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お愛憎さま。

作者: 黒犬

愛の形は人それぞれ。


妹が大好きだ。

優しくて、可愛くて、時に厳しく、思いやりのある子。

こんな僕に笑いかけて手を伸ばしてくれた子。



妹が大好きだ。

強くて、格好よくて、誰かを守れる、勇気のある子。

こんな僕を狭い檻から助け出してくれた子。



妹が大好きだ。

綺麗で、よく笑って、みんなに好かれる、愛ある子。

こんな僕を探し出して掬いあげてくれた子。



妹が大好きだ。

だから僕はこの世界が嫌いだ。



妹が大好きだ。

だから僕は世界から妹を守ることにした。



妹が大好きだ。

でもあの子は嫌がって僕を怒ったんだ。



妹が大好きだった。

世界があの子を傷つけるから、いらないと思っただけなのに。



妹が大好きだ。

あの子は僕を叩いて怒って、きれーな髪もぼろぼろ。



妹が大好きだった。

泣いているあの子と血に塗れた僕。



妹が大好きだった。



妹が大好きだった。



妹が大好きだった。



……妹が大好きだ。

どう足掻こうと大好きだ。



妹が大大大好きだ。

好きだから僕が守りたかった。



妹が大大大好きだ。

なのにあの子は強いから、僕なんて要らなかった。



妹が大大大好きだった。

妹が大大大好きだった。

妹が大好きだった。

大好きなのに。



大好きなのにあの子は僕以外を大好きになった。



妹が大好きだった。

僕よりそいつを、選ぶのか。



妹が大好きだった。

姉である僕よりそいつが好きなのか。



妹が大大大大大大大好きだった。

僕が本当の姉じゃないからか?



だからダメなのか?

こんなにも大好きなのに。

こんなにも僕は好きなのに。



……それを許容できるほど、僕は出来上がっていない。



だから壊しちゃおう。

あの子の大事なおもちゃ、壊してしまおう。

どうして怒るの、僕はただキミが大好きだから──





「もうやめてくれ。それ以上壊すなら、こっちにも考えがある」





……なに。





「許容できない。どうして友達を作っちゃダメなんだ」





え、ちょっと待って。





「愛しい姉よ。僕は貴方と決別する」





そういうんじゃないって。





「僕がいることで貴方が狂うのなら」





違う、僕はただ妹が大大大好きだっただけ。





「僕は僕の命にケリをつけて、みなを守るよ」





妹が大大大好きだから人間が大っっっっっっっっ嫌いだっただけなんだ!!!





……だけなのに。











ああ、妹が大好きだ。

優しいしくて、可愛くくくて、時に、に、厳しく、思いやりのあああああある子。

こんこんなな僕に笑いいいかけて、てて手を伸ばしてくれた子。



僕にはキミしかいなかったのに、

キミが死んだらどうすればいいの


僕っ子が好き。

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