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無意識あべ?べ転生  作者: いろは168
8/23

音楽の先生 side 先生

どうぞ

「ここが今回の生徒のお宅か・・・。」


 突然だが、私は音楽の家庭教師をしている。運良く良い生徒に恵まれ、この業界で名も売れている・・・はずだ。


 一時期プロもしていたが、親の意向で早々に子供を産んだため、コネを使ってこの業界にやってきた。


「ゴクリ」


 今日から受け持つこの家の生徒は男の子らしい・・・。


 もう一度言おう。男の子である。


 一応今まで男の子を担当したことが無いわけではないが、大抵男の同業者が教えて、私はアシストするという形で、直接教えたり触れたりすることは出来なかった。


 だけど、今回は私だけだ。つまり、私が、男の子に、教えるのだ。興奮してゲフンゲフン。私はプロ。私はプロ。

 すーはー、すーはー。


 よしっ。


 ピンポーン


「はい。」


「本日からこちらで音楽を教えることになった者です。」


「お待ちしておりました。少しお待ち下さい。」



 あれは・・・メイド?ということは、授業中は基本メイドがいるのね。それならちょっと邪魔と思わなくもないけど、理性を保てるわ。


「こんにちは。」


「ようこそいらっしゃいませ。こちらへどうぞ。」






「お坊っちゃま。先生がいらっしゃいましたよ。」


「ほんとう?」


「はい。では、どうぞ。」


 ━━━!!こ、この美しさ・・・。いえ、可愛らしさは・・・。 尊い・・・。


「・・・っは!えっと、これから光君の先生になります!」


「ここえ ひかるです!よろしくおねがいします!」


 ・・・尊い。

 はっ!仕事、仕事。


「それでは、えっと、まずは先生がピアノで曲を弾きますから、光くんは楽な姿勢で聞いていてください。」


 これでいいんですよね?チラッ


 菫「」コクッ


 とりあえず、光くんの音楽に対する感受性を確かめなくては。


 引く曲は有名なソパンの幻想想像曲と決めてある。テレビなんかでも時々出てるし、テンポもいいし、悪くないはず・・。


 えーっと・・・、・・・このピアノは、中々に、立派ですねぇ・・・。


「あのー、このピアノを使うのでしょうか・・・?」


「はい。プロの方に教えて頂くのならこの程度は、と。」


 すごい金持ちね・・・。こんなピアノ、ピアノガチプロ勢が愛用するレベルのものじゃない・・・!光くんはそれだけ溺愛を━━━━━するわね。うん。可能なら何でもするわ。



「それでは、聞いてください。ソパンで、幻想想像曲。」


 がんばれ、私!



 ━━━━━━━━


「すごい!すごーい!」


「ふぅ。ご清聴ありがとうございました。」


「流石ですね。先生。」


 すっごく緊張したわ・・。そして、光くんは十分な才能を持っている。なんせ彼は・・・


 私の演奏に合わせて顔が変わるのだから。


 かわいい。


 まあ、変わると言ってもアップの時は楽しそうな顔でダウンの時は悲しそうな顔になるだけだが。


 でも、それが出来るだけでも、普通の子より、普通の男児より優れてるわね。


「せんせー!ぼくも弾いてみたい!」


「最初は、音で遊ぶところからですよ。」


「おと?」


「はい。例えば」


 ドー


「これがドの音です。そして・・」


 レー

 ミー

 ファー

 ソー

 ラー

 シー

 ドー


「このようにドレミファソラシドと音は上がっていくんですよ?」


「へー。どれみふぁそらしどー。」


「そうです!それでは、これは何の音?」


 ドー


「どー!」


「次はこれ、」


 シー


「しー!」


「!・・次は」


 レー


「れー!」


「っ。次は、(もしや)」


 ソー


「そー!」


「・・・では最後!(やっぱり)」


 ミー


「みー!」


「良くできました!全問正解です!」


「えっへん。」


 尊い。


「・・・ちなみに、これはわかりますか?」


 ミー


「・・・?わかんないです。」


「・・今のはドレミファソラシドレミの高いミーでしたー!」


「せんせーずるい!」


「ちょっとした悪戯ですよー。」


 すっごいかわいい。けど、これでわかった。この子、今の1回の音でドレミを覚えた・・・!


 もしかしたら絶対音感かもしれないけど、だとしても早すぎる・・!


 今まで音楽に触れて来なかった子が、一度のお遊びで絶対音感を身につけるなんて・・・!


「この子、天才・・!」


「でしょう?お坊っちゃまの才能は広い分野に渡るそうです。」


「め、メイドさん。」


 いつのまに。


「光お坊ちゃまは非常に愛らしい方でありながら、世界有数・・・あるいは、世界トップの才能の塊なのです。」


「才能の塊・・・?」


「・・・まあ、そう占われただけだそうですが。しかし、奥様はその占いを信じて貴方を雇ったのですよ。」


 占いで・・・。でも、いまのを見る限り他の分野はともかく音楽分野には十分に入れるだけの才能はある。であるならば、私が頑張れば、彼を世界トップクラスの奏者に・・・。


「・・?薫お姉ちゃん。せんせーどうしたの?」


「ちょっとお考え事だそうです。」


「ふーん・・・」




「つまり、私は光くんの才能を磨けば良いんですね・・?」


「いえ、そういうわけではありません。」


「え?」


「お坊っちゃまはこれから音楽以外の分野にも手を伸ばされる予定です。なので、程ほどに、教えて下さい。そちらの道に強制したりすれば、即刻契約は切らせていただきます。」


「・・・わかりました。」


 つまり、これは、各分野、各業界同士のスターの卵の取り合いをしろってこと?


 光くんはすっごく可愛い。綺麗。美しい。尊い。


 こんな子が芸能界に入りたいと言えば全事務所がお互いの事務所の黒いところを捏造してでも親御さんに見せつけて自分のところに来るように争うだろう。こんな子役が出るドラマなら視聴率60%は固い。


 光くんがスポーツ業界に入れば、数多のプロ実業団からスカウトが来るだろう。

 なんなら海外の超大手から来てもおかしくない。


 男性のスポーツ選手はかなり少ない。が、剣道や野球、弓道などの体の接触が少ない競技や素肌を晒さない競技なんかには少ないがいる。大抵はマスコット役だが、剣道なんかでは昔、男ながら世界一に輝いた男流剣士もいたというし、弓道とかアーチェリーなら上を目指そうと思えばいくらでもいけるだろう。

 ちなみに基本的に大会は男女混合だ。



 学問はどうだろうか。まだ光くんは幼いから分からないが、かなり利発な子だと思える。とりあえずこんな子がとあるゼミ所属になりたいと言えば、そこは確実に倍率20倍は行きそうな超人気研究室になれる。それだけの存在感。


「・・・いかがでしょう。このまま先生を続けますか?」


「・・・」


 私に・・・。出来るのか・・・?


 私に・・・・・・


「せんせー!これおしえてー!」


「え!?な、なに?」


「このネコふんじゃっちゃん!」


 噛んでる。かわいい。


「ネッコふんじゃっちゃん♪ネッコふんじゃっちゃん♪」


 と う と い 。


「やらせていただきます。」


「では来週より、よろしくお願いします。」


 この輝かんばかり、いえ、太陽の光の如く輝く笑顔を見たら、断れるはずもなし。まあ、私が光くんの知り合いのままでいれるなら光くんがこっちの業界に来なくてもいいでしょ。






「こんな感じで煽っておきましたがよろしかったでしょうか。」


「ええ。そこに光の笑顔が加われば万事解決よ。」


(特に問題は抱えていないんですけどね。)


プー

ラー

シー

ドー


普通の家庭では家族以外の女性は鬼か狼と習うので、女性がピアノを引く=鬼がピアノを引いているという絵面になります。

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