表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ異世界転移センターへ  作者: カイ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/728

閑話【ジュエルの独白②】

彼女は頑張っていた。

縁もゆかりもない国のために、頑張って浄化を続けていた。

女神サマに祈りを捧げながら、自分をすり減らしながら、本当に頑張っていたんだよ。


そして、間もなく浄化が終るという時に、彼女が

「ねぇ、この国から連れ出してくれない?」って呟いたんだ。

愛している女性にそんなこと言われたんだ、すぐにでも一緒に逃げてやりたかったよ。

でもさ、その時は俺も近衛騎士だったし、国に忠誠を誓っているじゃない?

次男坊とはいえ、一応国を支えるお貴族サマだしね。

だから、「間もなく浄化も終わります。そしたらお好きな場所に行って羽根を伸ばしましょう。どこでもお供しますから」って、要は「もう少し頑張れ」って言ってしまったんだ。

彼女は、「ふふ、そうね。そうよね、ありがとう。」って儚く微笑んだ。


今思えば、それがトドメの一言だったって、よくわかる。

頑張ってすり減った心に、「もっと頑張れ」なんて言っちゃいけなかった。


最後の浄化の前日、彼女は祈りを捧げに教会へと出かけた。

事件はそこで起きたんだ。

いつものように教会の外で護衛をしていたら、中が騒がしいことに気が付いた。

その頃になると、王太子妃の座を巡るゴタゴタがひどくて、どこにいても危険な状態になっていた。

彼女が祈りを捧げる時には、国も細心の注意を払っていたから油断していた。

まさか、と思って、彼女の言いつけを破って扉を開けたら、そこには血まみれになって倒れている彼女と、見たこともない恰好をしている人たちがいたんだ。

当然、剣を抜いたよ。


「君は、彼女の護衛騎士のジュエル氏だね。」

初老の男性が俺に向かって話しかけてきた。

「時間がない、君も一緒に来てくれ」

と言われたと思ったら、世界が暗転した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ