閑話【マイケルとジュエル】
「ジュエル君、ミサトさんの様子はどうだい?」
人界ブースの『診察室1』と表示のある部屋で、マイケルがジュエルに問う。
「さすがにまだ戸惑いはあるようですが、受け答えもはっきりとしていますし、部屋もきちんと片付いていましたし、問題ないと思います。」
ジュエルが淡々と答える。
「おお、そうか。それは何よりだね。」
「今日、部屋からいなくなった時には、流石に焦りましたけどね。私のミスでお騒がせしてしまい、大変申し訳ありませんでした。」
「いやいや、大事なかったから大丈夫だよ。やはりジュエル君に任せて正解だったね。」
「いや、それが・・・今回はちょっと失敗したかもしれません。」
「おや?何か問題でもあったのかい?」
「なんと言いますか・・・彼女には一線引かれたような気がします。こちらの意図に気付いてしまったのかもしれません。」
「おや、それは珍しいね。ジュエル君になびかないとは、なかなか見どころがあるじゃないか。」
「ちょっと自信失くしましたよ、はは。」
「ふむ・・・となると、彼女を甘やかさなくても大丈夫ってことだね。では、早速仕事に入ってもらっても構わない、ということかな?」
「ええ、元の世界でも仕事していただけあって、公私の線引きはしっかりしてそうですし、大丈夫だと思いますよ。」
「そうかそうか。では、予定通り明日の午後に再度面接をして、ここに来てもらうのは明後日からにしようか。ちょうど、発表することもあるしね。エリィ君とルキウス君には僕から連絡しておくよ。」
「承知しました。彼女には私から連絡しておきます。それでは、これで失礼します。」
「そうか~、ジュエル君に堕ちなかったか~。こ・れ・はっ、早速妻に報告しないとっ。」
ジュエルが去ったあと、スキップしながら診察室を出ていったマイケルであった。




