第0話 ― 世界観の理解に
こちらは読み飛ばしても大丈夫です
もし世界観分からなかったら参考にしてください
この章は物語を楽しむための世界観資料です。
舞台となる街や国、主要な登場人物をまとめています。
本編の前に読んでもよし、途中で参照してもよし。
物語の背景を理解する手助けにしてください。
モノローグ
舞台はJ国最北の街、蒼護市。
雪と海霧に閉ざされたこの土地は、寒さだけじゃなく、人の心までも凍らせている。
かつて港町として栄えた影は消え、残ったのは老人と空き家と、沈黙した商店街。
若者は都市へと去り、ここに残る凡人の俺は、ただ息をしているだけの存在だった。
そんな俺の頭の中に、“声”が響いた。
誰にも聞こえないその声は、俺に選択を迫り、未来を示す。
――これは凡人の俺と、“声”が始める地方再生の物語だ。
登場人物紹介
工藤誠
16歳。通信制高校に通う凡人。中学三年の冬に大病を患い、進学も青春も失った。
ただの凡人だったはずが、“声”との出会いで人生が大きく変わり始める。
リリア(“声”)
誠の脳裏に響く存在。冷静で合理的、常に最適解を提示する。
その声は、誰にも聞こえない。誠にとって唯一の“相棒”。
佐藤大哉
通信制高校の同級生。漁師の息子で、明るく人懐っこい性格。
将来への葛藤を抱えつつ、誠の勉強会に加わることになる。
佐々木小春
温泉街の宿の娘。控えめで大人しい少女。勉強が苦手で、誠を頼る。
誠と同じく、この街に縛られながら生きている。
十来塚マリア(とらいづか まりあ)
女医であり、誠の成年後見人。冷静沈着で責任感が強い。
まだ本編では姿を見せていないが、誠の人生に深く関わる存在となる。
地名と地形
J国
東アジアの島国。かつては経済大国として繁栄したが、いまは少子高齢化と都市集中で衰退が進む。
首都圏と地方の格差は大きく、蒼護圏のような辺境は“忘れられた土地”と呼ばれている。
蒼護圏
J国の最北端に位置する行政圏。山と海に囲まれ、冬は豪雪、夏は短く涼しい。
列車は日に数本しか走らず、空港の便も減少。交通の不便さが都市圏との格差をさらに広げている。
山間には温泉と古い信仰、海辺には衰退した港町が点在する。
蒼護市
蒼護圏の中心都市。かつては漁業と港湾で栄えたが、現在は過疎と高齢化に沈む。
冬には海霧が街を覆い、雪原の中に点在する外灯だけが夜を照らす。
“限界都市”と呼ばれるその姿は、J国の地方の象徴ともいえる。
三坂市
蒼護市から電車でおよそ一時間。蒼護圏の中では比較的栄えており、総合病院や大型店舗が集まる都市。
だが繁華街にはシャッターを下ろした店も多く、かつての賑わいを失いつつある。
人口流出と高齢化の波はここにも押し寄せ、表通りと裏通りの落差が街の疲弊を物語っている。
この街には、U国――正式名は合衆西洋国(UW)、この辺りでは皆“U国”と呼ぶ――の軍事基地が存在する。
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