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横四楓院絞男は拷問がお好き

 『痛み』を知る。

これは闇の世界を練り歩くプロのスパイにとって必要不可欠である。ここで言う『痛み』とは人の心の痛みだとか振られた腹いせに馬鹿食いするだとかそういった稚拙な精神的苦痛ではなく、あくまで筋肉に直に訴える肉体的苦痛である。無論、スパイたる者、ガチムチのシュウマイのような恥女王様にありとあらゆる言葉責めを受けても屈しない精神的な強さも必要ではあるが(寧ろ、我々の業界では最高級のご褒美なのだが…)、肉体的な痛みにも負けない強靱な肉体が必要であることは最早言うまでもない。


 拷問。

対象者に死に至らせぬギリギリ間際の肉体的な『痛み』を与えるプレ…儀式である。敵組織の持つ全ての情報を引き出す上で重要なプレ…儀式であるが、肝は対象者を長時間拘束し、一切の自由も与えず、ひたすら行い続ける点にある。そして、必要な情報を腐敗した牛乳を三日三晩漬け込んだ汚い雑巾絞り切るように引き出すだけ引き出せばあとはこの世から引退してもらうのである。逆に言えば、情報を引き出すまでは生の猶予があるとも言えるが。


 しかし、このようなえげつないオヤジの尻穴ズッコンパコパコ行為にスパイは決して屈しない。いや、決して屈してはならないのである。捨て身の覚悟で生死は問わず、己のナニにナニが起きようとも崇拝する組織を決して裏切らない。プロのスパイにとって、組織を裏切る=死……組織を裏切る≒死なのである。頭では理解が出来てもそれを身体で理解するのはアンニュイな乙女おかまの心を理解するのと同じく難易度が高めである。ソレを理解する為の近道は実地訓練のみである。


「んッ……ンン゛ッ? ハッ、ハッハッハッハッ」


 己の逞しくて瑞々しくて生々しくて麗しくて艶めかしくて可愛らしい生乳首(※生の乳首)に洗濯バサミを装備する。古来よりスパイ業界で行われてきたような気がするえげつない拷問の一種である。男の男たらしめる生殖器もとい生乳首を洗濯バサミで挟み潰す。相手に屈辱感と痛みと愛しさと切なさと心強さを容赦なく植え付け、蹂躙せしめる。僕の知りうる限りではかつて志半ばで同僚がこの拷問により散っていった。中には、どっぷりとハマってしまい、SM倶楽部に通い出す始末である。


「アアあア゛! ハッハッハッハッ、ぃタイですぅ、ハッハッハッハッ! アあ゛アア!」


 ヘイ!洗濯バサミ、もう一丁!

当然、プロ意識の高い僕こと横四楓院絞男はこの位で弱音は吐かない。ナマ乳首にぶら下げるネックレスもとい洗濯バサミの数を増やす。ナマ乳首に搭載する洗濯バサミの数が増えれば増えるほど僕の財布が潤っているような気がするのは僕の気のせいだろうか?(←幻覚)


「ハァ~ッ、ヴァウッ! ハッハッハッハッ、もぉやメテェ、ハッハッハッハッハッ、ぉっォカシクナッチャウ、ハッハッハッハッ、シメオオカシクナッチャウヨォ……ハッ!」


 あんなに血色の良かった僕の生乳首が腫れ上がり、堅くなってきた(←元から)。余りの激痛で上からも下からも琥珀色の液体が滴り落ちてしまう。グッフウッ、もう少し…もう少しだ、もう少しで、もう少し……で何だ?もう少しでレースクイーンからご褒美が貰えるのか?レースボイーンが僕のナマ乳首を嬲ってくれるのか?最早、ナニと戦っているのか分からなくなってきて脳内に白い霧が掛かってきたような気がする僕であるが、何となくラッキースケベなイベントが開催されるような気がするので頑張ろう。


 カシャッカシャッカシャッカシャッ


「いやあ! まぶしっ」


 引き続き一人で拷問の訓練プレイを楽しんでいるといきなり僕の身体を眩い光が包み込む。す、スポットライトか!?光源へ目を向けるとマスコミのようにカメラを構えた女子もといめぐみんと真性児こと天宮先生がニヤニヤとイヤらしい顔をして上半身が赤さん状態の僕を視姦しているではないか!


「キャアアアイ! へっへへへ変態!!」

「うへへへ、ごめんごめん、偶々視聴覚室を覗いたら、偶々さっとうくんがいたから偶々持っていたカメラで偶々撮っちゃったよ、偶々ごめんね?」


 めぐみん氏は舌をペロッと出して全然申し訳そうじゃない面構えで小悪魔のような悪戯な笑みを浮かべ言い訳する。そ、そんなゴリゴリの一眼レフを持ってる奴の言うことが信用できるか!ていうか、偶々、タマタマ、タマタマ、連呼するな!偶々ごめんね、ってふざけているのか、こら!


「イヤなに、そうエキサイトしないでくれ佐藤氏。廊下を徘徊していると視聴覚室からアルパカのような異常な鳴き声が聞こえてきたものだからな。教師として放っておく訳には行かないだろう? 覗いてみるとご覧の有様だったと云うわけだ……フッ」


 は、鼻で笑うなっ!

あっ、でもでも真性児先生にちょっと馬鹿にしたように見下すような冷酷な表情で『堅くなってるではないか……フッ』とか言われると背筋がゾクゾクするぞ!って、いや、あ、あくまでも精神的な痛みを与えてもらう訓練である!別に変な他意は無いのである!


「ねー、ねー、ところで何でさっとうくんはア●ラ100%のモノマネしてるの? 露出狂ですか? ワーイ、露出狂! ふっふっふ、見よ、世界よ……これがジャパニーズNINJAである!」


 ぜ、全裸じゃねえ!!

上半身じゃい!上半身だけが生まれたままのぷりてぃな姿じゃい!!あっ、分かったぞこいつらの魂胆が!僕の恥ずかしい姿を撮りだめしてメル●リでハレンチオカズアルバムを僕の使用済みブリーフをおまけに付けて出品するつもりなのだ!そうは問屋が卸さないぞ!僕のご立派様のトカレフを突き付けて、全裸土下座させてやるんだ!


「ぼ、僕をオカズ、にしないでくだ」

「しかし、佐藤氏。一人でおたのしみのところ悪かったな、田中氏にも悪いし、お邪魔虫はとっとと退散する……ケッヒャヒャヒャッ!」


 真性児先生は人外な笑い声をあげながらそのまま視聴覚室から退場する。こ、こら!ぼ、僕の一世一代の宣言を喰い気味でスルーしながら出て行くんじゃない!ホモビに出演する行為が大嫌いな男優みたいなコメントになっちゃうだろ!


「…………」

「……。きゅ、急に二人っきりになっちゃったね、さっとうくん?」


 めぐみんさんはしなり気味の僕から目を逸らして頬を指先でポリポリと掻く。い、いきなり変な空気を醸し出すんじゃないよ。騒いだりモジモジしたり……感情がふわっふわ不安定で困惑するわ!


「ソッソッスネ」

「……あ、あの。ちょっ、ちょっと聞いても良いかな?」


 めぐみん氏は僕の耳元でヒソヒソと囁く。

な、何故、二人っきりなのに内緒話スタイル?


「イ、イッスヨ」

「さっとうくんってさ、こ、こういうことをお、女の子にしたいのかな?」


 ……こ、こういうこと?

秘技☆ナマ乳首バサミボンバー(仮)のことか?い、いや、どちらかと言うとしたいというより女の子に無理矢理されたい派なのですがー。


「ソッソッスネ」

「さっさっとうくんのドヘンタイ!!」

 

 めぐみん氏さんは耳元で大声を上げ、そのまま視聴覚室から出て行ってしまう。

ソッスネー……。

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