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放課後
キーンコーンカーンコーン・・・
学校の終了のチャイムが鳴った。
今日もまた、地獄の時間が始まる。
「ねぇ、いつまでそこにいるのよ。早く行きなさいよ」
私にかけられるのは“犠牲になれ”という声だけ。
「早くいかないとあいつらが教室まで来ちゃうでしょ!早く行ってよ」
そう。私はあいつらにいじめられている。ただのいじめではない。
悪ふざけでは済まないような、いじめというよりはもっと・・・
「おい、まだこんなところに居たのかよ」
教室を出ようとドアに手をかけると、先にドアが開き私の目の前に人影が立ちふさがった。
顔は見なくてもわかる。あいつらのリーダーだ。
「お前がぐずぐずしてるから、わざわざ迎えに来てやったんだ。感謝しろよ?」
そういうと、私の顔の前に垂れ下がった長い髪を掴んで無理やり廊下へ引きずり出した。
「いたっ・・・」
「あ?なんか言ったか?」
「・・・・・・。」
私は沈黙をきめた。いっても無駄なのだ。むしろ悪化するだけ。
「さぁ、みんなが待ってるぜ」
そういうと、そのまま私の髪の毛を引っ張って屋上まで連れて行ったのだった。