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⑴『混沌とリアリズム』
⑴『混沌とリアリズム』
㈠
ふと、頭に浮かんだ言葉、混沌とリアリズムを書くにあたって、ここにプロットがある訳ではないが、そもそも、混沌とはそういうものではないか、と思う訳である。神に聞いたって、その通りだ、というに違いないのである。
㈡
混沌は、小説にもあるし、現実にもある。この差異を殊更に詰め寄って、思考する必要はないだろう。誰だって、そこに見られる差異が、リアリズムと関連していることは、容易に想像出来るものだ。そうは思わないか。
㈢
であるからして、混沌とリアリズム、ということは、混沌というものと、リアリズムというものを並べて、その相互作用を考える、と評論ならなりそうだが、ここでは小説なので、混沌もリアリズムも、天啓の様に受け止めるだけである。