あの空は遠すぎる。
爽やかと言われる青い空。
居心地の悪い構図に囚われたわたし。
じんわりと芯が熱くなった気がする。
まるで、わたしだけに張り付いたような影。
なんでもない小石を避けるたび、せせら笑いを出し惜しみ。
遥かなと呼ばれる高い空。
居心地がいい縮図に囲われたわたし。
やんわりと気持ちが遠くなった気がする。
まるで、わたしだけがぶら下がったような影。
なんでもない風に構えるたび、含み笑いを出し惜しみ。
支えのない空、傾いていく。
晴れ渡る空、置き去りにしていく。
支える気もないわたし、倒れていく。
誰もいなくなった道、振り向いて。
誰もいなくなった街、見渡して、探して。
怯える時間も無くして、振り向きざまに見つけて。
喜ぶ時間も忘れて、遠くの誰かを見つけて。
支えのない空、わたしもいっしょに押し倒して。
なんでもない空、わたしだけが探してる。