【没ネタ供養】自称大親友によるユーグリーク尋問
「で。そろそろ白状したらどうだ、ユーグリーク」
「白状」
「そう。君は大親友である僕に、色々と言うべき事があるはずだ」
「ヴァーリス、大親友は語弊がある」
「ははは。僕以外に友達いないくせに。フォルトラは馬だしね」
「……もう違うからな」
「ラティーで買った子?」
「やっぱり聞くまでもなくわかってるんじゃないか。それとその言い方は彼女に失礼だ。撤回しろ」
「じゃあ撤回する。名前は?」
「この流れ及び過去の所業を踏まえて、教えると思うか?」
「女性が喜ぶプレゼントについてレクチャーしてあげるよ?」
「……いい。自分でなんとかする」
(結構今ぐらついたなこいつ)
「サービスで独り言を迂闊に零しておいてやるが、最初は使ってなくなるようなものにしておけよ。食べ物が良いな。ただし相手の好み、というより体質で食べられないものを聞き出してから。花も古典的だが悪くはない。間違っても初手に重たい物――特に指輪とか、そういうことをやらかさないように」
「駄目なのか。指輪は」
「なんだお前は。期待を裏切らない男だな。本当に出会って即指輪を贈った奴がいるのか」
「贈ったというか……落として預かってもらったというか……」
「おお、我が友よ。まさかとは思っていたのだが、顔関連で嫌な思い出がありすぎるあまり、見知らぬ相手との接近がことごとく駄目になり、よって娼館にも行かず、すなわち女の扱いマジで何もわかってないという――あの情報は真実だったのか?」
「…………」
「まあ、お前が童貞だろうがそうでなかろうが、今の所僕に害はないからいいけどさ。それはさておき、我が友の奇行を受け入れてくれているのなら、さぞかし心の広い女性なのだろうね。いやむしろ面白がっているのかもしれん。僕のように」
「絶対ないから安心しろ。お前とは真逆のすごくいい子だ」
「それはよかった。お前の嫁が私と同類というのは……いやそれはそれでゾクゾクするな。燃える」
「何なんだお前は……」