻尾は残ってしまうぞ。」
おぉ出来るではありませんか。
「そ、それで行きましょう!」
魔族だったら校長も許してくれるし大丈夫だろう。
と思っているうちにアスローはドラゴンの姿から一変しやんちゃでクラスの中心に居そうな赤髪のカッコイイ男の子になった。
「お、おぉ」
それしか言えなかった
「ふふん凄いであろう?」
す、凄い所ではない。ドラゴンってすごいなぁ。
「赤髪は元を引き継いでいるんですね。」
アスローは頭が赤色だった。いかにも凶暴そうなドラゴンだったですし。
「特徴はそのまま受け継ぐらしいな。
でルン?だったよなまずこの洞窟から出よう。」
面と向かって名前で呼ばれるのはやっぱり恥ずかしい。
「そ、そうですねまず出ましょう。」
今日は冒険者学校の休みの日だ。週に1回の休みの日を洞窟に探検や街探検に使うことは僕は珍しいことでない。
「まず僕の学校の入学手続きをしましょう。
アスローは僕と同じ年齢でいいですよね?4000年とかさっき言ってましたけど。」
流石に4000歳と言って入学するのは無茶がある気がするからね。
「正確には4356歳だ。
まぁ流石に4356歳と言って入学するのも無茶があるよな。ルンと同じ年齢でいいぞ。」
さ、流石にね
と歩きながら話していると学校が見えてきた。
まだ先だけどね。
「ルンって今何歳なんだ?
100歳くらいか?」
「僕そんな老けて見えますか?これでも13歳の中等部2年生です。」
と少し怒りっぽい口調で言い返した。
「すまぬな。俺からしたら100歳なんて子供の中の子供でな。」
そ、そうだよねアスローは4000歳超えてるんだもんね。
「今日は相棒になった祝いで許してあげます。」
と少し満足気に言い返した。
「ここか?」
学校に付いたんです。
「なんで分かったんですか?」
「見た目的にあと門があるのは昔から変わっていないな」
少し不可解な最後の言葉が気になったけれど冒険者学校は少し他とは警備が違いすごい硬い警備だ。
「ま、まず校長に会いに行きましょう。」
と言って冒険者カード(学校に入るためのカード)を翳して門が開き僕とアスローは校長室へと向かった。
「な、何を言っているんだい君は!」
と校長室から校長の怒鳴り声が聞こえた。
「ココ最近での冒険者学校での実績を出した人は0人このままではこの学校は廃止です。」
と辛口な口調の人の声が聞こえた。
「けれど再来年卒業する生徒は1人ずば抜けて強い生徒が居ます。その生徒が何かをしなければこの学校は廃止でいいです。」
「じゃは話はまとまりましたね。これで私は帰ります。」
と魔術専門教師の声が聞こえた。
「は、入りにくいねアスロー」
と小さい声で言った。
「そうか?俺が先陣を切ろうか?」
「こ、怖い表現の仕方だねアスローは。」
と言ってアスローは躊躇いなく校長室のドアを開けた。
「君は誰だい?」
と全員口が揃ってそう言った。
僕が少し顔を覗かせるとあスローは
「さっきこの街に来て友のルンからこの学校を教えて貰って入りたくなった。年齢はるんと一緒のじゅーあれ何歳だっけ?」
「13ですよ忘れたんですかアスロー?」
「すまぬなすまぬ俺は少し忘れっぽくてな歳かな」
.......この場で歳とか言わないでよぉ。
「アスローくんかるん君の友達かい残念ながら入学は今締め切っていてごめんね。」
今の会話的にそうだとは思っていたけどよっぽと資金に問題があるのかな。
「俺は強いぞ。」
な、なんかアスローがいきなり変なことを言い出した
強いのは間違いないけど人の前で堂々と言えること尊敬するなぁ。
「僕からも保証はしますよ。アスローは僕の何百倍も強いですよ。」
「おいルンそれは言い過ぎだ。15倍くらいだろ。」
そこは威張っていいとこなんだけどなぁ。
「アスロー君?強いことは分かった。
けど入学テストをして受かったら入学を認めよう。」
入学テストは共通で行われる行事で中等部と高等部で行われることだ。
僕は中等部で卒業するから高等部はしないんだけどね。
「あぁ分かった。」
入学テストは実に簡単だ。
定められた敵を一定時間以内に全滅もしくは規定の数以上を倒すだけだからね。
敵と言っても的なので50個ほど見てるところに設置してありそれを魔力もしくは武術で倒せば入学が出来ると言うわけです。
そして30分後準備が出来て。
「よぉーいスタートじゃ」
と校長の声と共にテストが開始された。
アスロー2は秒で敵を全滅させてしまった。
僕は3秒かかったのに。
「やっぱりす、凄いねアスロー。」
「そんな事もないぞ。」
校長は驚いたようでその場で固まっている。
「き、君つ、つつ強すぎない?」
噛み噛みだが一応聞き取れる
「テストはどうなんだ?受かったのか?タイムオーバーとかないよな?手抜いたからタイムオーバーが有り得るかもしれぬな。」
「き、君あれで手を抜いたの?ご、合格だよ。」
あれで不合格だったら誰でも落ちてしまう。
「じゃあ俺は明日から入学してもいいんだな?」
「けどアスローマナーだけは覚えておきなよ?」
マナーとは食事のことだ。
「俺はマナーは結構いい方だぞ。」
「な、ならいいよ。」
本当だということを信じたい。
「じゃ、じゃ明日からよろしくねアスローくん。」
まだ動揺している。
「あぁよろしく頼む。」
そして学校を後にした。
そしてアスローを連れて宿へと向かった。
「ここから宿まで30分くらいかかるけど身体能力強化でスピードを上げていつも帰ってるんだけどアスローも出来る?」
身体能力強化は希少らしい。
「あぁ出来るが最近使ってなかったから制御できるか不安だ。」
身体能力強化って結構使うもんじゃないのかな?ドラゴンだから素手でも戦えるのか。
「制御は使っていくうちに出来るようになっていきます。」
「多分すぐ制御出来るから最初から飛ばそう。」
「はい。分かりました。じゃあ」
足が赤と青に包まれ一瞬で宿に付いた。
「あれアスローどこだ?」
アレほんとにどこ?
「アスローがヘトヘトになって帰ってきた。」
あれそんなに身体能力強化って疲れるかな?
「世界一周してきてしまった。はぁはぁ」
え、今なにって?世界一周?
「この世界って相当デカいし長いですよね???」
そうだ。僕たちの住んでいるアクロという街でさえ15万キロとでかいのだ。
世界一の魔法使いが3年かけて空を飛行しても世界一周できないくらいの広さを一瞬で.......
「アスロー。
これから身体能力強化は控えようか。」
「そ、そうだ…な。」
本当に疲れてそうな声だったので早く宿を借りることにした。
僕は行きつけの宿屋のドアを開けていつもの女の子が「いらっしゃいませーあ、ルンさん!」といつものように元気に僕の名前を呼んでくれる。
「14号室空いてますか?」
「いつもの所ですね。今日はひとりじゃないですね友達ですか?」
「はいさっき知り合ったばかりなんですけどね。」
と笑って話をして部屋の鍵を貰った。
「小銀貨1枚ね!今日はサービスだからね!」
そう普通は1人小銀貨1枚のところを安くしてくれた。
「ありがとうね。」
と言って2階へと上がる。
1階は酒場でご飯を食べれる場所でいつも僕はそこで朝食を済ませています。
「アスローは今日はもう寝ますか?」
「そうさせてもらおうか。流石に体力と足が限界だ。」
とベットに倒れ込んだ。
僕はと言うと寝たところを見届けて1階へと降りてご飯を食べようとしていた。
時刻は夕方の5時丁度か。
ちょっと早いけど食べちゃうかと思い酒場へと足を運ばせた。
「ルンさん。お友達寝ましたか?相当疲れてそうでしたけど。」
「後から話すよ。」
と言って席へと座った。
「すみませーん」
と店員さんを呼んで。
「夕方定食の牛肉少なめのサラダ多めでお願いします。」
「分かりました。」
と言ってその場を後にして入れ違いでコトちゃん(さっきの女の子)が僕の隣の席へと座った。
「きょ、今日も顔が近いねコトちゃん。」
「そりゃルンさんのこと私好きですもん。」
「そういう事は大人にってから好きだったらもう1回言ってください。」
「はーい!」
そうコトちゃんはまだ10歳なのだ。ここでの成人は15歳の誕生日で成人。結婚も成人と同時に出来るようになるという世界共通のルールです。
「で、さっきのお友達の話なんですけど。」
「その前に顔から離れてくれるかなw」
少し頭を近ずけたらキスをしてしまうくらいの近さだ。
「ルンさんが話してくれたら離れます。」
「わ、分かりました。」
流石にこれは近すぎまるけど良くはないけど良いかな。
「あの子はアスローって言ってドラゴンで世界三体魔獣の1体なんです。」
「え、え、えーーーー」
流石に驚くよね。
「僕も街外れの洞窟あるじゃないですかあそこに探検行ってたら目が合って少し戦闘になったんですよ。」
「けど疲れてたのは関係はなくない?あの疲れ方は戦った時にできる疲れでは絶対ない。
あの疲れ方は異常すぎる人間だったら一瞬で倒れるレベルだよ。」
やっぱりアスローと冒険者学校を通うのは難しいのかな。けど一緒に通えたら毎日が楽しいと思うしなぁ。
「今こう考えたでしょ?一緒に冒険者学校通えたらなぁなんて考えたんじゃない?難しいことじゃないけどね。
今仕事中だから終わったらまた話そうよルンさん。」
「わかりました。」
やっぱり難しく考えてはダメなのかな。
この事は冒険者学校に行く前に明日アスローと話すとして
「夕方定食牛肉少なめサラダ多めお待ちどうさま。」
「ありがとうございます。」
コトちゃんとは冒険者学校通い始める時にこの宿を見つけて以来毎日ここで泊まって今みたいに話す仲なんだけど最近さっきみたいに好きとか言い出すようになったんだよね。
驚きなんだけどまだそういうのは早いよねコトちゃんには。
30分後に食堂を後にして部屋に戻ろうとした時。
「る、ルンさん!!」
「どうしたのコトちゃん?」
何か急いでいるような口調で
「は、冒険者ぎ、ギルドへ!」
どうしたんだろうか。
「わ、分かったよ。」
そう行って身体能力強化で一瞬でギルドに着いて
「る、ルンさん待ってました。
今魔物の大群が押し寄せてきて。」
「まだ時間はありますか?」
「10分ちょっとです。」
と僕の受付嬢の人が言った。
「何体くらい居ますか?魔物」
「数え切れませんが300は居ると」
なんでそんなに魔物が居るですかと言いたいけれど非常事態なのでそういう事はあとから聞くことにした。
どうしよう僕でも一斉に300体の魔物は相手にできない。
と言ってアスローは今疲れて寝てるしど、どうしよう。
「どうしたんだルン。俺はここに居るぞ」
「なんでここにアスローが居るんですか?」
アスローは疲れて寝てたはずなのに。
「俺は短時間睡眠でいいんだ。忘れたのか俺は魔物だ」
アスローは魔物だ睡眠は短時間でいいとは聞いたことは無いがそういうことなのか。
「僕が闇魔法で魔物の足を止めますその間に氷魔法で凍らせて火魔法で焼いてください。」
「そんな効率悪いことするのか?」
え、これが効率悪いのだろうか。最短で魔物を倒す方法なのに。
「俺は世界三体魔獣だぞ?ドラゴンだ。」
と小さい声でアスローが言った。
あ、そうかアスローがドラゴンになって僕が闇魔法で足を止めれば最短なのか。
「それで行きましょう。」
これで作戦会議は終了。
「出来るだけ街から離れましょう。人目に付いたら危ないですからね。」
「そうだな。」
「う、受付嬢さん。街中に家から出ないようにとアナウンスしてください。」
「わ、わかりました。」
と困惑しながら返事をして
僕達は身体能力強化を使って出来るだけ街から離れた。(アスローは勿論走って。)
けど身体能力強化は少し体に負担をかけるから1日3回目となるときついなぁ。
「ここまで来たら大丈夫でしょう。」
結構離れてきたけど魔物はもう目の前に居る。
「作戦通り行きましょう!」
と僕が言い
「闇の力よ僕の身に宿れ。
ダークネストラップ」
そして魔物全員が身動き出来ないようになり、アスローがドラゴンの姿になって魔物を消し炭へとしてしまった。
「やっぱりアスローはドラゴンになるのは控えましょうか。」
強すぎるもん。
「そうだな。」
そして僕達はせっかくなので歩いて街まで帰ることにした。
「冒険者学校の入学テストの時の技どうやったの?」
あれが気になってしょうがない。
僕の場合は敵(的)は動かないのでファイヤブレスで倒したけど。
「あれかあれはだな。
まず氷雪の吹雪(氷魔法)で焼けやすくしてファイヤブレスで殺したわけだ。」
生きてないから殺したとは言わないけど。
「的は動かないんだから凍らす必要ってあるの?」
「凍らす必要はないのだがやっぱりカッコよくしたいしどっちにしろ2秒程度で終わる話だしな。」
やっぱりアスローって強いなぁ。
「けど手を抜いたとか言ってなかったですか?」
「ま、まぁなドラゴンになれば一瞬だからな。」
あ、そういうことか。
ドラゴンになれば確かに。
「俺から2つ質問だ。」
「な、なんですか?」
少し怖い言い方が怖い気がするけど気のせいだよね。
「1つ目はなんでその服なんだ?なんか制服?とやらだろ?」
あー冒険者学校の制服のことですか。
「この服は冒険者学校の制服で僕のお気に入りなんですよ。可愛いですし。」
「あれルンって男だよな。男ってかわいい服とか着るのか?」
「.......人に寄るんじゃないんですか?」
けどやっぱり制服は薄着なのでこの時期にはちょうどいい感覚もある。
「2つ目だ。
ルンお前男だよな?」
え、
「男ですよ。なんでですか?」
「いやだって髪がろ、ロング、ヘア?だから気になってな。
あと髪が白髪なのも気になる。」
ロングヘアってやっぱり珍しいよね。
「ロングヘアはお母さんがロングヘアだったからそうしただけです。白髪は遺伝です!」
「普通男ってのは俺みたいに短くするものだと思ってな。」
普通はそうだよね。けどやっぱり髪を長くした方が可愛く?見えるし。
しょうがないよ。
「髪を切る気はありません。」
「だよな。俺も気にしないから大丈夫だ。」
歩きながら話しているうちに街へと帰ってきた。
「じゃあ宿へと戻りましょうか。」
「そうだな。」
帰ろうとした時。
「ルンさん魔物討伐ありがとうございます!こ、これ今回の成功報酬です。」
袋の中に成功報酬が入っていて見てみたら結構な量の銀貨と金貨が入っていた。
「こんなに貰っていいんですか?」
「今回は突然でしたし、ルンさんが居なかったら今頃冒険者の皆さんを全員討伐に行かせる事になっていましたし。」
今回は僕何もしてないんですけどね。
「今回はアスロー、この子が討伐してくれたんですよ。今回の成功報酬はアスローに渡してください。」
僕は何もしてないしした事と言えば魔物の足止めをした
だけですし。
「いやこれはパーティー報酬としてパーティー維持のための金にしよう。」
「アスローが言うならそれでいいよ。」
「じゃあこれで私は失礼します。」
そして僕の担当受付嬢の人はこの場を去っていった。
「じゃあ帰りましょうか。」
「あぁ。」
今回は突然だったけど僕1人では長期戦になったかもしれない。
アスローには感謝しかないです。
「アスローありがとうございます。」
「礼などいらん。」
と少しアスローは照れくさく言って宿へと向かった。
「ルンさん!お疲れ様です!」
宿がパーティーみたいになっている。
「これはなんですか?」
「今日は4月の3日0時00分。ルンさんの誕生日です!」
あ、もう僕誕生日だったんだ。
「ありがとうございます。ケーキまで。」
「いえいえ私こそルンさんがこの宿に泊まり初めてから毎日が楽しくなりました。
私こそありがとうございます!」
とにっこりと笑顔で言って僕の誕生日を祝ってくれた。
夕食を食べたのが6時だったのでもう6時間も経ったのか時間の経過は早いなぁ。
と思いながら嬉し泣きをしていた。
「ルンさん泣いてないでケーキ食べましょ!」
ケーキには14歳おめでとうと書いてあった。
「改めてありがとうございます。」
と泣きながら言ってコトちゃんが
「さっき言ったじゃないですか。私こそありがとうございますって。
おあいこ様ですよ。」
僕は嬉しすぎて涙が止まらない。
「おいルン。そんなに泣くな。誕生日などこらからも何回も来る。その時に俺が何回も祝ってやるよ。」
「アスローもありがとう。」
そして僕は泣きながらケーキを食べて
「おいしい。」
と言った。
「良かったです。
これ私の手作りなんですよ。」
これ手作りなんだ。
「僕お母さんが死んでから誕生日を祝ってもらったことなんてなくて。」
とまた泣いてしまった。
そして何十分か経ってケーキを食べ終えて2階に上がり。
「あの子やっぱりルンの彼女か?」
「な、な、なわけないじゃないですか。仲のいい女の子ですよ。」
「そうには見えないけどな。ww」
アスローはそう笑ってからかってきた。
「からかわないで下さいよぉ。」
「そういうつもりは無かったんだ許してくれ。」
「むぅ」と僕が頬を膨らませた。
「けど赤髪ってのも珍しいよな。」
そんなに珍しいことなのだろうか。
「アスローも赤髪ではないですか。」
「俺は魔獣まだからな。人間とは違う。」
人間と違って生活しにくくなるとかないだろうか。
僕はそれが心配だ。
「おれから差別とかされないですかね。」
「こんな事はないだろう。この街は魔族を受け入れているからな。
治安の悪い所はいじめとかがあるらしいがな。」
まだここはみんな優しい人ばかりだし冒険者学校のみんなも魔族の子を気遣っている。
「ならいいですね。」
と僕はにっこりと笑った。
「もう夜遅いし寝るか。」
「そ、そうですね。」
ひ、久しぶりだなぁ人と寝るのベット2つあるからいいけど人と一緒の部屋で寝るのはいつぶりだろうか。
お母さんが亡くなって以来もう誰とも一緒に寝たこと無かったですし。
「アスローおやすみ。」
「あぁ、おやすみ。」
僕はその後すぐ寝付いた。
続きます。