入学式 side あやか
小学校編です。
今日は・・・
光の・・・
入 学 式。
待ったような、来なくても良かったようなそんな記念日になるのでしょう。
「ママー。こんな感じー?」
「いいわよ、光ちゃん!じゃあ、早速ママと一緒に写真を撮りましょう!」
ピース
「奥様、こちらも準備完了しました。」
「ちゃんと替えのバッテリーとメモリーも持ったわね?」
「はい。とりあえず64GBを三枚用意したので5時間程でも撮りきれます。」
「蛍、カメラの方は?」
「こっちもだいじょーぶです。一昨日届いたカメラの説明書は完全に理解しました。」
「よし。それじゃあ、行くわよ!」
入学式という戦場へ!
「おおー!」
「「はい!」」
「おー。」
「九衛です。」
「はい、いらっしゃいませ。えーと、お子さまは・・・」
「はい!九衛 光です!6さいです!」
「ファッ。・・・あ、はい。では、こちらの女性について行って下さいね?」
「はーい。」
「光。なにか周りの人が変なことしてきたら、この丸いやつの紐を思いっきり、力一杯引いて私を呼ぶのよ?」
「?ん!(よく分かんないけど)分かった!」
大丈夫かしら。光の警戒心の薄さには定評があるから心配だわ・・・。
「では、保護者様はこちらの方より体育館の方へどうぞ。」
「ありがとう。」
・・・さすがに開始二時間前は早かったかしら?
そうでもなかったわ。
もう、既に何人かがカメラを設置していた。
くっ。真ん中は取られたけどそれなら端を取る!
「蛍、菫。」
「「はっ。」」
ある意味このための使用人ね。
・・・あと一時間ね。もうかなり席が埋まってきたけど、所々に怪しい目をした人間がいる。
この小学校は聖プリンス学院の小等部。家の一番近いところにあって、さらに男子生徒数が(周辺に比べれば)多い私立小学校である。
最近は私立も男子の数が物を言う時代になったので、男子は入学に必要な試験及び一部費用は不要となっている。
怪しい目付きをした女親共はその初々しい小学1年生男子を見に来た変態共だろ。通報したい。
(まあ、この学校の倍率が6倍くらいだから子供が受かるための時間の僅かな対価くらいを貰おうとしてるのでしょうけど。)
あと、三十分・・・。あら?まだ入場の時間ではないはず・・。
「六年生一同進め!!」
「回れ、右! 礼!」
「「「「ようこそいらっしゃいませ!」」」」
ああ。案内に書いてあった見届け人の六年生か。!ちゃんと男子も加わってるのね。やはり、後輩になる子を見たいのかしら。
「一同、回れ、後ろ!着席!」
見る限り男子も乱れてないし、確かにパンフ通りに教育が出来てるようね。
時間ね。
「これより、入学式が始まります。新入生、入場!」
やっぱり高倍率を抜けただけあってさわぐ馬鹿はいないようね。
「ひかるー!!!」
「たけしー!!」
・・・まあ、息子を持った親はしょうがないわよね。
「・・?・・・!(^-^)ノシ」
まあ!手を振ってくれたわ!流石私の息子ね!
(そういや、光にマナーとか教えた記憶が無いわね・・・。光ならどうにでもなるか。)
「あの子かわいいわねぇ」
「うちの娘の婿に・・・。」
「無理でしょ。」
「殺すぞ(ぼそっ)」
おっと、つい淀みが外に。
とりあえずあの女の娘には気を付けろと言っておかないと。
「あの子が例の・・・」
「新入生、着席!これより、第━━」
光ちゃんの両隣の女ぁぁぁ!いますぐ、離れろぉぉぉ!!
・・・いや、堪えるのよ、私。光をこの学校に入れると判断したのは私。つまり、ライオンの群れの中に光を放り込んだのは私。多少の友好的接触は、歯を食いしばって耐えなければいけない。
例え、怒りを抑えようとするあまりに手に爪が食い込みそうでも・・・・!!
隣をちらっとみたら、私と同じように血走った目で拳を握りしめていた。
「・・・あなたもですか。」
「では、あなたも・・・?」
「我慢しましょう。ここで私たちが叫べば全てが台無しになります。息子にも嫌われるでしょう。」
「・・・ですよね。後で剛と触れあわなければ、ストレスで死にそうです・・・。」
「頑張りましょう・・・!」
同じ息子を想う母親としての心を共有した私たちはこの後、天国で、地獄な時間を過ごした。そして、連絡先を交換した。
光ちゃん、警戒しなさすぎよ・・・!もうちょっと遠ざけても問題ないのよ・・・!!!!
「これにて、入学式を終わりとします。新入生、起立!退場!」
ああ、六年生がアーチを作る演出もあるのね・・・(憔悴)
結局、怒りに染まる意識を落ち着かせるために落ち着こうと頑張ってたら、感動して泣くとかする時間がなかった・・・。
「ママー!」
「光。・・・お友達は出来た?」
「うん!あの子!」
「・・・・(あたふた)!?!?」ペコッ
女か・・・チッ。
うん?あの子の和服の母親の方、見たことあるような・・・?
「あと、タケシって子とも仲良くなったよ!」
「あら、」
これで剛君から光ちゃん情報が聞けるわね。
「光様。おつかれさまでした。」
「かっこ良かったですよー」
「えへへー。」
「にーちゃ、かっこかった!」
「ありがとー、桜ー。」
・・・いい加減この桜に対する甘さも治させるべきかしら。
「どうだった?あかり。」
「聞いていた通りの男の子でした。私は、彼を欲します。」
「そのためにすべきことは分かってるわよね?」
「はい。古来より変わらない手段。私に堕とします。」
「私からはあまり、大きな支援は出来ないわ。ここから始まる、終わりに到達するまで何も見えない戦いよ。」
「大丈夫です。必要なことはこれまでとこれからで全て揃えていきます。」
「ふふふ。我が娘ながら血気盛んね。」
篠笛を1.2週間ぶりに出したら割れました。
俺は悪くねぇ!
「質問」キャラ設定集いります?




