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でぃーぷ?


彼の手がゆっくりと耳をなぞる。

両手を彼の首に回しじっと上目使いで彼の瞳を覗き込む。

彼の手が顎にかかり上を向けられると彼の唇が目の前に・・・


「あはん・・・」


最初は軽く唇を合わせるつもりだったのに彼に唇を嘗め回される。

唇が性感帯だと気が付いたのはどのくらい前だったんだろう

固く閉じているつもりだったのに彼の舌がそれを割って侵入してくる


「やん・・・」


「うふっ」


息継ぎをするように離れた唇と唇の間を唾液の透明な糸が繋いでる・・・

また彼が唇を求める。透明な糸で操られるマリオネットを動かす自在師。

今度は容赦なく舌が割り込んで口腔をねぶりながら侵していく。

腰に回された彼の手がすっと動くだけで膝から力が抜けて

崩れ落ちそうになる・・・・・


2人だけしか見えない世界、もう周りなんてどうでもいい





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




いえね・・どっか公園の暗がりとかどっかの部屋とか2人の世界演出する

場所はいくらでもあると思うんですけど。朝8時前の地下鉄車内、しかも

座ってる私の頭上右斜め上30度、距離2メートルでさっきからその世界が

炸裂してるんです。

周りの通勤客ドン引きしてるし、隣の車輌からどっかの女子高生が何人も

窓と扉にかぶりついて鑑賞してるんですが。朝から濃厚なディープキスは

お腹一杯なんです・・・・しかも女子は私と同じ服着てるし男子は学ランに

同じ校章付けてるし・・・うげ・・このバカップル上級生?

そういえば途中の駅でカップルの片割れと思われるどっかの女子高生が

降りて、発車する地下鉄に手を振ってる先に私と同じ学校のカバン持ってる

男子がいたなぁ。

駅に到着したのでダッシュして地上に向かった。


「おはよう、滝沢さん」


振り向くと同じクラスの男子がいた。


「おはよう、御代田君」


彼も見てたみたい。


「あれはちょっと・・ねぇ・・2人の世界に溺れてるというか

・・朝からってのは珍しいな」


「うん・・校内でもああなのかしら。周りは慣れっこになってるのか

もう諦めてるのか・・ね?」


確か彼はイギリスからの帰国だから慣れてるのかしらん


「あそこまで地下鉄の中でやるのはいないよ。下手すりゃ殴られるし」


「だよねぇ・・田舎の学校だと補導とかのレベルかも」


そんな話をしながら一緒に教室に入ると目ざとい男子が声をかけてきた。


「ん?どうした?御代田に付き合えって言われて一緒に登校?」


机に突っ伏して顔だけ左右に振って否定する。


「御代田君に聞いて」


男女何人か集まって彼に質問する


「今来三行」


「半蔵門線内在熱烈男女

 彼等上級生為熱烈接吻

 我考滝沢嬢当深刻刺激」


「なっ!我要求最後一行修正」


筆箱の中に入ってた定規で彼の頭を軽く叩く


「哎呀!我要求極大的刺激!」


「笑楽楽・・呼女王様! って何中国語でコントやらせるんですかっ」


「いや~参った。駅のホームで同じ学校の学生がディープキスしてた」


後から来たクラスメートが同じ話題を話しながら教室に入ってくる。

あれだけ派手に公衆の面前でやればそりゃ目立つよね。



「午前中オリエンテーションと各部活の概略説明、午後から部活の見学

だって。5時には全員下校だけど3時過ぎに帰るのはかまわないってさ」


「部活ねぇ・・オーケストラはあるけどブラスバンドは無い、ダンスに

軽音、体育系・・一通り見てみる?」


「後でみんなでお茶しない?下のマックで4時集合・・各クラス考えること

一緒かなぁ?」


「それだったらコンビニで何か買って教室でどうよ?」


「そのほうが安いか。それじゃ強制はしないけど16時から適当にやってるから」



ちょっと出かけることになったので短いですが投下します。

次の更新は時間がかかるかもしれません

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