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世界に嫌われた者【上】

少年は嫌われていた…



物心がついた時には両親に虐待され


学校では毎日イジメにあっていた。



何故?どうして自分だけ?



少年は理解が出来なかった。


幼くして少年は人間の「孤独」を知った。



だが、少年は自ら命を絶つ事はせずに



この世界を恨んだ。



それが、唯一自分が出来る復讐であると学んだ。



ある日、少年は両親の元から逃げ、路上で暮らすようになった。


犯罪に手を染める事に躊躇はなく、生きる為に少年は窃盗を繰り返した。



少年は隠れる事が得意だった。



人に嫌われ続けた少年は、人に見つからないようにする為の技を日常の中で学んでいた。



月日が流れ…少年は成長し青年となった。



強盗、恐喝、暴力、放火…



様々な犯罪に手を染めた青年だったが、唯一犯していないのは殺人だった。



この世界と人間を恨んでいた青年だったが、

何故か殺人だけは出来なかった。



ある日、青年は1人の男と出会う。



男は青年に笑いながら話しをしてきた。



「私の組織に来ないか?…君が欲しい」



青年は呆然となった。


自分を見た者は必ず嫌悪感を示す…

目の前にいる男は「それ」が無かった。


逆に自分を必要としていると…



青年は歓喜した。



生まれて初めて自分を必要としてくれる者に出会った事を。


青年は涙を流しながら男の前に膝まづいた。



男の組織は世界的に有名な犯罪組織だった。



青年には犯罪組織であろうが関係無かった。


自分を必要としてくれる…その人の為になりたい。



組織の中で青年は技術を学んだ。



それは人を殺す為の技術だった。



今まで殺人だけは犯してなかった青年だったが、

組織のため…認めてくれた人のために、青年は必死に技術を学んだ。



やがて青年は一流の暗殺者へと成長した。



人から見つからないように生きてきた青年には、暗殺者としての素養があった。



青年は組織のために数多くの人を殺した。



止めをさす間際、暗殺対象は自分を見て命乞いではなく、不快感を示す。


その顔を見ながら、銃や刃物で仕留める事に快感を得るようになった。



青年は思った…これこそが復讐だと。



そして、復讐の場を与えてくれた組織に、さらに忠誠を誓うようになった。



ある日、自分を認めてくれた男は青年に名を与えた。



名前…幼い頃に名付けてもらった名前は、とうに忘れてしまった。


いや…意味が無かった。


嫌われていた青年は名前で呼ばれた事が無かった。


男は言った…これからは「シャドウ」と名乗れと



(シャドウ)…青年は快く承諾した。



青年にとって名前は意味の無いものだったが、自分を必要としてくれる人間が与えてくれたもの。



この名前は青年にとって大切な物になった。



そして、この名は世界中に広まる…



青年はこの後…運命的な出会いをする事になる。











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