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前を向いて
「はるか〜!」
父の声で目覚め、急いでドアを開けると
父も寝室から飛び出してきた
「母さん来た?」
あぁ、二人で見たなら本物だなと、泣き腫らした目をこすりながら仏壇を見る父
母の写真に微笑みかけながら俺を見て
「怒られちゃうから泣いてちゃだめだな」
なんてつぶやく父
「あぁそうだね」
二人は苦笑いをしながら母さんを思った
今日からは、上をむこう
笑顔でまた会うために
あれから、一年
父は相変わらず仕事が忙しいみたいで
帰りは遅い、今日も夕飯は一人だ
明日は晴れるかな