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ようこそ異世界転移センターへ  作者: カイ


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診察室に行くと、ソファーでぐったりしているジュエル先生とリュウ先生がいた。

「あぁ、サト。コーヒー買ってきたから、よかったらどうぞ~。」

「ありがとうございます。」

空いているのは、診察用の先生の椅子だったが、恐れ多くて座れない。

休みで不在とはいえ、課長や部長の席に座れないのと同じである。

というわけで、受付用の椅子を引っ張ってきて、少し離れたところに座る。

さすがのジュエル先生も、今日は口数がめっぽう少ない。


このままだと、ず~っと休憩していそうな雲行きになってきたので、仕方なく口を開く。

「ジュエル先生、ここに掃除用具はないんでしょうか?雑巾とかバケツとかホウキとか。」

「え?あぁ~、そうだねぇ・・・ええっと、確かこの辺に・・・」

と言いながら、だるそうに立ち上がり、診察用の机の引き出しを物色し始めた。


「あ、あったあった。これ、三室用のカード。ここで必要になるものはこのカードで買って。ボクやリュウ先生に持たせると、余計なもの買っちゃうから、サトに預けておくよ。」

― そんな大事なカード、怖くて受け取れません!

「えええ、そんな大事なカード持てませんよ。必要になったら都度お借りしますから。」

「そう言われても、ボクもいないときがあるしなあ。じゃあ、ここの引き出しに入れておくから、必要な時に使って。くれぐれも自分のカードは使わないようにね。リュウ先生もそれでいい?」

「ああ、構わない。」

― んな不用心な。

「で、なんだっけ、掃除用具だっけ?あ、スライムもらってくるの忘れてた。センター内にもお店があるから、必要なものはそこで買ってね。」

― へぇ~、センター内でもお買い物ができるんだ。

「じゃあ、もう少ししたら動こうか。ボクはスライムの手続きに行ってくるから、リュウ先生はサトと一緒に買い物に行ってくれる?」

「は?俺が?」

― リュウ先生も余裕がないんだな~。一人称が『俺』になってる。

「昨日案内するのすっかり忘れれててさ~。ついでにお茶セットとかお茶うけとか、足りないものを買ってきてくれるかな?サトのセンスにお任せするから。」


リュウ先生が心底面倒くさそうな顔をしているが、作業優先だから仕方ない。

私が迷子になっても、さらに面倒が増えるだけだ。

ここは、心を鬼にしてお願いしよう。

「わかりました。リュウ先生、お疲れのところ申し訳ありませんがよろしくお願いします。」

「仕方ないな。わかった、そうしよう。」

ため息をつきながらも了承してくれた。


―あのねぇ、 ため息をつきたいのは、私もなんですよ?

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