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私の王子様は人見知り

作者: 白 月虹
掲載日:2026/02/22

「ねぇ、あなたは私の王子様?」


それは小さい頃、公園で遊んでいると、年上の男の子達に、「あっち行け!」と突き飛ばされて、転んで泣いた時に、助けてくれた私より少し背の高い男の子に言った言葉だった。

その時の事を今でも夢に見るけど、顔も声も、その後なんて言われたかも覚えてない…ただその頃は、絵本で読んでた王子様に憧れて聞いたんだろう。と淡い思い出だった。


私の名前は【櫻井ひなの】高校3年生。


そんなある日、転校生がやって来た。


「こんな時期に転入なんて珍しいね!」

「ヤバいやつだったりして!」

「え…やだ、怖いなぁ」


友達と会話が弾むと、先生と共に男の子が入ってきた。明るい茶髪に口と両耳にピアス、シャツは第2ボタンまで空いていた。


「はい、座ってー!

今日は転入生が来ました!村田凌平くんだ。みんな仲良くなー」


「………すっ…」

「…村田は人見知りだそうだから、まぁ、段々とな。」

「……」


(村田くん、イケメンで派手なのに人見知り…ちょっとウケるw)

と思っていたら隣の席で、私は色んな意味でドキドキしてしまった。

放課後、皆帰って誰も居ない教室に、村田くんが寝ていたので私は話しかけた。


「もう終わったよ。」

「……ん。あんた、名前は?」

「さくらいひなの。です…」

「俺……の事覚えてない…の?」

「えー…っと…イケメンは大体覚えてるけど…うーん…」


考えても思い出せないため、何処に住んでるかと聞いてみても何の回答は得られなかった。それどころか目も合わなかった。いたたまれない私は帰る事にした。


「じゃあ、私帰るね?」

「……俺、王子様になるために、頑張った。」

「……!!」


忘れられない、今朝も見た夢の話し。


「え?…えぇ!?」

「王子様、みたいになれたら…迎えに行くって言ったろ?」

(あー、その返事はすっかり忘れたけど…と言いますか、村田くんの王子様の定義ってなんだろー?)

「あの時の男の子、村田くん。だったんだ…」

「うん。ひなのを、探して…この辺の高校転校してた。」

「え……すごーい…」


こうして、私は王子様に再会しました!(?)


「送ってく…王子だから…」

「あ、ありがとう。」

(え?これ付き合うって事?聞きたい!けど聞けなーい!)



おわり。

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