ビャクの過去
最近つらいわー
「ビャク」
「なんですか?師匠」
さっきの魔法による地面陥没は道が完全に塞がれる程の大きさではなかったのでそのまま進んだ。
なんで地面が陥没したのかとしつこく聞いてくるシャルを適当にいなして、俺はビャクに聞かなければならない事を告げた。
「何の為に…お前は何故強くなりたいんだ?」
ビャクが自分の意思で力を悪用するのは今の段階では無いだろう。
だが、力を手に入れたら。手に入れた力で何をするのか?これだけは聞いておかなければいけなかった。
ビャクは顔を伏せ、そのまま黙ってしまった。そして数分後、ビャクが決心したのか小さい声で話し始めた。
「小さい頃僕は五帝に憧れていたんです。六王も好きでしたが、同じこの世界の住民で世界を救った五帝の方が好きでした。 …僕の両親は騎士で、僕も小さい頃から剣を振っていました。両親は僕には剣の才能があるといい、色んな面で僕を愛してくれました。そして、…僕には妹がいます。妹は体が弱く剣を振ることはできませんでしたが、勉強ができて頭も良かったです。両親も妹もかけがえのない家族でした。…………ある日両親は仕事で遠くの町に行っていました。僕は妹と今か今かと両親の帰りを待っていました。けど、待っても両親は帰ってきませんでした。その代わりに来たのは両親の同僚と名乗る騎士でした。騎士は僕たちにこう告げました」
……君たちはもう…両親には会えないんだ…
「まだそんなに人生を生きていない僕の脳にその言葉はいつまでも響き続けました。嘘だ。それ以外言葉が出てこない。ずっと泣いていました。ずっと叫んでいました。教えに来てくれた騎士にもあたりました。何で両親を助けてくれなかったのだと。何で両親が死ななければならないのだと。初めて自分の大切な物を失った僕はもう何をしていいのか分からなかったのです。けど、そんな僕を妹が救い出してくれました。妹も最初は泣いていましたが、すぐに泣き止め僕を慰めたり、料理を作ってくれたり。僕は妹を見て強いと思いました。自分にはない強さ。羨ましかったです。だから。僕は妹とに恩返しというか…守りたいんでしす。妹が精神面を守ってくれるなら僕は現実面を守る。だから。僕を強くしてください」
メガネクイッ(眼鏡はかけていません)




