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無意識あべ?べ転生  作者: いろは168
15/23

連弾 side 音楽の先生

どうぞ

お久しぶりです。光くんの音楽家庭教師です。


実は地味に教え続けていました。


と言っても、光くんは曲を弾くことよりも、ただピアノを鳴らしてる方が好きなようなので教えるという言葉も間違っているのですが。


それでも、ピアノに触れてきた結果かなり上達しました。プロになるのも夢じゃないくらい。

そこで、私はいよいよデュオと連弾に進んでみようかなと思っています。


本当は連弾なんて教える必要はないのですが、()()()()()()、光くんが気に入るかも知れないので教えます。


デュオはこっちが合わせてあげれば出来るでしょうし。


さて、連弾は1台のピアノを二人が弾くこと。つまり、一種のパートナーになるということです。お互いのリズムが合わなかったりつられてしまっては上手くいきません・・・。


なので、連弾が上手くいくということは結婚生活も上手くいくということでしょう。()()()


なので、私の娘にやらせます。


光くんより年上で光くんと同じ年頃でピアノを始めたので、光くんより上手い・・・はずです。そう信じたい母心。


ただ、用意無くやると、娘が萌え死するかもしれないので、連弾をすることを決めてから半年。娘に猛特訓させてから本日、九衛家に挑みます。


「気合いは十分?」


「う、うん!」


「イメージトレーニングはばっちり?」


「出来てる!」


「ここでミスれば世界一の宝を手に入れるチャンスを逃すということよ。覚悟しなさい。」


「はい!!」



いざ、出陣!



「こんにちは、光くん。」


「奏先生こんにちは!」


あ、私の本名、山崎 (かなで)と言います。


頑張って名前呼びにしてもらいました。幸せ。


「いらっしゃいませ。・・そちらの子が?」


「はい、本日の授業で光くんと一緒に弾いてもらう私の娘で」


ほら、のどか。


「や、山崎 (のどか)と言います!今日はよろしくお願いします!」


のどか!90度は曲げすぎよ!せめて腰は45度にしておきなさい!


「・・・はい!よろしくお願いします!のどかお姉ちゃん!!」


(おねぇちゃん・・・おねえちゃん・・・おねえ・・・)


「はっ・・っ・・はぁっ・・・!!」とろーん


強打!


「うっ!!はっ!?はい!」


・・・やっぱりこの子には早かったかしら。光くんにお姉ちゃんと呼ばれただけで意識を飛ばしかけるなんて・・・。


「・・・」じーっ






「じゃあ、光くん。この前言ったようにうちののどかと一緒に連弾と言われる弾き方をしてもらいます。」


「れーんだーん」


可愛いは尊い。メイドさんも頬を染めて・・・あら?


「えっと、そちらの子は・・・」


「この子のことはお気になさらず。光様がすることが見たいだけですから。」


・・・妹さんかしら?


「それじゃあ、光くんの準備は大丈夫?」


「うん!」


「のどかは?」


「い、いけます!」フースー


ちょっと鼻息がキモイけど仕方ないわね。


「それじゃあ、まず簡単なところで、猫ふんじゃったから。」


パン、パン、パン、


「ねっこふんじゃったー、ねっこふんじゃったー」

「ねこふんじゃった、猫ふんじゃった・・・」





「・・・のどか大丈夫?」


「お姉ちゃん大丈夫?」


「だ、大丈夫です・・・」ビクンビクン


絶対ダメね・・・これは完全にイってるわ。私の娘がこんなにも弱いなんて・・・


「光くん、楽しかった?」


「楽しい!」ニッコリ


あぁぁ、その満面の笑顔は眩しすぎてもう拝みたくなるぅ・・・。


「・・・アヘェ(白目)」


・・・これは駄目ね。もう帰りましょう・・・。


「お姉ちゃん大丈夫?」


「!!・・・大丈夫よ。私は大丈夫。和は大丈夫。山崎和は大丈夫なのよ?」


「え、あ、うん。」きょとん


復活した!?いや、目がはっきりしていない・・・。一種のトランス状態!


「それじゃあ、ほかの曲も弾いてみましょうか。」






この後、私の娘は、自意識もあやふやなまま光くんと連弾を続けた・・・。その姿はまるで、糸で操られている人形の様・・・。


もしくはこのような状態を無我の境地というのだろうか。


ちなみに、ちらっとメイドさんを見たら、少しびっくりしたあとは落ち着いてた。


赤ちゃんは楽しそうだった。




とりあえず、さっさと娘を回収して帰ろうと思います。





「ママ・・・。私なんで家にいるの?」


「貴方は向こうの家で気絶したままピアノを弾き続けたのよ。」


「・・・え?」


本人は覚えてないのね・・・。




ポロン


「ひうっ!?」


「どうしたの!?」


「い、今、ピアノを弾いたら変な感じが・・・。」


「変な感じ・・・?」


「なんか、股のあたりがジュンって。頭が、パァッと・・・。」


・・・まさか。


「まさか、のどか・・・」


後遺症で、ピアノを弾くと快感を感じるように!?





結果的に言うと、数日したら一旦収まりました。その間、ピアノ性癖なんてものが付かないように練習を禁止にしたおかげでしょう。ですが・・・


「~♪あっ・・・///」ビクン


結局私の娘はピアノを弾くことでイッテしまう特殊性癖になったようです。


光くんに責任を問えば貰ってくれるのでしょうか・・・。無理ですよねぇ。


ちょっと激しかったかも。

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