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復讐屋 ~あなたの復讐、お手伝いいたします~  作者: ましろ。
運命の出会い
3/17

鬼ごっこ



視界がふさがれているせいか、いつもより音に敏感になっている。



それが男の足音と引きずられている金属バットの音を、鮮明に聞き取っていた。



すぐ後ろで、わざと外してバットを振り下ろしている。



私は慌てて頭にかぶせられた袋を外そうとした。すると、フェンスに思いっきりぶつかってしまった。



どのくらいのスピードで走っていたのかわからないが、遠慮なしにぶつかったため、頭がくらっとした。



「ぶす子、捕まえた」



後ろでバットが空を切る音がした。



そのとき私はおもった。なぜ、こいつらに殺されなければならないんだろうと。



逆の立場だったらよかったのに、と。



考えても仕方がないことはわかっていた。でも、そう思わざるを得なかった。



誰も助けてくれない。友だちも、教師も、親も、誰も・・・



せめて最期に1発ずつ殴っておけばよかった、とおもった。



そして、衝撃に耐えるために身を固くした。しかし、いつまで経っても衝撃は訪れなかった。それどころか、音が聞こえない。



いくらなんでもおかしいと思い、私は頭に被せられた袋をとった。



すると、後ろにはバットを振りかざした状態で止まっている男がいた。



周りのやつらも誰も動いていない。まるで、時間が止まっているかのようだった。



「・・・・・・え?」



空を見上げても、雲も鳥も動いていない。いったいどういうことなんだろうか。



もしかして、もう死後の世界なのだとか?



そんなことを考えていると、自分がぶつかったはずのフェンスに扉がついていた。



明らかにあやしい。どう考えても、扉をあけたら下に真っ逆さまだ。



でも、このおかしな状況に麻痺していたのか、自分の冷静な思考とは反対に、私の手はその扉を開いていた。






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