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ようこそ異世界転移センターへ  作者: カイ


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少々不貞腐れながら、今日タウンで買ってきたパンをほおばる。

しかし、生活スタイルにおいては驚くほどギャップが少ない。

『いろいろな街を参考に』とジュエルさんが言っていたけれど、もしかすると、かなり日本を参考にしているのではないだろうか?

日本の衛生観念は、世界でも定評があったからなぁ。


それにしても、お掃除用スライムにはびっくりだ。

部屋の出窓にチョコンと鎮座しているスライムたちに目をやる。

置き場所は問わないらしいが、ジメジメしたところに置く気持にもなれず、日当たりが良く、外が見える場所に置いてみた。


試しに、パンの入っていた袋を黒いスライムのソウくんに与えてみる。

スッと入ったと思ったら、体内でシュワシュワと溶けていった。

― お、おぉぉぉ~。

次に、マグカップを青いスライムのセンくんに与えてみる。

体内でマグカップがくるくると回り、ポンッとマグカップだけ吐き出した。

ピカピカである。

― す、すごすぎる、有能すぎる。


「ソウくんもセンくんも凄いね!これからいっぱい頼っちゃうね。」

これでもかというくらい、スライム君たちをなでなでする。

スベスベプニプニの手触りが気持ちよく、つい頬ずりしたくなる。

すると、「ピィ」「ピピィ」と音がした。

― やっぱり、最初に声をかけた時に聞こえた音は、空耳じゃなかったんだ。

ていうか、スライムと意思疎通できるんだ!

あ、『従魔』とか言ってたから、そのせいかもしれない。


返事が短いほうががセンくん、長いほうがソウくんみたい。

― うわ、嬉しい、そしてカワイイ、あぁ、癒される~。

これなら、ここの一人暮らしも全然淋しくない!!


ベッドに連れこもうと思ったが、ゴミと間違えられて私が消化されたら大変だ。

しばらく逡巡し、添い寝という誘惑に打ち勝った私であった。


さぁ、明日から仕事が始まる。

今日は少し早めに寝よう。


こうして、異世界生活2日目が終了した。


------ミサトが寝た後の暗く静かな部屋にて------

『ねぇねぇ、こんどのごしゅじんさま、やさしいね。いっぱいなでなでしてくれたね』

『ちょっと、たよりなさそうだけどね』

『じゃあ、ぼくたちが、たすけてあげないとね』

『うん、なまえはアレだけど、ぼくたちも、がんばっておしごとしようね』

『うん、なまえはアレだけど、ごしゅじんさまと、いつかおはなしできるといいね』


窓際の二匹のスライムが、星明りを受けてキラキラと光っている。

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