初めての買い物 後編 side あやか
どうぞ
タイトルちょっと間違ってたので直しました。
「ここよ。」
「おー、・・・茶色?」
「まあ、少し地味な色ね。でも、色んな服があるわよ。」
さてっと
「お名前を。」
「九衛 光です。」
「?」
「スキャン終了。本人並びに同行者の確認が出来ました。今は他のお客様はいらっしゃいませんが、あまり外に漏れないようにお願いします。」
「わかりました。」
今のは男性専用店固有の本人確認システム。国の国民データベースに繋がっていて、同行者の犯罪歴から入場可能かどうかを判断する。
まあ、男性がどうしてもと言うなら真っ黒な女性でも入れるが。
「光にはどんな服が合うかしらねぇ。」
「明るい服がぴったりじゃないですか?」
「少し暗くてもピシッと決まりそうではありますが。」
「・・・結局全部似合いそうではあるわよね。」
「というより、どんな服装をしていても笑っている光様には支障ありませんから・・・。」
それもそうね。うーん。とりあえず、可愛い系から攻めましょうか。
「そこのあなた。子供サイズの━━━を持ってきてくれないかしら?」
「え?えっと、はい。少々お待ち下さい。」
・・・・・・
「ご所望のお品です。」
「ありがとう。光、これを着ましょうね。」
「はーい。」
「奥様・・・。」
「どうかしら?」ツー
「・・・いいですね。」ツー
「これは・・・うっ。」
「・・・にーにー・・。」
これはすごいわね。鼻血流れるわ。まさか、
ゴスロリ服
がこんなに似合うだなんて。まだ幼いからこそ似合うこの時だけの芸術品みたいなものね。
「これ動きづらい・・・」
「その服嫌い?」
「・・・うん。」
光ちゃんが嫌いなら仕方ないわね。十分楽しんだし。
「それじゃあ、脱ぎ脱ぎしましょうねー。」
そして、次のお洋服へ。
「今度は和服ですか・・・。七五三を思い出しますね。」
あれも可愛かったわねー。
「ちなみに、蛍?金太郎飴でパッキーゲームしようとしていたこと忘れてないからね?」
「その件はあれで勘弁してくださいよぉ・・・。」
このメイドはやらかしたのだ。やってはいけないことを。未遂にはなったが。
ちなみに私はやった。
「これも動きづらい・・。」
やっぱり女物だと締め付けがきついかしら。
「じゃあ、次はこれね。」
「また女性服ですか・・・。」
「ゴスロリがあまりにもはまってたからつい。」
「これは動きづらくない!」
「普通のぶりっ子スタイルですね。」
ちゃんと袖は手半分まで覆ったものだ。
「かわいいですけど、やはりゴスロリに比べると微妙ではありますね。スカートは気になりますが。」
「やっぱり?私もスカートは気になるけど。」
夏とかに馬鹿みたいにスカートを短くしてるバカの下着が見えてしまった時は死にたくなるが、光ちゃんのスカートの中身ならこのまま顔を突っ込んで・・・
「奥様、蛍。同じ顔になってますよ。」
おっと。
「お姉ちゃんも鼻だけ一緒になってたよ。」
「む。」
「まだー?」
「あ、じゃあ今度はこれね。」
「まだぁ?」
もう少しだけファッションショー続けさせてね。
あと、桜。あなたいま、スカートガン見してなかった?
このあとは普通に男性服を着させて、普通にかわいくて写真会みたいになった。うちの子はモデルね。スカウトとかに気を付けさせないと。
「はい。これでおわり。」
「つかれた~。」ふにゃっ
ふにゃってる光ちゃんかわゆす・・・・・。
「おなかすいたー。」
「そうね。少し遅くなっちゃったわね。それじゃあ、店員さん。これの会計を。カードで。」
「かしこまりました。・・・・・・合計で5万4000となります。・・・こちらお返しいたします。」
「あ、服は配達で家に。」
「光様のご住所で。」
「ええ。よろしくお願いするわ。」
「ご来店ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。」
さて、寿司でも食べに行こうかしら。
「光。何が食べたい?」
「え?えーっと、えーっと・・・。美味しいもの!」
はぁ・・//。
「それじゃあ、レストランにでも行きましょうか。」
「はい。」
「わーい!」
「あーい!」
レストランでハンバーグを食べた光は満足そうだったが、ファッションショーで疲れてたようで、そのまま眠ってしまった。なので、おんぶして帰る。
「これも母の役得というものかしら。」
そういえば、お金に関することを教えるつもりだったのにカードで支払ったわね・・・。今度ね。今度教えましょう。
「すみません。こういうものなんですが・・・少しだけでもお話よろしいですか?」
・・・テレビ局?
AS(after story) side 薫
そういえば、もう宝くじの結果が出る時期でしたか。
・・・。
まあ、確率ですからね。
「えっと・・・。分かりやすい結果ですね。」
結果サイトのトップに光様の番号が。非常に分かりやすい。
「まあ、予想してました。」
後日。奥様がお金を受け取りに行き、そのまま光様の将来のための口座にいれたそうです。
光様に本当にお金が必要な時が来れば(悪いことのためではなければ)いくらでも集まりそうな物ですが。
しかし、確率で言えば数千万分の一なのに、一枚買っただけで当ててしまうとは、光様の幸運はすごいですねー。(慣れ)
なんか次へのフラグっぽい(小並感)




