ご挨拶 side あやか
どうぞ
「久々にあやかが帰ってきたから明日、近くの親戚たちが集まってくるよ。用意しといてね。」
まともな口調になった母に明日、親戚が集まってくるということを伝えられた。
「・・・それ光を見に来るだけじゃないの?」
「・・・そんなことはないはずよ。」
絶対に光を見に来ただけね・・・。
「まぁ、わかったわ。光は参加させないわよ。」
「ダメよ。光は我が家の希望として皆に見せなければいけない。」
「・・・嫌な予感がするんだけど。」
「一応、向こうもちゃんとした大人として接するでしょう。じゃないと光ちゃんに嫌われるでしょうし。」
「・・・」
まあ、いざとなったら私と薫達で排除すればいいっか・・・。
「というわけで薫、蛍。戦闘準備も含めて準備よろしくね。」
「「わかりました。」」
「あやかちゃん久しぶり」
「あやかさんお久しぶりです。」
「ママになっておめでとう。」
「ありがとうございます。」
翌日、屋敷の大広間で親戚と顔を合わせた。
「それで・・・」
「「「その子が光君?」」」
「ぅにゅっ」
あー、光が少し怯えてるわね。光は少し人見知りなのかもしれないわね。
「はい、この子が私の息子である、光です。ほら、光。」
「・・ひ、ひかるです。よろしくおねがいします!」ペコッ
「「「ドキューン」」」
堕ちたわね。
「はぁ、可愛いわねぇ。」ウットリ
「羨ましいわぁ、あやかちゃん。」ウットリ
「光君・・・」チラチラ
光にたくさんの視線が無遠慮に刺さるのは気にくわないけれども、この光に関する優越感は気持ちいいわね。
「さて、光ちゃん、あやか。一度こちらにきなさい。」
「?」
紹介かしら。
「さて、もう皆一度は目で見て、声を聞いて、匂いを嗅いだと思う。」
その記憶を失いなさい。
「この光ちゃんは我が家系に長年付いていた呪いを解いてくれた。これによって、これからは男児が生まれる可能性が0にはならない。」
「だから、光ちゃん本人には良く分からないと思うが、我らから称賛の言葉と拍手を送ろうと思う。」
え?
「光、呪いを解いてくれて、ありがとう!」
「「「「ありがとう!!」」」」
パチパチパチパチパチパチパチ
「??????」キョトン
母さん・・・。よっぽど辛かったのね。
「それじゃあ、予定の時間になるまで、十二分に光ちゃんと交流するのだ!」
「「「「「「光ちゃーん!!!!!」」」」」」ドドドドドド
「母親バリアー!!」
「「メイドバリアー!!」」
命である息子を襲わせるか!!!!
この後全員、光に「あぶないことしちゃ、だめー!」と怒られました。
やばい。親戚一同新しい性癖に目覚めそうな顔してる。
ちなみに、例の鬼から、
「神に愛されてる光の才能は文字通り無限じゃ。色々やらせてやると良いじゃろう。」
と言われたので、とりあえず色んな分野の人を家に呼んでみることに決まった。
最初は・・・音楽関係かしら。
ピーヒャラ