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「ねぇ、それで、俺に何をくれるの?」
その長い指で私の髪の毛を弄び、私の頬に優しく触れ、微笑みかけてくる、あなた様は一体どちら様でしょうか。
みなさん、こんばんは、こんにちは、おはようございます。
このセンターで目覚めてからまだ6日間しかたっていない、という事実に衝撃を受けているミサトです。
月曜日に目覚め、火曜日に捜索願を出され、水曜日に面接し、木曜日に再就職し、金曜日に職場の引越しを終えました。
すでに1か月くらい経過した気分ですが、今日は土曜日、仕事はお休みの日です。
今、私は『職場の懇親会』という名目で、オヤジさんのお店に来ています。
事の始まりは、昨日の夕方でした。
引越しの大荷物を片付け終え、息も絶え絶えになっていた二人の先生を叩き起こし、自室へと送り出そうとした時でした。
「サト、明日の夜さ、三室のみんなで懇親会しない?」
「明日ですか?」
「本当はさ~、今夜にしたかったんだけど、ボクもリュウ先生もそんな余力はないから、明日はどうかなって。リュウ先生はどう?」
「別に予定はないが。」
「だって。ここ2日でサトの本性が分かったからさ、ボクたちのことも、もっと知ってもらおうかと思って。」
「私の本性ってなんですか。どーせロクなことじゃないですよね。ひどいなぁ。」
「いやいや、そんなことはないよ。しっかりしてるなぁって感心してるよ?じゃあ、決まりってことでいい?」
「どうだかなぁ。明日は特に予定はないので大丈夫ですよ。時間と場所はもう決まってますか?」
「ん~、そうだなあ・・・じゃ、5時にオヤジさんのお店に集合しようか。あ、サプライズゲストも来る予定だから、楽しみにしててね。」
― 今言ったらサプライズ感半減じゃん、とは突っ込むまい。
「わかりました。では、明日、楽しみにしていますね。」
というやり取りがあり、現在に至ります。
だいぶ端折りました。
すみません、今の私にはこれが限界です。
現場からは以上です。




