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ようこそ異世界転移センターへ  作者: カイ


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タウンから戻り、中央ブースへと移動する。

廊下の壁に案内表示はあるものの、しっかり覚えておかないと迷子になると思い、周りを注意深く確認しながらジュエルさんの後をついて行く。


中央ブースの一角、『備品管理室』という表示のある部屋の前に着いた。

「人界のジュエルです。備品を受け取りに来ました。」

ジュエルさんが、受付カウンターで声をかける。

「はい、承っております。少々お待ちくださいませ。」

対応しようと顔を上げたのは、犬っぽい耳の生えている、獣人の女性であった。


― ・・・い、犬耳のお姉さん・・・

昨日もオヤジさんのお店で見かけたし、さまざまな種族がいることは理解しているが、やはり気持ちが追いつかない。


「サト、生活に必要な備品はここで支給されるから覚えておいてね。」

「は、はい」

― 洗濯機はわかるけど、ゴミ箱が備品?

ゴミステーションにあるような、頑丈な蓋付きのゴミ箱なの?

洗濯機も頑丈なゴミ箱も、部屋に転送されるんだろうけど、自分で適当な場所に動かせるだろうか。


犬耳のお姉さんが奥から何かを持って、受付カウンターに戻ってきた。

「こちらは、ミサト様のご使用ということでよろしいでしょうか。」

「ええ、そうです。サト、ちょっといいかな。」

「はい、何でしょうか。」

目を向けた私は、その光景に固まってしまった。


犬耳のお姉さんが抱えていたものは、半透明のプニプニのゼリーみたいな・・・こ、これは、もしかして『スライム』というシロモノではないだろうか。

「こちらがゴミ処理用、もう一方が洗浄用のスライムです。」

― や、やっぱりスライムなのね・・・。


「サト、大丈夫?顔が・・・」

「あ、あぁ、そ、そうですね。ちょっと理解が追い付かなくてですね。えぇと、スライムって魔物なんですよね?」

二次元知識、フル動員である。

「こちらのスライムは訓練されておりますので、使用者を襲うことはございません。」

涼しい口調で犬耳お姉さんが答える。


「は、はぁ・・・あの、でも・・・」

「こちらに受け取りのサインをお願いします。」


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