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お勉強2

あっというまに試験の前日になった。


「何となく飲み込めたかな?要は人に説明できるようになるのが目的なんだなー」


新井先輩がお茶をすすりながら話しかけてきた。


「それは分かりますが説明できることと実際の成績の関係が不明なんですけど」


男子の1年生がお茶を煎れながら聞いている。どっから出てきたのか不明だけど

ガスボンベで使えるガスコンロとヤカン、大きな土瓶、湯呑が1ダース。

おまけにお煎餅の大袋と柿の種が入った四角いブリキの缶。新井先輩が煎餅を

齧りながら続ける。


「どのくらい前から続いているのかは不明なんだけどねー、私の知ってるOBで

10代前の人に聞いたら当時からやってて起源は不明だって。やってみて分かるのは

一人で勉強してると気が付かない穴を塞げるのと理解していないと人に説明できない

ってことだと思うよ」


「確かに分かってるつもりだったけど人に説明するのって難しいですよね。

やってみて聞き手がどこが分かってないのか感じ取って詳しく説明するの

は・・・」


「新井先輩も平田先輩も凄いです・・他の問題の説明しながら

こちらの話聞いてるだけで問題だけじゃなくて個人の欠点まで指摘するなんて」


「私は駄目だよー指摘はできてもちゃんと説明するのは苦手だし、

どこが理解できてないか把握できないから。平田君は・・凄いよ。

天才じゃないのは2年以上一緒の部活やってよく分かってるけどさ、

お勉強の才能は無い・・はずだけど欠点を埋めるのと状況判断の

才能はもの凄いから。」


「何やら俺が話題の中心なん?実は1,2年生の問題見て自分の欠点探すのが

目的でもあったりするんだけどね。」


湯呑を手に取り、左手を柿の種に突っ込みながら平田先輩が新井先輩の隣に座った。


「確かにそうだねー、自分で自分を評価するって難しいから、ちょこちょこ振り返って

見てるけど中々ねー」


「そろそろ仕舞いますから。お茶道具洗ってきて。収める場所は天袋の脇ね。

机は道場の壁の中・・誰が作ったんだか知らないけど先輩の遺産。

鍋、食器、炊飯器まであるけど、使い方と使う時はその時に説明します。

練習じゃないから終礼は無し。試験明けから袴着て練習してもらいます

みんな試験頑張りましょう」


主将の指示でぱたぱたと道場を閉めて下校した。







試験の成績?悪くなかったですよ?順位とか未公開で平均点も不明だけどw

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