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桜ヶ丘  作者: Tiaさん
1/1

木の麓でいつまでも

ど〜も(`・ω・´) 初投稿のTiaさん です。

5月入ったばかりなのに暑すぎですよ…

保冷剤万歳!!!!

前を向いて歩く。ふと空を見上げる。

なんら変わらない.そんな“いつもの”朝だった。


始まりはいつだって突然訪れる。

何もかもそのままではいられない。

そんな世の中だ.



そして全ては、この桜ヶ丘の桜の木の下で始まった。




穏やかな春の陽気。心地よい風。いつもと違う通学路。

新しい学校に心躍らせつつも、プレッシャーや不安と

葛藤する今日この頃。


そんな彼。若宮 葉介は一人木の麓に寄りかかっていた。

進学早々遅刻かましてやろうと躍起になっている…

わけじゃない。だが時間ギリギリなのにゆっくりしていた。

そんな時、一人の少女に話しかけられた。

この出来事が彼にとって、いい方向へ向かうか、

はたまた悪い方向へ向かうか。それはわからない。 

少女は気さくに「こんなとこで何してるの?遅れるよ?」

と忠告してくれた。正直、虫唾が走った。

自分を放っといて一人先に行けば良いものを…


「別に好き勝手遅れても良いじゃないか。俺の自由。」

と嫌味混じりに答える。


「特に理由も無くサボろうとしてるの!?」

いきなり態度が癪変。なんだこいつは…


理由はある。ただ他人にとっては

ただの屁理屈としか捉えられない。だから答えない。

只々嫌で仕方なかった。約5年も前の事を思い出す。

それにこいつの性格がアイツn…

いや。やめておこう。さらにイライラするだけだ。


すると彼女は、「じゃあね。」と呆れて行ってしまった。


7時50分。他人にとっては何気ない時間かもしれない。

でも。葉介にとっては特別な時間である。

「約束…したからな」一人小声で呟き、また目を瞑る。


こんな周りから見たら只々無駄な行為は初めてではない。

昔から雨の日も、晴れの日も、休みでも。

旅行等も行ってないから、ほぼ毎日だろう。

うとうと。眠りに落ちる。まだ7時10分だ。


葉介には昔、仲のいい女友達がいた。


名前は「浅井田 咲幸」


小学校五年の時知り合って、いつも。四六時中遊んだ。

葉介は彼女の事が”好きだった”だが言えなかった。

今現在の関係が崩れるのが嫌。嫌われたらどうしよう。

よくある話だ。だが実際自分が体感してみると

そうも言ってられない。

五年生の終わり、彼女の両親が亡くなった。

趣味の登山中にツキノワグマに襲われたのだ。

彼女はショックで学校に来なくなった…

連絡もない。何もかも楽しくない日々だ。

葉介は母一人に育てられていたし、その母も

いい人間とは言えなかった。学費と食費は出すものの

他はほったらかし。何度も殴られ蹴られた。


彼女に残されたのは姉と多額の遺産と今の家のみ。

姉は海外に留学中。つまりは家に一人という状況。


葉介は学校帰り、彼女の家を訪ね続けた。

何度も何度も。雨の日も、晴れの日も。

そして終業式の日。小さく掠れた声で


「入って…」と返事が来た。葉介はうれしかった。本当だ。


しかし入った途端強烈な匂いと鉄の様な匂い。

思わず鼻を抑える。かつての家の面影はない。

彼女の部屋に入った瞬間。血の匂いが濃くなった。

カーペットには固まった血。壁にも血。


ガリガリに痩せ細った彼女の姿。腕には自傷行為の跡

思わずたじろぐ。


そしていきなり葉介の手を取って、


「葉介はどこにも行かないよね?私を置いて行かないよね?

       一人に…しないよね…?」


正直、かなりマズい状況だと感じた。

葉介が固唾を飲んだ途端彼女は問うた。


「今の私のこと…好き…?」


葉介は正直に答えてしまった。

「今の君は…好きじゃないかな…」


「どうして!?あんなに仲良くしてたじゃない!?

     どうしてどうしてどうしてどうして!?」


やってしまった。"今"という曖昧な言葉の解釈に

ズレが生じた結果だろう。やってしまった。

そう考えていると、急に息が苦しくなった。


「そんなの認めない‼︎葉介殺して私も死ぬ‼︎」


冗談じゃない。ただ昔の明るい咲幸に戻って欲しかった。

それだけだというのに。


二人楽しく遊んだ日々が走馬灯の様に蘇る。

そして葉介は


        咲幸を強く抱きしめた。


その瞬間、葉介の意識は暗闇へ落ちた。


見知らぬベッド。見知らぬ天井。

なんてベタな事考えてる。という事は

それだけの余裕はある。って事。

医者が言うに、酸欠による軽い記憶障害があるらしいが

体は正常。




うたた寝してた。夢を見ていた気がする。

8時を過ぎる。学校行かなくては…

閉まった校門を乗り越え玄関へ。

クラス発表の紙から運良くすぐ自分の名を見つけ

教室に駆け込む。一斉に全員が振り向いた。


そんな中に見慣れた顔が一人…いや二人…?

気のせいだろうか…一人は朝のアイツだ。


担任は「何故遅れた?」と当然の様に聞いてきた

寝坊です。と言っておいた。


正直焦っている。おかしい。知らない奴の筈なのに

左前にいる女子がすごく気になる。


入学式、が終わり、自己紹介の時間。

例の斜め前の女子が凄いこっち見てくる。

「???」首を傾げる。


昼飯の時間。一人屋上で食べようと向かう道中。

誰かの気配を感じる。

「誰〜⁉︎」と叫ぶと一人の女子が出てきた。


「久しぶり…‼︎///」

そう、彼女は言った。


「浅井田さん…だっけ?久しぶりって?人違いじゃ…」


「えっ…‼︎冗談でしょ…」


冗談ではなかった。中学の時こんな奴いなかったし

小学生ん時だって…急に記憶が曖昧になる。

そして首元を圧迫されているかんじがして息苦しくなる。


「ごめん。小学生の頃の記憶が曖昧で…」


彼女は少し涙ぐんだ顔つきで「そう…」といって

帰って行った。一体どうしたのだろう…


一人暮らしのアパートに帰って、早めに寝た。


        〜桜ヶ丘 1日目〜






まだ初夏でもないのに

田んぼのかえるがうるさくなってきました…

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