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第1話 死神と少女の出会い

今回もよろしくお願いします。

「さて、お前の名前をまだ聞いてなかったな。名前はなんだ?」

 私の中で話しかけてくる死神は凄く喋るため、とてつもなくうるさいのだ。

「マリア・ゼルレッチ。それが私の名前。で、あなたは?」

「うーむ、俺の名前か。俺が働いてた死神協会では番号で呼ばれていた。名前などないんだ。そんならマリア、お前が付けてくれたっていいぞ?」

 死神は考えるような仕草をとった。気がした。

「うーん、シニタマサラシニ?」

「シニタマサラシニ? どうゆう意味だ?」

「死人の魂攫ってく死神。こうゆう意味」

「駄目だ。他のはないか?」

 いやがるような素振りを見せ、否定をした。

 でも、そう言われても外を旅したことがない。ネーミングセンス皆無もいいところだ。

「シニちゃん?」

「死神ちゃんということか?」

「そうゆうこと」

「うむ、悪くない。よろしくなマリア」

「こちらこそシニちゃん」

 シニちゃんとの距離が少し縮まったと思う。 

 しかし、中にいるから縮まるも埋まってるもんだ。

 まあ、いいでしょう。



「おい! 4274! しっかり働け!」

「は、はい! すいません! くそ・・・・・・今に見てろよゴミ上司・・・・・・ぶちのめしてやる」

 4274。それが俺の番号であり名前である。

 産まれてから与えられ、その名前で349年ほど働いてるが未だに下っ端だ。 

 仕事の要領が悪いため、上に上がれずに入れるが、ゴミ上司がいなければわりかし悪い所ともいえない。ゴミ上司がなければね!

「あ、この子めっちゃめちゃ弱ってるじゃん。この子に魔法少女ということでゴミ上司をぶちのめして貰おう。うひひヒヒ・・・・・・。あ、4274魂回収行って参ります」

 自分で次元の扉を開くと、今の相棒のマリアのいる場所へ飛んだ。

 やっぱり、この感覚は慣れない。

 ぐにゃりとして魂の嘆きが激しく流れる感覚。

 たまに死神でも耐えれずに魂に浸食されて消える者がいるほどだ。

 でも、ゴミ上司をぶちのめすためだ。頑張ろう。



 この国ローセンローズにはある噂があって、弱った生き物の命を死神が攫ってしまうという噂。

 私は魔法少女を夢見た。

 あんなにキラキラと輝いて、可愛く着飾った服を着て、でも・・・・・・私のような病弱な人間には無理な話。

 私は次に、友達を作りたいと思った。

 でも無理だ。

 私は走ってみたいと思った。

 可愛い服を着て、麦わら帽子を被って野原を楽しく。

 でも無理なんだ。叶わない。

「なら死んじゃえばいいじゃない。そんなにつらいなら死ねばいい。でも、死ねない。なぜ? それは本当に死のうと思ってないから。何を期待している? 叶うはずのないことを願い、勝手に悲しんでいる。そんななら死んでしまえ」

「うるさい! うるさい!」



「なあ、言っただろう? 悲しむぐらいなら死ねばいい」

「嫌だ、死にたくない」

「なあ、もうそろそろ命さらっていいか?」

「駄目!」

 だんだんはっきりと写ってきた死神がニヤニヤとこっちを見て言った。

「可哀想だから、チャンスだ。魔法少女にならねえか?」

「ふぇ?」

「だから、魔法少女にならねえか?」

「え、なれるの?」

「ああ、なれるさ。俺を取り込め。そうすればなれる」



 この少女との出会い、下っ端の俺の革命の始まり、待ってろよゴミ上司・・・・・・




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